地元金沢勢は過去10年で2勝と苦戦が多く、今年は4頭が参戦してきた園田のダービー戦線を戦ってきた馬たちが強力だ。
兵庫チャンピオンシップJpnIIで地方最先着の3着だったバンローズキングスはそれまでの実績からフロック視され、兵庫ダービーは3番人気での出走ながら他馬を圧倒して充実ぶりを見せた。初めての遠征競馬でどうかだが、能力で一枚抜けていることは間違いない。
兵庫ダービーは5着だったテツだが、続く前走の古馬B2特別での2着は評価できる。
兵庫の2歳チャンピオン、テンマダイウェーヴは、菊水賞、兵庫ダービーではそれほど注目されなかったものの、ともに2着と好走。ただ両レースとも勝ち馬からは離されており、着順をそのまま評価していいかどうかは疑問。走るときと走らないときの差が大きいタイプでもある。
石川ダービーであっと驚く圧勝を見せたロンギングルックは地元で迎え撃つ立場とはいえ、大挙遠征してきた兵庫勢をまとめて負かすまではどうだろう。
ぎふ清流カップを制して東海ダービー3着だったフォアフロントも連下争いまで。
◎9バンローズキングス
○11テツ
▲6テンマダイウェーヴ
△3ロンギングルック
△5フォアフロント
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中央時代に芝のオープンや準オープンでの実績馬が何頭もいて、その馬たちが今どれくらいの能力を発揮できているのかの比較になるが、芝は久しぶりという馬も少なくなく難解な一戦。
中央芝オープン勝ちのレッドソロモンは、4・5月に走った船橋の2戦が、着外ではあったものの勝ち馬からそれほど離されているわけではなく、久々の芝で能力を発揮できる状態にあると見る。
カレンラストショーは中央の芝準オープン勝ち。金沢に移籍して2戦目の前走1900メートルのA1特別を勝利。調子を戻してきたと見るべきか。距離延長の2400メートルはこの馬に向きそう。
サラトガスピリットも芝の準オープン勝ち。ただそれが一昨年のこと。ここ2戦は門別A級の特別戦で好走しており、今回のメンバーなら通用しそう。盛岡遠征で結果を残している北海道・林和弘厩舎ということでも注目だ。
ワールドレーヴは中央芝の準オープンで好走まで。近走大井では惨敗続きだけに、芝に戻って能力を発揮できるかどうか。
キャッスルクラウンは昨年のこのレースで2着だが、昨年より芝実績馬のレベルが高そうなだけに上位争いまであるかどうか。
◎9レッドソロモン
○8カレンラストショー
▲7サラトガスピリット
△6ワールドレーヴ
△5キャッスルクラウン
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このレース4連覇がかかるディアマルコが出てきたが、復帰後2戦の走りがイマイチだけにここは見送る。南関東から遠征2頭が強そうだ。
オルキスリアンは昨年12月のクイーン賞JpnIIIで3着に食い込んだ。その後も勝ち星こそないが、2走前、川崎の準重賞ファンタスティックチャレンジで2着。勝ったワンパーセントは、前日の浦和・プラチナカップで上位人気に支持されたであろう(この原稿を書いているのはレース前)実力馬。そのファンタスティックチャレンジでは牡馬相手に55キロで、今回牝馬同士でも55キロなのはむしろ楽になる。ただ地方同士の重賞でも成績にムラがあるのは気になるところ。盛岡のジャパンジョッキーズカップで個人優勝を果たし、金沢スプリントカップも制すなど好調の佐藤友則騎手にも期待。
ステップオブダンスは昨年からグランダム・ジャパン古馬シーズンを狙って遠征を続けているが、あと一歩のところで勝ちきれない。昨年のこのレースではディアマルコに5馬身差の2着。前走佐賀ヴィーナスカップも地元のハッピーハッピーと追い比べになってハナ差2着だった。とはいえ牝馬同士なら能力上位は確か。
エイシンミノアカは佐賀ヴィーナスカップでは4着だったが、3月の六甲盃では牡馬一線級相手に3着と好走。地元が舞台ならステップオブダンスとの差を詰めるのも可能。こちらはワールドオールスタージョッキーズの地方代表となり、地方全国リーディングの吉村智洋騎手が初騎乗となる。
クイントゥープルは前走の逃げ切りが圧巻だった。ただ重賞では昨年の姫山菊花賞で3着に好走して以降惨敗続きなのが気になるところ。
特別戦好走続きで重賞初挑戦となるステップシュート、一気の相手強化に斤量増となるエイシンエールらはどこまで迫れるか。
◎5オルキスリアン
○1ステップオブダンス
▲4エイシンミノアカ
△3クイントゥープル
△8ステップシュート
△10エイシンエール
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1700メートルのJRA認定ターフチャレンジ1(7月11日)を制したのがアジュバント。大外枠ゆえスタートしてから直線を向くまで、ずっと先行4頭が雁行状態の大外を回ってきた。それでいてゴール前で抜け出したときにはまだまだ余裕があり、この距離の適性は高い。
相手には、そのターフチャレンジ1で2着だったスティールペガサス。最後はアジュバントに3馬身離されたが、残り100メートルまでは食い下がっていた。その前走、アタックチャレンジ勝ちから馬体重プラス14キロは太め残りだったとのこと。一度1700メートルを経験しての今回が2度め、逆転のチャンスはある。
栄冠賞2着のヘイセイメジャーは、ここまで1200メートル以下を使われてきて、今回が初めての1700メートル。2走前のウィナーズチャレンジでは4コーナー最後方から末脚を伸ばし、勝ったプリモジョーカーをとらえたものの惜しくもハナ差2着。続く前走栄冠賞では、4コーナー4番手からラチ沿いを伸びてやはり2着。距離云々より末脚を生かせる流れになれば。
デビューから1700メートル戦を使われアタックチャレンジを制したリヴェールブリス、ターフチャレンジ1でアジュバントの4着だったシルバーサークルらも上積みが期待できそう。
◎6アジュバント
○8スティールペガサス
▲1ヘイセイメジャー
△9リヴェールブリス
△11シルバーサークル
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前走久々の勝利となったエイシンヴァラーが断然。久々の勝利といっても、ダートグレードを中心に使われていたので仕方ない。地方同士の兵庫ゴールドトロフィー3着、笠松グランプリ8着は案外だったが、久しぶりの特別戦勝利で弾みをつけた。3〜4コーナーあたりでの反応がイマイチだったのは気になるところだが、今回のメンバーなら敗けられないところ。
白銀争覇、新設の飛山濃水杯と、今年重賞2勝のストーミーワンダーがどこまで迫れるか。日本海スプリントは4着だったが、3コーナーまでの先行争いで両脇の馬にスピード負けし、位置取りを下げてしまうロスがあった。それでも直線ではしっかり脚を使っていた。小回りコースで3〜4コーナーを回るだけというスーパースプリントシリーズはやはり異質なレース。コーナーを4つ回る普通のレースなら能力を発揮する。
その日本海スプリントでは大外を回って先行2頭にとりつき、接戦の2着争いを制したのが地元金沢のゴーインググレート。昨年まで中央オープンで好走していたという実績だけに、休み明けの転入3戦目での変わり身も期待できる。
笠松・名古屋のA2・A3特別で常に好走のハドウホウ、中央500万から名古屋に移籍してA4組までではあるものの3着以内を外していないウインクレドらも馬券圏内なら。
◎8エイシンヴァラー
○2ストーミーワンダー
▲7ゴーインググレート
△1ハドウホウ
△4ウインクレド
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