前走、7月28日の京都畜産特別(A1)で1、2着を争ったサワノファインとフィオーレハーバーだが、今回もその2頭の争いと見る。
勝ったサワノファインは6番人気と低評価だったが、4コーナー手前で前が壁になって一瞬行き場をなくし、直線を向いて外に切り替えてから差し切った内容は着差以上に価値があった。3走前には3着、2走前には5着に敗れているが、アルドラゴン、キヨミラクル、ハイパーフォルテなど、今回は出走していない強力なメンバーを相手にしてのもの。着差もそれほどではなかった。前走は久々のA1特別勝利で充実ぶりをうかがわせた。重賞初勝利にも期待十分だ。
フィオーレハーバーは、復帰戦となった今年3月からA2特別を2連勝。古馬のA1ではまだ勝利を挙げられていないが、前走の好走で互角に戦える手ごたえをつかんだ。
トップオブザロックは、3走前のA1特別では、フィオーレハーバーにクビ+4馬身差をつけて勝った実績がある。京都畜産特別では前記2頭に続く3着とそれほど差のない結果。前走1番人気ながら5着に敗れたことで人気を落とすようなら狙って面白い。
一発狙えそうなのが3歳牝馬のリジョウクラウン。前走、初の古馬との対戦となった兵庫サマークイーン賞は、エーシンクールディには離されたものの、2着キーポケットから2馬身半差の3着ならここでも上位争いに食い込む力はありそう。ただ後方からまくっていくタイプだけに、それが古馬の牡馬一線級に対してどこまで通用するか。
笠松から遠征のフジノアサハタは、前走のくろゆり賞が7歳にしての重賞初制覇。その勢いで上位進出を狙う。
中央未勝利から転入して、堅実な成績でA級まで上がってきたコスモピクシーやレチタティーヴォは、このメンバーに入ると経験不足は否めないが、ともに4歳と若いだけに上積みがあれば上位に食い込む可能性も。
◎サワノファイン
◯フィオーレハーバー
▲トップオブザロック
△リジョウクラウン
△フジノアサハタ
△コスモピクシー
△レチタティーヴォ
ノースクイーンカップでクラキンコを負かしたショウリダバンザイが、グランダム・ジャパン古馬シーズンのタイトルを狙ってここに遠征してきた。目下のところ、同古馬シーズンは笠松のエーシンクールディが3勝を挙げ、30ポイントでトップ。しかしショウリダバンザイもここを勝てば、他地区で15ポイント加算となるため25ポイントとなり、最終戦のレディスプレリュードの結果次第ではタイトルの行方もわからなくなってくる。そのタイトルを狙うのであれば、ここは負けられないところだろう。
対抗も同じ北海道のマチカネオイカゼ。ノースクイーンカップは7着だったが、5走前から2走前までの古馬オープンは3、3、2、3着と、勝てずとも常に善戦。ショウリダバンザイ以外のメンバーなら十分勝負になる。
トウホクビジンもここに入れば実力は上位。ここ4戦の遠征競馬でもダートグレードや南関東の牡馬一線級を相手にしながら、着順はともかく勝ち馬からは2秒前後の差。常に全国区の強いメンバーに揉まれているだけに、このメンバーなら上位争いに加わる力は十分に持っている。とはいえローテーション的には厳しく、ときに軽い相手にも大崩れもあるため、それを考慮しての▲。
ブライティアピアは、前走フェアリーカップでは1番人気に推されながら4着と敗れたが、4コーナー手前で早めに仕掛けてのもの。前々走では牡馬相手のA級一組戦で6馬身差圧勝があり、地元の牝馬同士ならやはり最有力。
フェアリーカップで1、2着のキャニオンルナ、ファンタジックキーが次ぐ存在だが、勝ったキャニオンルナは前崩れの展開に恵まれた感じがあっただけに、不安のほうが大きい。
留守杯日高賞、ひまわり賞の3歳牝馬2冠を制し、目下5連勝中のアンダースポットだが、今回が古馬との初対戦。一応注目馬として印はつけたが、馬券的には見送りたい。
◎ショウリダバンザイ
○マチカネオイカゼ
▲トウホクビジン
△ブライティアピア
△ファンタジックキー
△キャニオンルナ
△アンダースポット
ニュータカラコマの勢いを買う。前走、3、4歳混合の重賞はまなす賞は、先頭で障害をクリアしてそのまま逃げ込む勢いだったが、ゴール前で詰まって4歳のツジノコウフクヒメに交わされた。それでも3歳馬であわやというレースぶりは評価できる。さらに前々走のB1-1組まで3連勝中。すでにA級に入っても通用する力があり、今回、オイドンより10キロ軽い680キロで出走できるのは有利。
上下30キロの差なら、オイドンもチャンス十分。6月20日のとかちダービーではタカノテンリュウの2着に敗れたが、当時30キロ差があったの対して今回は20キロ差に縮まった。3着以下で今回も出走している相手とは重量差が据え置きとあれば、今回も当然オイドンに分がある。
イレネー記念で上位2頭から離された3着のレットフジは、とかち皐月賞5着、とかちダービー4着と、同世代同士なら常に上位争い。そのとかちダービーを挟んでB級でも3勝し、力をつけているだけに今回も上位争いにはからんでくる。
とかちダービーを勝ったタカノテンリュウは今シーズン3着を一度も外さないという安定した成績。格下も連勝中と好調のアアモンドジャンボ、フジダイビクトリーらも軽ハンデを生かして上位を狙う。
◎ニュータカラコマ
○オイドン
▲レットフジ
△タカノテンリュウ
△アアモンドジャンボ
△フジダイビクトリー
プラネットワールドは、トレノ賞4着を挟んで3勝。特に前々走のヴェガ特別牝馬、前走のA-1選抜馬特別は、ともに4馬身差で完勝。今年5月にA-1に復帰してからようやく本格化というレース内容で、その2戦での対戦相手と、今回のメンバーを比較しても特に強敵となりそうな相手は見当たらない。7歳にして重賞初制覇のチャンス。
ナリタブラックが怖い存在。福山在籍時には全国レベルでは通用せず、地元で行われた昨年の金杯でも勝った高知のホーマンクラフトにはまったく歯が立たずという内容だった。しかし、5月の高知転入初戦を快勝。A-2戦とはいえ、福山でここ1年ほど勝ちあぐねていたときとはレースぶりが一変。その後、高知所属として福山に遠征した西日本グランプリは9番人気ながら2着と好走。6馬身離された相手がヒシウォーシイなのは仕方ないとして、笠松で重賞常連のエーシンエヴァンや、地元福山勢を一蹴し、高知に来てからの充実ぶりをアピールした。その後はダートグレードへの遠征が続き、高知では一線級と未対戦のため力関係の比較が難しいものの、ここであっさりがあっても不思議はない。
アプローチアゲンは、今年2月の黒潮スプリンターズカップでは4着だったが、そのとき先着された3頭は今回不在。4月には1900メートルの二十四万石賞で重賞初制覇を果たした。地元戦はそれ以来となるが、その間にダートグレードで強い相手に揉まれた経験で上積みがあれば勝負になる。
リワードブライトンは、福永洋一記念とトレノ賞でともに3着。相手関係を考えると今回も連下まで。
福永洋一記念で鮮やかな勝ち方を見せたイーグルビスティーだが、近走はいまひとつの内容。前走もプラネットワールドに1秒5も差をつけられて4着。巻き返しまであるかどうか。
◎プラネットワールド
◯ナリタブラック
▲アプローチアゲン
△リワードブライトン
△イーグルビスティー
アテーナが取消して、出走12頭中2勝馬は3頭いるが、そのうち2歳のオープンを勝っているのはリカチャンスのみ。フレッシュチャレンジを勝ったあと、栄冠賞は10着だったが、続く1200メートルのオープンでは、中団追走から直線で前と同じ脚色になったかと思ったところ、最後にビュンと伸びて差し切り勝ち。最後の勝負強さには見どころがあった。現時点での世代トップクラスと栄冠賞で戦っているという経験もプラスになるだろう。
相手にはフレッシュチャレンジを勝ったのみというロクイチスマイル。そのデビュー戦は、好位を取ると、直線を向いて持ったまま後続を突き放しての圧勝。稍重とはいえ1分0秒5という勝ちタイムは、時計のかかる今シーズンの馬場ではかなり優秀な時計。4馬身差2着のラブミークリームは、その後ルーキーチャレンジを勝ち、サマーチャンレンジIのファンタスティックライト賞でも4着に好走していた。その相手を突き放したのだから、キャリア1戦でも重賞で勝負になるだけのスピードは持っている。
経験という意味ではレイモニも豊富。デビュー戦はリカチャンスに3/4馬身差の2着。栄冠賞は7着で、そのほかに2歳オープン戦で僅差の2着が2度。勝ち切れないタイプとも言えるが、きっかけさえつかめば突き抜ける能力はありそう。
サンダーウィスカーは、前走リカチャンスが勝ったオープンでメンバー中最速の上りで追い込み、アタマ+1/2馬身まで迫った。
フレンズアートはデビュー3戦目の未勝利戦で初勝利を挙げ、続く前走のアタックチャレンジでは5馬身差の圧勝。確実に力をつけている。
◎リカチャンス
◯ロクイチスマイル
▲レイモニ
△サンダーウィスカー
△フレンズアート