いよいよ転入馬が増えて、フルゲート12頭中、門別からの転入馬が9頭というメンバー。
転入後3連勝で天山賞を制したドンプリムローズがここでも最有力。天山賞で3/4馬身まで迫られたオダツが今回は不在で、3着サプール以下には大差をつけていた。距離が1400メートルに戻ることもなんら問題なく、重賞連勝となりそうだ。
相手筆頭には転入初戦のライオンクイーン。門別では2歳5組戦を2着、1着でシーズンを終了。調子を上げてきての転入で、距離適性的にも中距離よりこの距離のほうが合いそう。
ヤマヨバトルカムイは北海道未勝利からの転入で、転入初戦こそ3着だったが、その後は2歳-2組戦とはいえ圧倒的な内容で2連勝。前走の1400メートル1分30秒9は、メンバー中持ちタイムで最速タイ(同タイムはセカンドユウゼン)。ここ2戦よりレベルアップしたメンバーを相手にその勢いが続くかどうか。
サプールは天山賞で8番人気ながら3着。勝ったドンプリムローズから2秒2という差をどう考えるかだが、今回、山口勲騎手を起用ということでは期待できそう。
もう1頭の1400メートル持ちタイム最速が、セカンドユウゼンの2走前。前出のヤマヨバトルカムイが不良馬場でマークしたタイムなのに対して、セカンドユウゼンは良馬場でのタイムということでは、より評価できる。天山賞は5着だったが、距離が1400メートルに戻っての巻き返しに期待。
北海道5戦1勝から転入初戦のストームメイにも素質を感じる。
◎1ドンプリムローズ
◯3ライオンクイーン
▲9ヤマヨバトルカムイ
△12サプール
△5セカンドユウゼン
△7ストームメイ
カペラ賞の出走表はこちら
バズーカの出走取消がなんとも残念。一線級の古馬との初対戦で、しかも久々の1400メートルでどんなレースをするか楽しみだったのだが。ますますもってダートグレードで上位入着経験のある実績馬、3頭の争いとなりそうだ。
どれを本命にするかは迷ったのだが、岩手からここを狙って遠征のラブバレットを。5月のさきたま杯JpnIIでは、あわやという場面があっての4着。クラスターカップJpnIIIでも、勝ち馬からは離されたものの3着と健闘した。休み明けの前走絆カップは必ずしも向いているとはいえない距離。いわばここに向けてのひと叩き。得意の距離で実力を発揮する。
エプソムアーロンは衰えを知らない11歳馬。2年近く前になるが兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIで2着の実績。前走黒潮マイルチャンピオンシップは高知で地元馬同士で初の敗戦となったが、勝ったメイショウツチヤマは中央オープンからの転入馬だった。笠松1400メートルは、昨年2月のオッズパークグランプリ2014でレコード勝ちした舞台。スタートを決めて好位をとれればチャンスはある。
サトノタイガーは、昨年のJBCスプリントJpnI・2着で、今年は6着だったが地方最先着。もちろん勝ってもまったく不思議はない。ただ、直線での切れる脚が持ち味のこの馬に、小回りの笠松1400メートルの舞台でということがあまりイメージできないので3番手とした。
上記3頭のいずれかが崩れた時の3着候補として、昨年のこのレースで2着だったゴーディー。中央1000万から名古屋に転入して2走前にA2特別で圧勝、前走東海菊花賞で4着だったベルライン。
◎10ラブバレット
◯4エプソムアーロン
▲9サトノタイガー
△7ゴーディー
△8ベルライン
笠松グランプリの出走表はこちら
中央4頭のうちダートの経験があるのはサウンドスカイだけで、いずれも2勝馬。さらにその中に圧倒的な強さで2勝しているという馬がいるわけでもなく、いずれも2勝以外は4着以下に負けているという、何とも力の比較が難しいメンバー構成。
そんななかでダートで2勝している馬が有利かといえば、必ずしもそうではない。ほとんど広いコースでしか走っていない経験の浅い2歳馬が、いきなり園田の小回りコースに対応できるかどうかは、芝かダートかということ以上に適性が要求されることもある。コース適性ということでは地方馬も含めて未知数な馬ばかりでさらに悩む。
一応本命はオデュッセウス。北海道シリーズで2勝をマークし、間隔をあけて臨んだ京王杯2歳ステークスは、着順こそ6着だったものの大接戦となった2着争いにからんでというもの。秋になっての充実ぶりがうかがえる走りだった。今回、園田で岩田騎手ということでは大きなアドバンテージになりそう。
相手には、芝で2戦負けたあと、ダートで2連勝というサウンドスカイ。前走なでしこ賞は、1番枠からのスタートで中団よりうしろのラチ沿いを追走していたが、直線を向いて大外まで持ち出してというコースロスがありながら、圧巻の差し切りだった。小回りコースさえこなせばここもあっさりという可能性もある。
3番手にはコウエイテンマ。2走前のフェニックス賞の勝利、そして前走小倉2歳ステークスは着順こそ5着だったが、ともに走破タイムが1分9秒台。小回りのダートで持ち前のスピードを生かした走りができるかどうか。
デビューから4連勝のマイタイザンが地元の期待を一身に背負うことになる。とはいえ中央2勝の実績馬の中に入って今までのような楽なペースでレースができるかといえば、ちょっと難しいように思う。
マシェリガールは前走のアルテミスステークスGIIIでは2番手で直線を向いたものの失速して最下位。ただそのレースを除けば、他の中央馬とも遜色のない実績。
地方他地区勢で可能性があるとすれば、門別で善戦続きだったナイスヴィグラス。
◎1オデュッセウス
○4サウンドスカイ
▲7コウエイテンマ
△10マイタイザン
△9マシェリガール
△6ナイスヴィグラス
兵庫ジュニアグランプリの出走表はこちら
中央未勝利から転入して1、2戦という馬が何頭かいて力の比較が難しいが、黒潮菊花賞を含め3連勝中と勢いのあるペイシャクィーンに期待する。格付け的にはこの馬より上の馬がたくさんいるが、そのほとんどが中央の入着賞金によって格付けされたもの。ペイシャクィーンは前走がC1だったが、B級の上位でも勝ち負けの実力はある。
オトコノヒマツリは黒潮菊花賞では1番人気に期待されたが、ペイシャクィーンに2馬身及ばずの2着。続く前走がB-1特別でそれほど差のない4着と好走しており、黒潮菊花賞の雪辱という場面はおおいにありそう。
ナムラハンベエは、中央ではダート中距離で掲示板が4回という好走があり、転入初戦のB-2戦でも接戦の2着という実力なら、いきなりでも勝負になりそう。
転入初戦を好タイムで圧勝のスレドボ、黒潮菊花賞3着のオーヴァルブーケ、同5着で前走B-1特別でオトコノヒマツリに先着しているブルージャスティスらも上位を狙える。
◎10ペイシャクィーン
○1オトコノヒマツリ
▲4ナムラハンベエ
△7スレドボ
△3オーヴァルブーケ
△8ブルージャスティス
土佐秋月賞の出走表はこちら
ヴェスヴィオはここまで新馬戦での1勝のみだが、羽田盃5着、東京ダービー3着と南関東三冠で善戦。そして秋、復帰初戦のスターバーストカップでは、直線、牝馬のララベルと叩き合ってクビ差の2着。秋になっての充実ぶりがうかがえた。たしかに3着のストゥディウムより3キロ軽い斤量での1馬身差だが、ひと叩きされての上積みがあれば勝負になると見る。
オウマタイムは、東京ダービー6着以来の休み明けで、どこまで仕上がっているか。3コーナー早め先頭というレースぶりは、小回りの水沢コースなら一気に押しきれる可能性もある。
羽田盃馬ストゥディウムのこの秋は、戸塚記念では見せ場なく6着。スターバーストカップは3着だったとはいえ、前半1000m通過が69秒台という超スローペースの前残りで、それでも最後はよく差を詰めた。しかし続く前走、古馬との埼玉新聞栄冠賞では再び後方まま見せ場なくという8着。この秋これが4戦目というのも気になるところで、あまり強くは推せない。
転入初戦で不来方賞を制したのがダイワエクシード。スタートから先頭に立ち、4コーナーでは鞍上が後ろを振り返る余裕で、直線で追い出されると後続をあっという間に突き放すという強い勝ち方だった。南関東三冠の上位馬を相手にどこまでやれるか。とはいえ、その南関東の有力馬が必ずしも順調というわけではないので、印は△だがひょっとしたらという可能性もある。
東京ダービー馬ラッキープリンスは、中央に挑戦したレパードステークスGIIIが直線失速しての大敗で、埼玉新聞栄冠賞も3コーナーから失速して9着。好不調の波が大きいタイプで、復活は少し先のように思う。
◎3ヴェスヴィオ
○11オウマタイム
▲4ストゥディウム
△12ダイワエクシード
△6ラッキープリンス
ダービーグランプリの出走表はこちら