
12月14日に行われた前哨戦のレディースカップからは、最下位のアグリローズが抜けて、セイコークインが加わったというメンバー。
昨年の覇者で、レディースカップでも2着だったダイリンビューティが中心。そのレディースカップでは同じ重量でニシキエースに僅差で勝利を奪われたが、今回は10キロ差がついてということでは有利。6歳以下の若い馬たちが6頭もいるなかで、700キロ台後半のこの重量なら経験豊富なベテランに分がある。過去5年の連対馬10頭中8頭が7歳以上というデータもある。
相手筆頭は5歳のセイコークイン。スピードレースの地吹雪賞を勝ち、続く天馬賞では740キロを曳いての3着は価値がある。前走では大敗したが、10コースに入った上に第2障害の天板に脚を掛けたところで止まってしまったため参考外。
ニシキエースは、このレースには過去4回出走して5着2回、6着2回と相性はよくない。ただ前哨戦のレディースカップでも過去に3着が最高だったのが、昨年は初めて勝利。ダイリンビューティより10キロ重い770キロは負担になるが、昨年秋に5連連続連対した好調は続いていると見る。前走8着大敗は第2障害でヒザをついてしまってのもの。
キュートエンジェルは、レディースカップは5着だったが、ここ2戦連続して連対で調子は上向き。
レディースカップでは7着だったアアモンドマツカゼだが、前走オープン・A1混合のガーネット特別でホッカイヒカルに僅差の2着は価値がある。
クインカップを制したナナノチカラは、その後の2戦は人気にこたえられていないものの、いずれも着差はわずか。巻き返しは可能だ。
◎7ダイリンビューティ
◯5セイコークイン
▲8ニシキエース
△10キュートエンジェル
△2アアモンドマツカゼ
△3ナナノチカラ
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この開催で最上級のクラスで組まれたのは1400メートルのこのレース。中央から転入3戦目となるプルーフポジティブが中心。前走、年末開催の、いわば"残念"中島記念として組まれた宝満山賞を逃げ切り5馬身差の圧勝。中島記念組もいるものの、いずれも勝ち馬から大きく離された馬ばかりで、既存勢力との比較では能力上位。あとは転入初戦の馬たちがどうかということになる。
その相手になりそうなのは、兵庫のA級1組から転入初戦となるタガノブリガデイロ。9月には1400メートルの重賞、園田チャレンジカップで3着があり、園田最終戦こそやや離されての7着だったが、それまでは勝ち馬から
1秒以内の差で掲示板は確保していた。オープンの一線級がいない今回のメンバーなら十分に通用しそうだ。
バルーンは北海道から転入初戦だった前走九州オールカーマーでは1番人気に支持されたものの見せ場をつくれず6着。転入2戦目での変わり身に期待。ただこの馬にこの距離はちょっと忙しいかもしれない。
600キロを超える大型馬として人気のクリーンが転入してきた。南関東では2013年10月の勝利を最後に、その後は2秒前後かそれ以上の差をつけられての惨敗続き。ただそのすべてがオープンクラスなだけに、ここなら通用する可能性はある。
ジェットヴォイスも1年以上勝ち星から遠ざかっているが、S1重賞で一線級と戦ってきているだけに連下までならあるかもしれない。M&Kジョッキーズカップ参戦にともなっての騎乗となった山本聡哉騎手がどんなレースを見せるかにも注目。
◎8プルーフポジティブ
◯7タガノブリガデイロ
▲3バルーン
△1クリーン
△6ジェットヴォイス
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3歳馬によるS2重賞で、同じ開催で花吹雪賞が行われているため牝馬は上級クラスが抜けて3頭、そして牡馬が5頭という8頭立て。
キングプライドは2歳10月に1勝を挙げたのみだが、前走は1着賞金が重賞並の佐賀若駒賞に出走。その後に花吹雪賞を制するユズチャンが2着で、それに続く3着という成績ならこのメンバーでは能力上位。中距離の経験が少ないというメンバーの中にあり、すでに1800メートル戦を経験していることもプラスになりそう。
トゥータフは北海道時代に2着3着が計9回あったものの勝てないままで、佐賀に移籍後も3戦して4着が最高という成績。とはいえ前走初夢特選は初めての1750メートル戦で4着ながら勝ち馬とはコンマ4秒差。しかも先着された3頭はすべて花吹雪賞出走組だけに、今回、メンバー的にはだいぶ楽になった。
サテスファクションは、ホッカイドウ競馬のシーズン終盤でようやく1勝を挙げ、今回が佐賀初出走。1200メートルまでしか経験がないのは不安ではあるが、北海道では終盤に向けて徐々に力を発揮していただけに、ここでさらに上昇を期待できそう。
チェリーワイルドは、北海道からの転入初戦こそ大敗だったが、2戦目の前走で変わり身を見せて勝利。そこで2着だったリョウマアキコまで連下争いなら。
◎7キングプライド
◯3トゥータフ
▲6サテスファクション
△5チェリーワイルド
△8リョウマアキコ
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大晦日の園田ジュニアカップは、期待通り注目馬2頭の一騎打ちとなり、しかしトーコーヴィーナスは無敗のインディウムにゴール前で突き放されて2着。とはいえ3着馬には6馬身差をつけたから、やはりこの2頭の実力は抜けていた。今回はインディウムが不在で、地元兵庫勢で重賞上位実績があるのはポムショコラだけというメンバー。トーコーヴィーナスは、普通に回ってくればまず負けないだろう。相手探しの一戦。
その相手筆頭はポムショコラ。10月30日の兵庫若駒賞ではトーコーヴィーナスに1馬身半差で2着と好走したが、その後の対戦では12月11日のアッパートライ競走、大晦日の園田ジュニアカップと、レースを重ねるごとに差を広げられている。ただ実績的にも、無理にトーコーヴィーナスを負かしに行くようなことでもなければ2着は望める。
9月の園田プリンセスカップでトーコーヴィーナスに3/4馬身差と迫ったのが笠松のティープリーズ。ただ使い詰めの影響か、前走新春ペガサスカップでは見せ場なく7着に敗れた。今回、田中学騎手が鞍上ということでは期待したいが、前走から連闘では力をどこまで発揮できるか。
重賞で入着実績があるのが上記3頭だけで、それ以外は条件戦でも大敗しているというメンバー。デビュー3戦目のコアに変わり身期待というところまで。
◎5トーコーヴィーナス
◯9ポムショコラ
▲1ティープリーズ
△8コア
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グランダム・ジャパン2歳シーズンの女王となったジュエルクイーンだが、最終戦の東京2歳優駿牝馬は5着。NARグランプリ・2歳最優秀牝馬のタイトルも逃すこととなった。その東京2歳優駿牝馬では、馬が横を向いているときにゲートが開いて中団からの競馬となり、力を発揮できず。管理する川西毅調教師はほんとうに悔しそうだった。今回は出走10頭中、自身も含めて8頭が牝馬。牡馬2頭がともに重賞実績がないというメンバーなら負けられない一戦。
ワールドウェーブは、金沢から笠松に移籍後が好成績で、準重賞のジュニアキングではティープリーズにアタマ差の2着があり、ライデンリーダー記念でも3着。そして8日の若松特別を1番人気にこたえて勝った。笠松に来て充実し、相手関係次第では重賞も狙えそうな勢いはある。
ヒメカイドウは10月に名古屋のゴールドウィング賞を制し、ラブミーチャン記念はジュエルクイーンの3着。12月4日のセレクトゴールド(3着)のあと兵庫に移籍して久々となるが、昨年秋からの安定した成績は好印象。上積みがあれば勝負になる。
しばらく差をつけられての敗戦が続いていたネイチャークルーズだが、若松特別では勝ったワールドウェーブからコンマ6秒差の5着と、久しぶりに見せ場のある競馬。まだまだ上位は狙える位置にいる。
ユーセイシリウスは、ジュニアキング、ライデンリーダー記念こそ差をつけられての敗戦だったが、11月のJRA認定チャレンジ(4)では、その後にライデンリーダー記念を制すことになるマルヨバナーヌの2着があった。巻き返しがかかる一戦。
◎10ジュエルクイーン
◯5ワールドウェーブ
▲6ヒメカイドウ
△8ネイチャークルーズ
△9ユーセイシリウス
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