
8月にはまなす賞を勝って以来勝ち星から遠ざかっているカイセドクターだが、近走は古馬一線級に混じっても互角の勝負。チャンピオンカップでは障害を降りたのは6番手だったが、初経験となる800キロ台の810キロでもしっかり歩いて、2着シンザンボーイに際どく迫る3着と見せ場をつくった。
ゴールドハンターは天馬賞2着のあとの2戦が惨敗だったが、スピードスター賞では6歳2強と真っ向勝負で2着。そのスピード勝負は刺激になったはず。天馬賞を制したキョウエイリュウもいるが、カイセドクターとともに10キロのハンデ差は大きい。◎○の順番はつけたが、この2頭が中心。
ヤマトタイコーはダイヤモンドダスト賞を9番人気で制したが、負担重量が上記2頭より10キロ軽かった。今回はその2頭と同重量となって、早めの展開からどこまで粘れるか。
ニセコヒカルは昨年4歳牝馬同士のクインカップを制し、年明けの天馬賞では牝馬最先着の5着。そのときは定量で牡馬より20キロ軽いだけだったが、今回はトップハンデのキョウエイリュウと70キロ差、◎○▲とも60キロ差ということでは、互角の争いは可能と見る。
今回4歳馬は3頭のみの出走だが、重賞では勝ちきれないながらイレネー記念、ばんえいダービーでともに2着という重賞実績は評価したい。
◎1カイセドクター
○8ゴールドハンター
▲3ヤマトタイコー
△7ニセコヒカル
△5ネオキングダム
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短距離路線の重賞として新設された九州クラウン。
吉野ヶ里記念連覇を果たしたミスカゴシマは、昨年秋の他地区遠征では結果を残せなかったものの、その後は4戦3勝。負けたのは1300メートルのゴールドスプリントで、高知から遠征のダノングッドの3着。地元馬同士の1400メートル戦なら負けられない。
相手は迷うところだが、高知B級から転入して7戦5勝のスーパースナッズ。重賞初挑戦だったウインターチャンピオンこそ6着だったものの、その後のA2戦では大差の圧勝もあり、前走準重賞の嘉瀬川賞では僅差の2着。1400メートル良馬場でコンスタントに1分29秒台をマークしていることも評価できる。
ロトヴィグラスは、ゴールドスプリントでは果敢にハナを切って直線でも単独先頭。最後は高知のダノングッドに交わされたが、ミスカゴシマには先着しての2着だった。前走嘉瀬川賞で7着に沈んだのは、スーパースナッズに厳しいマークを受けてのもの。今回もスーパースナッズとの先行争いがカギになりそう。
ウインターチャンピオン2着で連勝が途切れたタガノキトピロだが再び2連勝。能力的に差はない。
データヴァリューは勝ちきれないレースが続いていたが、前走嘉瀬川賞では直線先頭で粘るスーパースナッズをゴール前で差し切り、昨年5月以来久々の勝利となった。
おそらくここまで5頭の勝負だが絞るのは難しい。
◎8ミスカゴシマ
○3スーパースナッズ
▲7ロトヴィグラス
△1タガノキトピロ
△6データヴァリュー
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バウチェイサーは門別からの転入初戦が大差の圧勝。続く兵庫ジュニアグランプリJpnIIでも地元最先着の4着と好走を見せた。全日本2歳優駿JpnIはさすがに10着だったが、年明け初戦、笠松に遠征したゴールドジュニアでは2着に2秒6の大差をつける圧勝となった。ほかに重賞で上位争いをしているのが牝馬のラッキーライズだけというメンバーなら、ここでは実力、経験ともに抜けた存在だ。
相手筆頭は、門別未勝利から転入して4連勝と底を見せていないエイシンクエーサー。園田1400メートルの持ちタイムが1分32秒7で、ここで勝ち負けするにはさらにタイムを詰める必要があるが、前走姫路で8馬身差の圧勝というレースをしているだけに、3歳になっての上昇は見込める。
ローグネイションも門別からの移籍組。転入初戦のアッパートライは4着だったが、勝ったのが2歳時5戦全勝の世代チャンピオン・ガリバーストームだったから、これは仕方ない。その後、2連勝としているだけに上積みに期待だ。
パーは、ローグネイションの2着が2戦続いたあとの前走で逃げ切り勝ち。門別でのデビューから5戦連続連対ということでは今後の可能性に期待できそう。
兵庫若駒賞8着、園田ジュニアカップ6着だったラッキーライズは、年明け初戦となった牝馬同士の兵庫クイーンセレクションが僅差の3着。今回、再び牡馬相手の重賞でどこまでやれるか。
◎5バウチェイサー
○8エイシンクエーサー
▲7ローグネイション
△6パー
△2ラッキーライズ
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4月の新競馬場移転を控え、現在の名古屋競馬場で行われる最後の重賞で、翌日が開催最終日となる。
ケイアイパープルは、前走佐賀記念JpnIIIでは3コーナーで先頭に立って後続を寄せ付けずという強い内容で重賞初制覇。昨年末の名古屋グランプリでも2着に好走。今回はその2戦より1キロ軽い55キロで出走できるのも有利。グレード連勝に期待だ。
昨年、佐賀記念からこのレースを連勝したのがクリンチャー。昨年勝ったときと同じ58キロだが、相手関係は厳しくなっている。芝GII勝ちの実績でのダート転向だが、帝王賞JpnI・3着、東京大賞典GI・2着など、中央のダートよりむしろ地方のダートで能力を発揮している印象だ。
アナザートゥルースは、2019年の名古屋大賞典JpnIII、名古屋グランプリJpnIIでともに3着という経験。一昨年のダイオライト記念JpnIIを勝って以降2年ほど勝ち星から遠ざかっているとはいえ、一線級相手にも好走はあり、ここでも大きく崩れることはなさそう。
ジンギは昨年のこのレースがクリンチャーの4着で、その後は地元で5戦4勝、2着1回。負けたのは、南関東からの遠征馬に半馬身及ばなかった2400メートルの六甲盃だけ。確実にこの1年で力をつけてるだけに、上位に迫る場面もありそう。
アメリカンフェイスは、前走佐賀記念JpnIIIではケイアイパープルに5馬身差をつけられての2着だったが、いかにも道中の位置取りがうしろすぎた。その着差ほど能力差はない。
昨年の名古屋三冠馬トミケンシャイリは、年が明けて古馬重賞を2連勝。梅見月杯の勝ちタイムが良馬場2分3秒2で、過去のこのレースが2分2秒台での決着が多いだけに、タイム的に通用する可能性は考えられる。
◎10ケイアイパープル
○7クリンチャー
▲6アナザートゥルース
△4ジンギ
△3アメリカンフェイス
△8トミケンシャイリ
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東海地区デビュー馬限定戦ということもあって、重賞勝ち馬がいないメンバー。
そうしたなかでシノジマニヨラサイは、ゴールドウィング賞では勝ったドミニクに半馬身差まで迫って2着。前走1600メートルの3歳1組特別では中団から徐々に位置取りを上げ、逃げ馬をゴール前で差し切った。これまで挑戦してきた重賞よりも相手が軽くなったここはチャンス。
パピタは重賞では2戦とも着外だったが、12月には2歳1組特別で連勝。B5組に格付けされた前走、古馬相手に3馬身差快勝は評価できる。ここに来て力をつけた。ただ1600メートルに実績がないのがどうか。
プライムデュークはデビュー2戦目で勝利を挙げたのみだが、スプリングカップで3着に好走。今回のメンバーなら上位を狙える。
ゴールドスノーは、ゴールドウィング賞5着、新春ペガサスカップ4着、梅桜賞5着と、重賞では馬券圏内こそないものの掲示板内には好走。今回のメンバーならさらに上の着順も狙えそう。
ローザキアーロは年明け4戦1勝という成績でタイムも平凡だが、2歳時には1400メートルで1分31秒1というタイムをマークしており、その能力が発揮できれば。
◎7シノジマニヨラサイ
○1パピタ
▲8プライムデューク
△2ゴールドスノー
△5ローザキアーロ
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