ラブバレット本命の予想を枠順が発表になった月曜日の段階で各所に出していたのに、なんと出走取消となってしまったのはなんとも残念。
そういうわけで繰り上がっての本命は、近走の実績で最上位ともいえるレーザーバレット。JBCスプリントJpnIでは4着で、5着のドリームバレンチノには2馬身差をつけていた。それでいて今回、そのドリームバレンチノより2.5キロ軽い57キロというハンデも有利。園田は初めてだが、名古屋、佐賀、浦和で好走してきているだけに、むしろ地方の小回りコースで力を発揮するのかもしれない。
ドリームバレンチノのトップハンデ59.5キロは、昨年のJBCスプリントJpnI勝ちがあってのこと。今年のJBCスプリントJpnIでも期待されたわりには案外だったが、むしろ58キロで末脚切れて2着だった東京盃JpnIIが評価できる。今回大外枠は心配だが、前に行く脚質ではないし、むしろ岩田騎手なら前半溜めて、向正面からの一気の仕掛けで差し切るという場面は十分に考えられる。
園田デビューのポアゾンブラックは凱旋出走ということで注目となりそう。中央に移籍してオープンまで勝ったが、しかし地方のダートグレードでは賞金的に除外されることが多いため、移籍したのがホッカイドウ競馬。移籍後にも北海道スプリントカップJpnIII、クラスターカップJpnIIIでともに2着と、グレードタイトルまであと一歩。今回はハンデ56キロが微妙なところ。
タガノジンガロの姿がここにないというのはなんとも残念としか言いようがなく、代わって地元の期待はエイシンゴージャスとなるのだろう。今年5月にはダートオープンの栗東ステークス勝ちがあっての兵庫への移籍。初戦こそ4着だったが、2走目での上積みと、コースへの慣れがあれば上位入着に期待。
3歳のアキトクレッセントは、6カ月ぶりの休み明けと古馬初挑戦がどうか。ダート1400メートル戦は4戦3勝だが、地方の小回りコースというのも課題になりそう。
昨年2歳時に兵庫ジュニアグランプリJpnIIを制したジャジャウマナラシの今年3歳時は、川崎の準重賞で1勝を挙げたのみ。今回起用された赤岡修次騎手は、昨年のこのレースではサクラシャイニーで3着と好走し、2012年にも惜しい4着があっただけに、今回も見せ場を期待したい。
◎3レーザーバレット
◯12ドリームバレンチノ
▲9ポアゾンブラック
△2エイシンゴージャス
△8アキトクレッセント
△6ジャジャウマナラシ
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地方勢はちょっと厳しいかなあというメンバー構成で、中央勢は若い4歳馬2頭に、8歳以上のベテラン3頭の対決という様相。
牡馬との重賞は初めてだがアムールブリエに期待したい。JBCレディスクラシックJpnIでは早め3コーナー2番手から直線を向いて先頭に立ちかけたまでで失速。「距離はもっと長いほうがいい」(濱中騎手)ということでのここへの挑戦なのだろう。ブリーダーズゴールドカップJpnIIIでサンビスタを力でねじ伏せたレースを思えば、レディスプレリュードJpnII、JBCレディスクラシックJpnI(ともに4着)では力を出しきっていない。ここで新たな一面を見せてくれそう。
しばらく低迷していたカゼノコだが、前走みやこステークスGIIIでは直線豪快に追い込んで惜しくも2着。ジャパンダートダービーJpnIでハッピースプリントを差し切った末脚を久々に見せた。直線の短い名古屋コースがどうかだが、川崎記念JpnIでもホッコータルマエに3/4馬身差まで迫っただけに、この馬も距離は長いほうがよさそう。
このレース3勝目がかかるのがエーシンモアオバー。昨年までは地元の岡部誠騎手が手綱をとっていたが、現在は韓国で騎乗中のため今回は岩田康誠騎手が鞍上となった。岩田騎手では、白山大賞典JpnIII連覇に昨年は2着。マイペースの逃げに持ち込めば、アムールブリエ、カゼノコの末脚を封じるという場面もおおいに考えられる。
ソリタリーキングはしばらく勝ち星から遠ざかっているとはいえ、地方のダートグレードでは常に善戦。ここでも上位争いは可能。
ニホンピロアワーズは、今年は帝王賞JpnIでの5着が最高という成績だが、4年前に重賞初制覇となったのがこのレースで、昨年はエーシンモアオバーにクビ差2着。得意の舞台で覚醒するかどうか。
◎11アムールブリエ
◯5カゼノコ
▲3エーシンモアオバー
△1ソリタリーキング
△10ニホンピロアワーズ
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定量戦ゆえ過去5年の結果を見ても3着以内15頭中4番人気以内が13頭と、波乱はあまり期待できないレース。まして今年はセンゴクエースという絶対的なエースがいる。ばんえい菊花賞はキンメダルと大接戦だったとはいえ20キロ差があった。すでにA1級でも勝ち負けのレースをしているという実力からも、同世代同士の定量のここで敗けることはないのではないか。
キンメダルは、ばんえい菊花賞では惜しくもコンマ1秒差でセンゴクエースの2着。その後も自己条件のB1戦で4戦3勝、2着1回と好調。実力的には間違いなく2番手だが、センゴクエースに真っ向勝負を挑んだ時に惨敗という可能性も考えておきたい。
定量戦なら、近走好調でクラス以上に実力をつけている可能性のある馬を相手候補に。ばんえいオークス2着のあと2連勝中のタキニシサンデー、ばんえいオークスでタキニシサンデーをコンマ2秒差で下したホクショウモモ、前走に目をつぶれば8戦連続で3着以内だったというコウシュハスパーク、まだ格下だが3連勝中のホクセイボスも将来が期待できそう。
◎8センゴクエース
◯4キンメダル
▲1タキニシサンデー
△6ホクショウモモ
△3コウシュハスパーク
△10ホクセイボス
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B級馬による1400メートルのS2重賞。
クロスオーバーの転入初戦となった前走久住山賞は、3コーナー手前で先頭に立つと直線楽に後続を突き放して力の違いを見せつけた。今回は出走10頭中7頭がその久住山賞組で、あとの3頭は1750mの初冬特別で5着以下というメンバー。連勝の可能性はかなり高いといえそうだ。
相手は久住山賞で2着だったマイネルプレジャーだが、クロスオーバーに4馬身ちぎられた上に、3着のダノンハラショーには半馬身差に迫られた。あくまでも相手の1頭で、クロスオーバーとの馬券が人気になって妙味がないなら、むしろ切ってしまうという手はある。
初冬特別組のサチノポピーが上位に食い込んできそう。10月31日の英彦山賞では、実際にマイネルプレジャー、ダノンハラショーに先着している。
馬券の対象はダノンハラショーまでで、久住山賞4着以下からの逆転というのもあまり現実的ではない。
◎7クロスオーバー
◯6マイネルプレジャー
▲8サチノポピー
△3ダノンハラショー
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ワットロンクンの前走栗駒賞は、1番人気に支持され2番手から3コーナー過ぎで先頭に立ってという完璧な競馬に思えたが、最後方から位置取りを上げてきていた10番人気のスフィンクスに出し抜けをくらった形で差し切られた。鞍上の村上忍騎手はゴール前で交わされるところで、「え?外から来たのは何?」という感じでそっちのほうを見る感じだった。今シーズン、南部杯JpnIを別とすれば1400~1600メートルでは4戦3勝2着1回。雪辱のかかる一戦。
一発ありそうなのが、北海道から転厩初戦のビッグバンドジャズ。11番人気、高知から別府真衣騎手が呼ばれて臨んだ道営記念は、4コーナーでもほとんど最後方という位置から追い込んで3着に入り、あっと驚かせた。その前走のA1特別戦でも3着だったように上昇気配ではあった。その実力でこのメンバーなら十分勝負になる。
今シーズン途中で北海道から転入したのがエアカーネリアン。岩手ではここまでA1特別や重賞で6戦3勝2着1回という成績。前走絆カップは6着だったが、勝ったナムラタイタンや4着のラブバレットなど全国区で活躍するメンバー相手での結果。メンバーがかなり楽になったここなら上位を狙える。
エーシンシャラクは笠松から転入して8戦して3着を外したのが芝の桂樹杯だけ。ただ勝ち切れないレースも多く、ここでも上位に食い込めるかどうか。
スフィンクスは前走栗駒賞での勝利が、たまたまハマっただけだったのかどうなのか。ただ水沢へのコース替わりでの激走だったということでは今回も軽くは扱えない。
笠松の重賞や準重賞で上位争いをしていた実力のドリームカトラスにも注目。
◎5ワットロンクン
◯11ビッグバンドジャズ
▲7エアカーネリアン
△8エーシンシャラク
△6スフィンクス
△1ドリームカトラス
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