ロジストームは冬季間移籍していた船橋から戻って赤松杯を勝ち、さらにシアンモア記念では3コーナー3番手からあっという間に先頭に立って直線では後続を寄せ付けず4馬身差の圧勝。休みを挟んで復帰初戦のA級一組特別では、1頭だけ他馬より2キロ重い58キロを背負って横綱相撲を見せた。昨シーズンは盛岡コースでも結果を残しており、ここも崩れることはなさそう。
一方、ハドソンホーネットも船橋から1年以上ぶりに岩手に戻って(以前とは厩舎が違うが)、あすなろ賞、みちのく大賞典と盤石の競馬で連勝。南関東ではロジストーム同様、B1特別で勝ち負けという成績だっただけに能力的にも差はない。
2年前には南関東でも重賞(報知グランプリカップ)を勝ったエンパイアペガサスだが、昨年北上川大賞典を勝って以降の成績が冴えない。前走みちのく大賞典では中団からロングスパートで4コーナー手前で2番手まで位置取りを上げたもののそこまで。直線では一杯になってレイズアスピリットに交わされ3着だった。ここは巻き返しのかかる一戦。
ダイチラディウスはB級から堅実にクラスを上げ、前走トライアルのすずらん賞を圧勝。岩手移籍後重賞初挑戦となるが上位を狙えそう。
キングジャガーは目下4戦連続で2着と勝ちきれないが、盛岡1600メートルは力を発揮できる舞台。
◎10ロジストーム
○6ハドソンホーネット
▲2エンパイアペガサス
△5ダイチラディウス
△8キングジャガー
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既存勢力ではロンギングルックが断然だが、中央1勝から転入して2勝を挙げている新興勢力が2頭。そのうちの1頭、ハクサンウェーブに期待する。移籍後2連勝は、ともに勝負どころでのエンジンのかかりはあまりよくないが、直線だけで他馬を突き放し、それぞれ3馬身差、5馬身差の圧勝。そのレースぶりから2000メートルへの距離延長でさらに能力を発揮すると見る。初戦の1700メートル戦の勝ちタイム1分52秒0は、同じ良馬場で石川門カップを勝ったロンギングルックよりコンマ1秒速く、3歳同士なら重賞でも通用する。
ロンギングルックも2000メートルの石川ダービーを大差で勝っているだけに、この馬にも距離延長は有利。
新興勢力のもう1頭、タンクティーエーは転入後2連勝のあとMRO金賞は4着だったが、他地区の強敵相手に地元最先着は評価できる。
加賀友禅賞3着のスターインステルス、同5着のカトリーヌレーヴらは、今度は牡馬も相手で上位に食い込む余地があるかどうか。
◎9ハクサンウェーブ
○2ロンギングルック
▲10タンクティーエー
△3スターインステルス
△11カトリーヌレーヴ
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ナチュラリーが絶好調だ。大井へ遠征したJpnIIIの東京スプリントこそ勝負にならなかったが、それを除けば今年地元園田では4戦4勝。しかも、重賞の園田ウインターカップを含め、いずれも2着に4馬身以上の差をつける圧勝。2歳時には兵庫若駒賞を制した素質馬が5歳になって覚醒したようだ。
キクノステラは、重賞初挑戦だった昨年のこのレースでハナ差2着。その後、JpnIIIの兵庫ゴールドトロフィーで3着など、強敵相手に好走を見せた。ナチュラリーとは2度対戦があり、園田ウインターカップでは4馬身差2着、6月のA1特別ではコンマ8秒差の3着と2戦して2敗だが、能力的にはヒケをとらない。
大井から転入したエイシンエンジョイも、目下5戦4勝と底を見せていない。2着に負けたのは820メートルの特殊な条件(園田FCスプリント)だから参考外。笠松遠征のサマーカップではキクノステラを3着に負かしており、重賞連勝も狙えそう。
1230メートル戦で2連勝のイルティモーネは1400メートルに戻ってどうか。重賞初挑戦となった笠松のくろゆり賞で3着だったペリステライト、重賞初挑戦のゴールドスークらが連下候補。
◎2ナチュラリー
○1キクノステラ
▲11エイシンエンジョイ
△5イルティモーネ
△4ペリステライト
△3ゴールドスーク
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兵庫ダービーでは1番人気に支持されながら4着だったジンギだが、2コーナーあたりからはまったく行きっぷりが悪かった。勝った菊水賞の映像を見ると、道中はかかっていくほどの勢いをなんとかなだめ、3コーナー過ぎ、抜群の手応えで先頭に立って直線突き放した。そのレースぶりから、兵庫ダービーは本調子ではなかったと見るべきで、休養を挟み3カ月ぶりの実戦で巻き返すと見る。
バンローズキングスは、兵庫チャンピオンシップJpnIIでの3着はややフロック視されたところがあったが、兵庫ダービーを制してそれが実力であったことを見せた。ところが1番人気に支持されたMRO金賞では、早め先頭に立ったテツをとらえきれず3着。勝ったテツが兵庫ダービーで5着だったことを考えると、能力を発揮したとはいえない。今年これが10戦目となり、ここで上がり目があるとは思えず対抗評価まで。
人気薄での好走が目立つテンマダイウェーヴもMRO金賞では5着といいところがなかった。巻き返しがあるかどうか。
2走前に古馬B2特別で2着に好走しているヒストリコ、MRO金賞は惨敗だったが、続く前走園田のB1B2特別を勝ったベルリーフらは上位食い込みが狙えそう。
◎10ジンギ
○5バンローズキングス
▲7テンマダイウェーヴ
△8ヒストリコ
△4ベルリーフ
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デビューから11連勝で東海ダービーを制したエムエスクイーンだが、初めての古馬との対戦となった名港盃で初の敗戦。向正面からムチが入って8着と惨敗だった。そこでのダメージや反動が心配だが、今回はあらためて3歳馬同士。兵庫から2頭が遠征してきたが、ともに兵庫のこの世代ではトップレベルというわけではなく、エムエスクイーンにとっては負けるわけにいかない一戦だ。
オオエフォーチュンは、地元重賞では勝ちきれていないが、笠松のゴールドジュニアを7番人気で制した。中央遠征を除けばすべて4着以内と堅実な成績を続けており、エムエスクイーンがもし本調子でなければこの馬にチャンスが巡ってきそう。
東海勢でエムエスクイーン以外にこれといった強調材料のある馬がなく、ユノートルベルは古馬との対戦経験もあり、前走が重賞実績のあるリリコにアタマ差2着ということであれば上位を狙えそう。
地元勢の連下候補は、ここまで未勝利も3歳特別で目下5戦連続2着のコマガイム、前走強い勝ち方を見せたマイネルシウン。
◎1エムエスクイーン
○10オオエフォーチュン
▲9ユノートルベル
△6コマガイム
△12マイネルシウン
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