NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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門別からの転入馬が5頭いるが、実績最上位はリバーストリート。アタックチャレンジ、2歳オープンを勝って、1600メートルの牝馬重賞・フローラルカップで3着。転入初戦は3コーナーで内から一気に先頭に立って後続を寄せ付けず。1400メートルの勝ちタイム1分32秒1は、同じく門別からの転入初戦を圧勝したベラジオファントムや、デビュー3連勝のヨサリに劣るが、ほかの馬のタイムを見ても9月の開催より10月7日の開催は1〜2秒かかっているので、そのタイム差は馬場差と見てよさそうだ。
笠松生え抜きでデビュー3連勝のヨサリが2番手。2走前はやや離れた3番手から3コーナー過ぎで一気に先頭に立って突き放し、前走秋風ジュニアではすんなりハナをとっての逃げ切りで7馬身差をつける圧勝だった。最初はかなり子供っぽいところを見せていたが、レースを重ねるごとに走りがよくなっている。
ベラジオファントムは、門別では2着2回、3着3回で勝ちきれなかったが、転入初戦の曼珠沙華特別では、3コーナーで一旦は前に出られたムーンウォーリアを突き放して5馬身差圧勝。その時の勝ちタイムが良馬場1分29秒3で、笠松1400メートルの持ちタイムでメンバー中唯一1分30秒を切っている。ただそのとき鞍上の明星騎手は1kg減で、今回は重賞で減量がなくなってどうか。
門別では1000メートル戦のみを使われていたムーンウォーリアは、転入後、前述のベラジオファントム、リバーストリート相手にともに2着。この馬たちに逆転して上位に食い込む余地があるかどうか。
◎7リバーストリート
◯6ヨサリ
▲4ベラジオファントム
△2ムーンウォーリア
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今年春に中央2勝クラスから転入したシルヴァーゴーストは、当初は勝ちきれなかったものの6月29日の佐賀初勝利以降は900〜1400メートルで4連勝。いずれも2着に3馬身以上つける圧倒的なもの。中央時代に挙げた2勝も、芝・ダートの1200メートル戦。転入初戦だった1750メートルの佐賀ヴィーナスカップは遠征馬相手に5着だったが、地元馬同士の短距離重賞で存在感をアピールする。
マイネルサハラも中央2勝クラスからの転入で、佐賀では13戦7勝、そのうち6勝が1400メートル。3走前の遠賀川賞の勝ちタイム1分28秒0は、良馬場1400メートルの持ちタイムではメンバー中最速。
テイエムフォンテは、7月の吉野ヶ里記念でマイネルサハラ(5着)に1馬身先着しての4着。そのとき先着された3頭は今回は不在。今年1月以降勝ち星はないものの、2着3着の好走は多数あり、掲示板を外したのはJpnIIIのサマーチャンピオンと、前走2000メートルの鳥栖大賞だけ。安定して能力を発揮している。
このレース連覇がかかるのがロードミッドナイト。12月のウインターチャンピオンでも2着と好走したが、休養明けの6月以降、4戦して1勝のみ。その他3戦はやや差のある結果だけに、近走の状態が気になるところ。
夏にA2級の1400メートル戦で3連勝をマークしたタイキマクスウェル、佐賀1400メートル戦で8戦3勝、2着2回のオオイチョウらもそれほど差はなさそう。
◎2シルヴァーゴースト
◯7マイネルサハラ
▲1テイエムフォンテ
△6ロードミッドナイト
△9タイキマクスウェル
△5オオイチョウ
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リトルサムシングは、前走イヌワシ賞は大敗だったが、古馬初対戦の重賞で、しかも激しい先行争いに巻き込まれてのもの。それを度外視すれば、転入後、3歳馬同士では4戦3勝、2着1回。転入初戦で制した3歳A2の1400メートル戦の勝ちタイム1分27秒2はメンバー中最速だが不良馬場だけに評価は微妙だが、2着に負けた兼六園スプリントの良馬場1500メートルでマークした1分33秒8は圧倒的に速い。それもそのはず、2馬身先着された名古屋のケイズレーヴは、16日のゴールド争覇で初対戦の古馬を圧倒した。リトルサムシングは、百万石かがやきナイターが7馬身差、サラブレッド大賞典が6馬身差の圧勝で、金沢の3歳馬同士では断然だ。
相手筆頭はショウガマッタナシ。ときに大敗もあるが、1400メートルに限れば9戦7勝、2着3着各1回と崩れることがない。前走トライアルの石川門カップでも1番人気のゴールドパースに2馬身半差をつけての完勝。2000メートルの石川優駿でも僅差2着に好走しているが、適距離は1400メートルといえそうだ。
前述ゴールドパースは2歳11月以降勝ち星から遠ざかっているものの、その後は掲示板を一度も外していない。しかもここ4戦は距離を問わず2着3着に好走。加賀友禅賞ではショウガマッタナシにクビ差2着だけに、展開ひとつで逆転もありそう。
タルバンは4走前に1400メートルの古馬B2戦を勝ち、前走1500メートルの古馬B1戦でも3着。3歳馬同士のこの距離なら上位食い込みの可能性も十分。
モカチャンはここ2戦、3歳の条件戦ではあるものの、5馬身差、6馬身差という圧勝での連勝。ここに来て力をつけた可能性はある。
◎5リトルサムシング
◯7ショウガマッタナシ
▲1ゴールドパース
△2タルバン
△4モカチャン
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リケアカプチーノは東北優駿を圧勝し、みちのく大賞典では古馬初対戦ながらヒロシクンを競り落として一躍注目の存在となった。不来方賞JpnIIはさすがに中央勢の壁は高く6着だったが、それでも地元馬最先着。地元の3歳同士なら敵なしだ。岩手移籍後4戦、ずっと吉原寛人騎手の手綱だったが、この日は地元金沢の重賞でおそらく断然人気となる馬の騎乗があるため今回は山本聡哉騎手が手綱をとる。
相手探しの一戦だが、筆頭はリュウノナポレオン。水沢1600メートルの重賞・ウイナーカップ勝ちがあり、9月にも盛岡・水沢の1600メートルを連勝。前走は4着だが、古馬A一組特別なら評価を落とすことにはならない。ただ1800メートルのやまびこ賞では差のある5着だっただけに、再度の1800メートルがどうか。鞍上の山本聡紀騎手は12日のネクストスター盛岡をラウダーティオで制し、そのときの2着は山本聡哉騎手。今回も兄弟でのワンツーとなるか。
タカマキファイブは1800メートルのやまびこ賞で2着。2走前の水沢1600メートル戦ではリュウノナポレオンに半馬身差の2着だった。前走は8着も古馬相手で勝ち馬と0秒6差。3歳馬同士なら重賞でも上位争い。
5月にイーハトーブマイルを制しているユウユウコラソンは全7勝のうち5勝がマイル戦で、あとの2勝はそれ以下の距離。2番人気に支持された1800メートルのやまびこ賞では6着に敗れており、距離が課題となりそう。
目下3連勝で古馬B2戦も制したタイセイアダマス、中央未勝利から転入して2連勝のタナハシらは重賞初挑戦でここが試金石となりそう。
◎6リケアカプチーノ
◯5リュウノナポレオン
▲3タカマキファイブ
△10ユウユウコラソン
△8タイセイアダマス
△11タナハシ
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今年は南関東から4頭、高知から1頭の遠征があって11頭立て。
昨年中央2勝クラスから船橋に移籍したストライクオンは、B級から順調にクラスを上げ、重賞初挑戦だった習志野きらっとスプリントで2着に好走。続く前走オーバルスプリントJpnIIIはさすがに相手が強く8着だったが、それほど大きくは負けていない。そのオーバルスプリントを別とすれば、南関東では7戦5勝、2着2回。その2着2回は1000メートルだが、1200メートルは5戦全勝。中央での実績も1200メートルだった。コーナー4つのコースは前走オーバルスプリントが初めてで、今回はさらに小回りコースをこなせるかどうかだが、1200メートルでのスピード上位は間違いない。
コパノパサディナは中央オープンから船橋移籍初戦での遠征。この夏には福島ダート1150メートル3着、新潟ダート1200メートル2着と、いずれもオープン特別で好走していた。移籍後の状態次第では当然勝負になる。吉村騎手の手綱ということでも期待は大きい。
船橋生え抜きのジゼルは、デビューから1200メートルを中心に使われてきた。勝ち星はA2特別までで重賞ではいまひとつの成績だが、大井1200メートルで1分11秒台の持ちタイムがあり、地方重賞なら十分通用する。あとはコーナー4つのコースは浦和1400メートルしか経験がないので、園田の小回りコースで能力を発揮できるかどうか。
ポリゴンウェイヴは3歳時は南関東のクラシック路線を使われたが、3歳終盤以降はマイル以下を使われている。4走前のゆりかもめオープン(大井1200メートル)が2年以上ぶりの勝利で、2走前にも浦和1400メートルの準重賞を制するなど復調気配。ハナをとってマイペースならチャンスはありそうだが、ひとつ内のスマートセプターとの先行争いがどうか。
地元勢では、1230メートルで好成績を残し、園田FCスプリントでも2着だったスマートセプター、1230メートルでは5戦全勝で、目下2連勝と好調のサイレンスタイムに期待がかかる。
昨年園田チャレンジカップを制し、このレースでもクビ差2着だった高知のイモータルスモークは近走やや不振だが、好相性の園田コースだけに押さえておきたい。
11頭立てで7頭に印をつけてしまったが、混戦といえるメンバーだけに絞りきれなかった。
◎2ストライクオン
◯4コパノパサディナ
▲7ジゼル
△6ポリゴンウェイヴ
△5スマートセプター
△10サイレンスタイム
△11イモータルスモーク
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