
B級馬による1750メートルのS2重賞。
目下5連勝中のキョウワカイザーは、前走佐賀弥生賞でも2番手追走から3〜4コーナーで先頭に立つと、直線ではまるで他馬を子供扱いのような感じで楽勝。B級同士では器が違う。
キョウワカイザーにとって既存勢力は勝負付けの済んだ相手がほとんど。であれば、相手は中央から転入初戦となる2頭。リフトザウイングスは、ダート経験は1戦のみでしかも惨敗。とはいえ1000万条件で3走前に好走の4着があり、このクラスに入れば能力は高い。距離的なことで問題はなく、あとは佐賀のダートがこなせれば勝ち負けになりそう。
オウケンイチゲキはデビューからダートを使われてきて、2012年の3歳時に未勝利から500万下を連勝。休養があっての4歳以降は2桁着順が続いて精細を欠き、前走も9着で勝ち馬から1秒6も離されていた。ただクラス的には通用して不思議はない。
B級のS2重賞では上位入線も、いずれもキョウワカイザーには差をつけられているダイワボルドー、同じくB級のS2重賞では堅実に上位には来るものの、なかなか勝ち切れないエイシンガリレイらが連下候補。
◎6キョウワカイザー
◯5リフトザウイングス
▲2オウケンイチゲキ
△9ダイワボルドー
△4エイシンガリレイ
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サイモンロードは、前走名古屋大賞典JpnIIIでは中央勢上位独占を崩すことはできなかったが、浦和記念JpnIIで3着などがあるトーセンアレスに6馬身差をつけ、地方最先着の5着と地元代表の意地を見せた。ダートグレードで互角の勝負をしていたころと比べると、まだ八分程度に思えるが、それでも去勢した効果でかなり力を発揮できるようにはなってきている。地方馬が相手なら負けられないところ。
ピッチシフターは、JBCレディスクラシックJpnI以来5カ月ぶりの復帰戦。昨年はかきつばた記念JpnIIIでサイモンロードに先着しての4着があり、サマーチャンピオンJpnIIIでも牡馬を相手に2着と好走。狙いはおそらくかきつばた記念なのだろう。どこまで仕上がっているか。
トップフライアーは、中央準オープンから転入して3連勝。しかも2着にいずれも1秒以上の差をつけてという圧倒的なレースぶり。前走1400メートルのA1特別での1分27秒1(稍重)という勝ちタイムは、重賞でも十分通用するもの。
遠征勢では、兵庫のエーシンユリシーズが、笠松に遠征した白銀争覇を含めて3戦連続2着。兵庫では1400メートルの古馬重賞が限られるだけに、ここを狙っての遠征だろう。ただ今回は白銀争覇よりも東海勢のメンバーが揃った。
エナエビスは、菊水賞の競走中止と兵庫ダービーでの5着以外はここまですべて連対。ただ古馬一線級との対戦がはじめてとなるだけに、どこまでやれるか。
A2特別で2連勝中のラヴィドールも一線級との対戦となるとやや経験不足で、連下争いまで。
◎6サイモンロード
◯9ピッチシフター
▲10トップフライアー
△11エーシンユリシーズ
△8エナエビス
△7ラヴィドール
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レアファルコンは、ここ3戦のS1,S2の重賞でいずれも2着。先着されたキングプライド、ダイリンザンは今回ともに不在で、特にS1重賞の飛燕賞でキングプライドに先着しての2着は価値がある。強敵不在となってチャンスがめぐってきたといってよさそうだ。
ラッキーウィンダムは大観峰賞で惜しい2着があり、続く前走ホープフルカップを快勝。調子を上げてきているが、距離が課題になりそう。
シゲルウチワマツリは中央未勝利から転入後3連勝。その後、大観峰賞では2着ラッキーウィンダムにハナ差の3着があり、しかしホープフルカップは離れた4着。距離をこなせば逆転の可能性はありそう。
中央から転入2戦目の古伊万里賞で、2着レアファルコンにクビ差3着があるベルウッドツルギ、カペラ賞4着以来久々となるゴルデンドラマらも差はない。実力拮抗で実績どおりには収まらないような感じもあり、難しい一戦。
◎7レアファルコン
○2ラッキーウィンダム
▲5シゲルウチワマツリ
△8ベルウッドツルギ
△9ゴルデンドラマ
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スペクトルは10月の知床賞での5着以外はすべて連対。その知床賞も上位3着までを北海道所属馬が占めていたことを考えれば、地元馬では2位入線。その後、10月20日の若駒賞以降で先着を許したのは、岩手のこの世代の圧倒的な存在で、現在は川崎に移籍したロールボヌールのみ。転入馬もいるが、実績的にここは負けられない一戦だ。
相手筆頭は金杯でスペクトルの2着だったトーホクライデン。ここまで1勝のみだが、初勝利を挙げた10月以降は、勝ち切れないながらもすべて3着以内。しかも先着されたのがスペクトルや、4日のあやめ賞で人気になりそうなグッドギアーらということでは、ここでも当然上位争い。
5カ月ぶりの実戦になるが、水沢のフューチャーステップでトーホクライデン相手に勝利しているレジェンドロックは、仕上がり次第では怖い存在。
12月27日の前走が2歳B1戦とはいえ7馬身差圧勝だったキーマスコットや、名古屋から転入初戦のカミングオブエイジらにも上位食い込みのチャンスはありそう。
◎1スペクトル
○9トーホクライデン
▲7レジェンドロック
△2キーマスコット
△8カミングオブエイジ
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3月21日に行われた3歳A級戦に出走していた5頭が再戦というメンバーで、やはりそこを快勝したグッドギアーが中心。その休み明け初戦は、2番手追走から絶好の手ごたえで直線で先頭に立ち、牡馬のトーホクライデンには半馬身差まで迫られたが内容的には完勝。今回出走している牝馬ではトーホクフェアリーが4馬身差をつけられての3着だっただけに、牝馬同士では力は抜けていた。北海道では未勝利を勝っただけだったが、これで転入後5戦4勝。2着に負けた寒菊賞の勝ち馬は、南部駒賞2着、そして金杯を勝ったスペクトルだけに、同世代の牝馬同士なら重賞線戦の期待馬となりそうだ。
強敵となりそうなのは、北海道所属として知床賞2着があるクリールジェニー。その知床賞は北海道からの遠征馬が上位3着までを占め、トーホクフェアリー、スペクトルらを問題にしなかった。今回は転厩初戦で、それ以来半年ぶりの実戦でどの程度の力が出せるか。上積みがあればあっさりという場面も考えられる。
川崎から転入初戦となるトリプルクロッシュは、門別で2勝を挙げ、南関東では勝ち星こそなかったものの3歳の条件戦では5戦すべて掲示板内とまずまずの好走。順調に使われてきているのはアドバンテージになりそう。
正月の金杯で3着だったトーホクフェアリーは、牝馬同士で巻き返しのかかる一戦。
休み明け初戦の3歳B1級を制してここに臨むマルケイフロイデは、タイム的にやや見劣りがするが、一度叩かれての上積みがあれば。
◎4グッドギアー
◯9クリールジェニー
▲2トリプルクロッシュ
△5トーホクフェアリー
△10マルケイフロイデ
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