
中島記念から中1週ということもあり、その中島記念からは3頭のみの出走。最先着4着のジェットヴォイスでも、勝ったサウスパシフィックからは2秒1も離されたという結果だけに、オープンとはいえかなり格落ちのメンバー。ならば転入初戦の久々でも、北海道の古馬重賞で常に勝ち負けをしていたバルーンで勝負になるのではないか。5カ月ぶりの実戦でどこまで仕上がっているか。
スイングエンジンは中央1000万下から転入し、吉野ヶ里記念勝ちを含め7戦して6回が4着以内、掲示板を外したのはサマーチャンピオンJpnIIIのみと安定して結果を残している。1750メートルの開聞岳賞で4着とはいえ勝ち馬から2秒4の差をつけられていただけに、距離に壁があるかにも思われた。しかしこのときは相手が強かったこともあり、続く1800メートルの雲仙岳賞ではアドマイヤツバサに3/4馬身差2着と、距離をこなせることも示した。今回はさらなる距離延長だが、メンバー的に期待のかかる一戦。
リッカアリュールは中央から転入初戦となるはずだった新燃岳特別が出走取消。今回は仕切り直しの初戦。中央では準オープンで頭打ちという成績だったが、山口勲騎手を配してきたところが期待の現れか。
アドマイヤツバサは、中島記念は9着だったものの、九州大賞典ではそれほど差のない3着という好走歴。ここは巻き返しのかかる一戦。
中島記念で10番人気ながら4着だったジェットヴォイス、中央から転入2戦目での変わり身があればアルフェロアらもこのメンバーなら上位に食い込む余地はある。
◎9バルーン
◯8スイングエンジン
▲6リッカアリュール
△7アドマイヤツバサ
△5ジェットヴォイス
△10アルフェロア
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東海菊花賞で連勝が途切れたノゾミダイヤだが、東海ゴールドカップで勝利。2番手に控えて3~4コーナーで先頭に立って押し切るという強い勝ち方だった。直後でマークしていたタッチデュールが2馬身差で2着。ただそのときは同じ55キロだったのが、今回は別定とはいえ牡馬57キロ、牝馬55キロで2キロ差がついて、タッチデュールが逆転すると見る。ダートグレードでは苦戦だが、地方重賞では常に上位争い。昨年はくろゆり賞を5番人気で制した。2走前のクイーン賞JpnIIIでは地方最先着の4着。しかも3着のブルーチッパーには半馬身差で、あわや3着という惜しい競馬だった。昨年1年間で26戦。これが引退レースとなるトウホクビジンを継ぐのはこの馬かもしれない。
というわけでこれが通算163戦目で引退となるトウホクビジン。昨年秋ごろ、この春での繁殖入りが決まったという噂は聞いていて、どのレースが引退レースになるのかと思っていたが、地元笠松での重賞となった。通算100戦目となった姫路チャレンジカップでの重賞勝ちや、2013年高知・黒船賞で現存する地方競馬全場出走達成となったのが印象に残る。クイーン賞JpnIIIでは4着のタッチデュールに迫っての5着とまだまだ元気。このメンバーなら馬券圏内も可能性はおおいにある。
東海ゴールドカップ4着のドリームカトラス、重賞初挑戦だが園田のA1特別で常に上位争いのエリモミヤビらも上位争いに食い込んできそう。
◎3タッチデュール
○1ノゾミダイヤ
▲4トウホクビジン
△10ドリームカトラス
△9エリモミヤビ
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佐賀の年明け最初の重賞はB級馬による1800メートル戦。
リリーは、前走中島記念はさすがに相手が揃っていて3着だったが、そこに至る過程では3戦連続でA2クラスで3着と好走。今回は年明けの降級戦で、他馬の多くがB-2クラスあたりで苦戦というメンバーだけに、実力上位を見せつけるだろう。
レアンデルは、中央1勝からの転入初戦となったB-3戦を楽々と逃げ切り勝ち。まだ実力を測りかねるだけに、怖い存在になりそう。前走は1400mメートル戦だったが、今回は、中央時代に何度も出走したダート1800メートルの舞台で力を発揮する可能性はある。
前走B-2特別を勝って、引き続き山口勲騎手が鞍上のキョウワカイザー、兵庫から転入初戦のB-2特別で2着があったエイシンガリレイあたりも上位を狙えそう。
◎8リリー
◯4レアンデル
▲3キョウワカイザー
△1エイシンガリレイ
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近年は8頭立てや9頭立てもめずらしくなかった明け3歳馬による金杯だが、今年は7頭立てとさびしい頭数になった。
この世代岩手の断然のチャンピオンと言ってもいいロールボヌールが回避とあっては、2連勝中のスペクトルが堅い中心となる。ここまでデビューから8戦、北海道勢に上位を独占された知床賞での5着はあるが、それ以外の7戦はすべて連対。特に11月以降で先着を許したのは南部駒賞でのロールボヌールのみ。山本政聡騎手は桐花賞をコミュニティで制したのに続いての重賞制覇が期待できそう。
相手筆頭はトーホクライデン。デビュー5戦目に初勝利を挙げて以来勝ち星がないが、とはいえ2着3着と好走続き。寒菊賞では直線脚を伸ばしてスペクトルに0秒5差の3着があるだけに、逆転の可能性があるとすればこの馬。
トーホクフェアリーは、寒菊賞は7着だったが、前走1400メートル戦でトーホクライデンに先着しての2着。9月のビギナーズカップ(2着)以来の重賞での馬券圏内を狙う。
北海道から転入して結果が残せていなかったラブブレイブは、前走寒菊賞は5着だが、勝ったスペクトルから0秒9差と、ここに来て調子を上げてきている。少頭数だけに上位に食い込む可能性も。
◎3スペクトル
◯5トーホクライデン
▲1トーホクフェアリー
△4ラブブレイブ
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4歳シーズンの三冠目。一冠目の柏林賞は2着、二冠目の銀河賞は3着と、善戦続きのコウシュハウンカイが、三冠目での雪辱を期待。2歳シーズンでもナナカマド賞2着、イレネー記念3着、3歳シーズンでもばんえい大賞典3着、そして菊花賞を勝ち、ばんえいダービーは3着と、それぞれの世代の三冠で常に善戦してきているだけに、連軸としては信頼できそう。賞金格付けや実績ではオレノココロのほうが上だが、今シーズンのはまなす賞では、10キロ軽かったとはいえ、オレノココロを4着にしりぞけての勝利。枠順的にも、オレノココロよりもこちらを中心にとりたい。
オレノココロは、柏林賞こそ重いハンデがあって5着に敗れたが、銀河賞はコウシュハウンカイと同じトップハンデでもきっちり勝利。その後、10月13日のオープンではオイドンやインフィニティーなど古馬重賞の実績馬を負かした。ドリームエイジカップでも3着と、実力だけでいえばこの馬が最上位。
イッキフジはまだ格下だが、銀河賞9着の後はB級で11戦してそのうち10戦が3着以内と確実に力をつけている。侮れない存在。
柏林賞を制したダイコクパワーだが、そのときは負担重量に恵まれていたこともあり、銀河賞では6着、この秋もA2クラスでやや苦戦。ただ12月に入って、A2特別2着のあと、前走でA1・A2の決勝を勝利と、調子を上げてきている。
クインフェスタ、セイコークインは、牝馬同士では上位争いも、牡馬相手だとやや苦戦という感じなだけに、定量のここでどこまでやれるか。
◎5コウシュハウンカイ
◯10オレノココロ
▲9イッキフジ
△7ダイコクパワー
△1クインフェスタ
△6セイコークイン
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