今年の北海道2歳戦線は短距離路線のレベルが高く、勝てそうな馬が何頭もいる充実のメンバーが揃った。
バブルガムダンサーは、芝の函館2歳ステークスこそ見せ場がなかったものの、栄冠賞ではゴール前で力強く抜け出し後続を完封。牝馬ながら500キロを超える雄大な馬体も目立っていた。この距離でもいいが、将来的には距離伸びてさらに力を発揮するのではないか。
コーラルツッキーは栄冠賞こそ3着だったが、フルールカップではダッシュよくハナに立つと、直線で後続を振り切って勝利。こちらは短距離でこそ能力を発揮しそう。
エンジェルパイロは栄冠賞では逃げて直線半ばまで単独先頭だったが、最後は脚が上がって4着。続く前走の勝ちタイム1分13秒1は、栄冠賞と同じ良馬場で1秒3も速い優秀なタイム。そのスピードなら逆転もありそう。
プリモジョーカーは中央の芝に挑戦した函館2歳ステークス、コスモス賞、ともに9着と結果が出なかったが、ここまで門別では2戦2勝。ウィナーズチャレンジではバブルガムダンサーを負かしており、芝を経験しての上積みがあれば勝利も狙える。好調の新人小野楓馬騎手がどんなレースを見せるかにも注目だ。
テーオーブルベリーはフルールカップこそ4着だったが、フレッシュチャレンジ(1着)、ウィナーズチャレンジ(3着)とも好タイム。一発の可能性はある。
◎9バブルガムダンサー
○7コーラルツッキー
▲12エンジェルパイロ
△4プリモジョーカー
△3テーオーブルベリー
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3歳秋のチャンピオンシップは今年、ファイナルのダービーグランプリが2カ月ほど繰り上がったことにともない、他のレースものきなみ時期が繰り上がった。この岐阜金賞も昨年は10月18日だったのが8月29日になり、9月3日には名古屋で秋の鞍が行われることでメンバーが分散することになった。
中央から転入したニホンピロコレールの初戦は、スタートこそあまりよくなかったものの外に持ち出して1コーナーで一気にハナに立つと、3コーナーからほとんど仕掛けずとも後続との差を広げての楽勝。中央では未勝利だったとはいえ、2歳12月に2着に入って以降は掲示板内がたびたびあったように調子を上げていた。前走、良馬場1400メートルの勝ちタイム1分26秒台というのは古馬重賞でも通用しそうなレベル。今回、一気の距離延長がこなせればチャンスは大きい。
名古屋のリードメロディーは重賞勝ちこそないものの、エムエスクイーン、アンタエウス、ゴールドリング(北海道に移籍)というこの世代の3強と言われた馬たちとの対戦だったため。冒頭でも触れたとおり今回はメンバーが分散したことでメンバーがだいぶ楽になった。前走古馬B2特別できわどい2着という実力ならあっさりという可能性もある。
金沢から遠征のニューホープは、石川ダービー、MRO金賞では勝ち馬から差のある結果だったが、古馬B2特別を勝ったという実力ならここでも勝負になる。
4月から6月にかけて3歳1組特別で4連勝したライトリー、兵庫から転入初戦を快勝したタイセイスマーティ、遠征で強敵相手のレースを経験しているナラなども上位食い込みを狙える実力はある。
◎6ニホンピロコレール
○8リードメロディー
▲5ニューホープ
△1ライトリー
△2タイセイスマーティ
△3ナラ
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昨年大井から転入したサクラレグナムは、ここまで地元高知では6戦5勝。5着に負けたのはJpnIIIの黒船賞で、それも地方馬ではグレード勝ちのあるエイシンバランサーに先着を許しただけ。ケイマとは初対戦となるが、グレード重賞で一線級と対戦してきたという経験は大きい。
中央準オープンから転入したケイマは、濱尚美騎手を背にまったくの楽勝で2連勝。重賞のトレノ賞では西川敏弘騎手に乗替り、4コーナーで前をとらえると、直線半ばから後続を突き放しての完勝。トレノ賞はサクラレグナムが遠征で不在だったため今回初対戦。高知短距離路線の雌雄を決める一戦となりそう。
ファドーグは下級条件から目下4連勝中。中央との条件交流のよさこい盃を制し、前走1400メートルの準重賞で5馬身差圧勝と調子を上げている。ここは◎○に割って入れるかどうか試金石となる一戦。
中央2勝クラスからの転入初戦を制したウォーターマーズ、重賞で2着や3着がたびたびあるチャオ、トレノ賞3着のアーチザスカイらは、上位3頭のいずれかが崩れたときに連下に食い込む余地があるかどうか。
◎8サクラレグナム
○3ケイマ
▲9ファドーグ
△4ウォーターマーズ
△10チャオ
△6アーチザスカイ
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昨年3歳時の東京湾カップを制して以降、惜しいところでタイトルに手が届かなかったクレイジーアクセルだが、今シーズンはグランダム・ジャパン(GDJ)古馬シーズンのタイトルを目指すとして遠征したノースクイーンカップではさすがに力の違いを見せた。引き続き鞍上の吉原寛人騎手は、2014年にアスカリーブルで、2016、17年にはジュエルクイーンでこのレースを3勝と相性のいい舞台。最終戦のレディスプレリュードに向けて負けられない一戦だ。
強敵となりそうなのは川崎から遠征のアッキー。中央1000万条件から転入して、勝ち星こそないものの南関東のオープン特別で好走。特に前走文月オープンは、ヤマノファイト、センチュリオンという牡馬の重賞クラスを相手に3着は評価できる。クレイジーアクセルを負かす可能性があるとすればこの馬。
兵庫からはるばる水沢までの遠征というのはめずらしいエイシンミノアカ。GDJはここまで佐賀ヴィーナスカップ4着に、兵庫サマークイーン賞は7番人気という低評価ながら3着に好走。GDJのタイトルを狙うには1つは勝っておきたいところ。
大井から遠征の3歳馬グレースレジーナは、GDJ3歳シーズンで遠征した園田・のじぎく賞で惜しくも2着好走。しかしながら初めての古馬との対戦となった前走B3特別では4着。斤量差があってもオープン実績のある◎○が相手ではハードルが高いが、連下なら可能性はある。
地元勢では、トライアルのフェアリーカップで1、3着だったコスモパープル、アーリーバードに食い込む余地があるかどうか。
◎9クレイジーアクセル
○8アッキー
▲3エイシンミノアカ
△2グレースレジーナ
△4コスモパープル
△7アーリーバード
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牝馬ながら石川ダービーを制したロンギングルック。MRO金賞は強力な遠征勢相手に見せ場をつくれなかったが、地元デビュー馬同士の前走石川門カップは2番手から3コーナー過ぎで先頭に立つとそのまま後続を寄せ付けずという盤石の競馬だった。地元の3歳牝馬同士ならここも負けられないところ。
各地で重賞実績を重ねたボルドープラージュは今シーズン岩手から転入。3走前、古馬相手に1400メートルのA2特別で2着、さらに前走では1500メートルのA1特別でも3着と善戦した。金沢ではこれが重賞初挑戦だが、◎相手でも見劣りはしない。頭の可能性まで馬券を考えたい。
カトリーヌレーヴは、石川門カップで直線唯一ロンギングルックに食い下がり、1馬身半差2着。ここはさらにメンバーが揃って上位争いに食い込めるかどうか。
ミエルミエーレの前走MRO金賞は、逃げて遠征勢の強力なマークに遭っただけに12着という着順は度外視。笠松・クイーンカップに遠征して2着という実績があるだけに、ここでも上位を狙えそう。
大井から今シーズン転入して3歳A1特別で好走があるスターインステルス、2歳時に金沢プリンセスカップを制したハクサンフラワーらは連下争いに食い込めるかどうか。
◎4ロンギングルック
○12ボルドープラージュ
▲8カトリーヌレーヴ
△11ミエルミエーレ
△6スターインステルス
△9ハクサンフラワー
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