高知競馬場へ。
もちろん新人王争覇戦と黒船賞の取材なのだが、レースについては赤見さんのブログにお任せする。
が、ひとつだけ。存廃論議の渦中にあった岩手からは2人のジョッキーが招待されていたのだが、そのうちのひとり、山本聡哉(としや)くんが勝ったのはよかった。会心のガッツポーズが出た。
さて、通常ならヤキソバなのだが、今回は趣向を変えて焼きうどんにしてみた。
高知競馬場では、名物のひとつに鯨カツがあったのだが、それを扱っていた「串勝」さんが、おやじさんが病気とかで完全閉店してしまった。
じつは、その「串勝」のヤキソバが、ぼくの中では地方競馬でベスト3に入ろうかという絶品のヤキソバだったのだが、これが食べられなくなったのは残念至極。豚の脂カスのようなものと、なんといってもとなりで煮込まれているおでんのダシが隠し味としてイイ味を出していたのだった。
というわけで、「串勝」のヤキソバが食べられないのならむしろ別のものにしたほうがいいだろうと思い、代用というわけでもないが焼きうどんにしたというわけ。
で、今回は「はっとり」の焼きうどん350円也(スタンド下でなく、スタンド裏から離れた店舗のほう)。
まず焼きうどんといって、出されるまでにワクワクするのが、しょうゆ味なのかソース味なのかということ。
まったく別の仕事で全国を回っていたころの経験なのだが、焼きうどんは、関東など東日本はまずほとんどがしょうゆ味なのだが、名古屋あたりを境にソース味が多くなるのだ。名古屋圏はお店によってしょうゆとソースがだいたい半々。関西圏になると、むしろソース味のほうが多くなる感じ。あくまでもぼくの経験だけど。
果たして出てきたのは、しょうゆ味だった。
まず目に飛び込んできたのは、写真を見てもわかるとおり、長ネギの青い部分が大きいまま入っているということ。そのほかの具は、モヤシを中心に、豚肉、キャベツ、ニンジン。そしてたっぷりの鰹節と青ノリに、紅ショウガ。食べてみるとけっこうコクがあるのは、揚げ玉(天カス)が入っているからだろうか。
これで350円は、なかなか満足のボリューム感。
「串勝」のヤキソバのように、ハッとするような驚きはないものの、オススメの一品です。
そしておまけ。
「あ〜ん、記事がなかなかアップできな〜い」と苦悩しながらひたすらパソコンのキーボードを叩く赤見千尋の図。
21日は、高知競馬、年に一度のお祭り、新人王争覇戦と黒船賞GIII。おまけに条件交流のはりまや盃もある。
第7レースには「リバーセキトバ号特別」というレースもあり、現在は土佐黒潮牧場で余生を送っているリバーセキトバも、この日は高知競馬場にお目見えするらしい。
リバーセキトバは、言うまでもなく、第1回黒船賞の勝ち馬。ぼくはあのとき競馬場にいて、ごくまっとうな人気どおりの馬券を買っていたのだが、パドックで鞍上の北野真弘くん(現在は兵庫に所属)の気合を見て、予想とはまったく関係ないリバーセキトバの単勝を500円買い足したのだった。
だからあのときのことは今でもかなり鮮明に覚えている。
黒船賞は今年第10回だから、あれからもう9年もたったのかとも思う。
当時はまだダート路線の層がそれほど厚くなく、メンバーを見ると、なるほど地方馬でも勝てるかもしれないメンバーだなという感じはする。
その後黒船賞は、フェブラリーSからの間隔がちょうどいいからなのか、GIIIのわりにはチャンピオン級の馬が集まるようになり、地方勢にはなかなか勝ち目のないレースになってしまった。
ノボジャック(2回)、サウスヴィグラス、マイネルセレクト、ブルーコンコルドと、過去の勝ち馬のうち4頭(5回)がGI勝ち馬となっているというレベルの高さだ。
あれから高知競馬はレース全体の賞金がだいぶ下がってきているので、近年では残念ながらますます勝つのが難しくなっている。
地方競馬の中には、近年までアラブ中心だった福山などは別にしても、実はダートグレードをまだ勝っていない地区があるのだが、高知はあのとき勝っておいてよかったと、つくづく思う。
そして今年のメンバーにもなんとGI馬がいる。ノボトゥルーだ。
もう11歳で、さすがに無理だろう。
ここは昨年末の兵庫ゴールドトロフィーGIIIのレースぶりが印象的だったリミットレスビッド。といいたいところだが、今回あたりは人気も落ちるだろうから馬券的にはメイショウバトラーを中心にしてみたい。近走は思い通りのレースができずに結果を出せていないが、ブルーコンコルドに差されたものの、JBCマイルのレースぶりはかなりの可能性を感じさせた。
地方勢で可能性がありそうなのは、兵庫ゴールドトロフィーでそれほど差のない4着に食い込んだベストタイザン。
先行して砂をかぶらずにマイペースでレースができたときだけ好走するロッキーアピールが外枠に入ったので、この馬もおもしろいかもしれない。05年のこのレースで3着、昨年2着、とくれば今年は……なんて甘くはないだろうが。
キングスゾーンは浦和記念2着のときのような勢いが感じられないので見送る。
◎メイショウバトラー
○リミットレスビッド
▲ニホンピロサート
△ノボトゥルー
△ベストタイザン
×ロッキーアピール
福山のサラ系キングカップだが、この世代は有力馬のほとんどが牝馬で、それらは当然のことながら日曜日のサラ系クイーンカップのほうに出走してしまった。
普通に考えれば、そのサラ系クイーンカップを勝ったモモカプリンセスの4着があるサクラハートの実績が上位。
ほかでは、わりと上のほうのクラスで走っているシルクニューヒット、シークラッカー、キングスターリーあたりでどうだろう。
◎サクラハート
○シルクニューヒット
▲シークラッカー
△キングスターリー
福山にもサラブレッドの重賞がだいぶ増えてきた。
18日(日)に行われるのは、3歳牝馬によるサラ系第1回クイーンカップ。21日にはサラ系第1回キングカップがあり、アラブによるクイーンカップ、キングカップもすでに行われた。
ちょっとややこしいが、同じレース名で「サラ系」とつけたのは、近い将来にはアラブの重賞がなくなっていくので、必然的にサラ系のほうがただのクイーンカップとキングカップに移行するのだろう。
この世代は昨年2歳時にサニーエクスプレスが他馬を寄せつけない一方的なレースでデビューから連戦連勝だったが、姫路に遠征した姫路プリンセスカップで初の敗戦を喫すると(2着)、それでショックを受けてしまったのか、その後はまったく勝てなくなってしまった。今は古馬C2に格付けされているが、残念ながらここ2戦は1250メートルのレースで勝ち馬から2秒以上離れた惨敗続き。
ここは、そのサニーエクスプレスのあとに台頭したスターゴールドや、サンアルカローラ、シバマリンなどをことごとく負かしてきているモモカプリンセスが軸で間違いないだろう。3走前にはシバマリンにクビ差で敗れ、不覚をとったが、その後は今回と同じ1600メートルの3歳1組のレースを2連勝。古馬C級に編入されているサニーエクスプレスとスターゴールドにも勝負づけは済んでいる。
スターゴールドやサニーエクスプレスも馬券に絡む可能性もなくはないが、対抗勢力はやはりシバマリンとサンアルカローラ。
当然モモカプリンセスからの流しだが、オッズ次第では△の2頭は切ってしまうかも。
◎モモカプリンセス
○シバマリン
▲サンアルカローラ
△スターゴールド
△サニーエクスプレス
笠松競馬はいよいよ16日(金)に06年度の最終日を迎える。若草賞は、3歳の牝馬限定戦ということもあるが、重賞未勝利馬同士の対戦となった。
この世代、東海地区の牡牝混合重賞での牝馬の成績を見てみると、シンメイジョアーが新春ペガサスカップで2着というのが最高で、それ以外は3着以下という成績。きちんと調べたわけではないが、笠松などからは例年牝馬からも活躍馬が出ているような気がするのだが、どうやらこの世代の牝馬は低調といえそうだ。顕著だったのが1月の笠松・ゴールドジュニアで、1〜5着を牡馬が、6着以下を牝馬が占めるという結果になった。
さて、若草賞だが、実績上位はやはりそのシンメイジョアー。中央の芝では惨敗だったものの、地元名古屋では5戦4勝。前走3歳1組の1600メートル戦は、早めに先頭に立つと2着に6馬身差をつける圧勝だった。
相手はどれにするか悩むところだが、2連勝中と好調のオーナーズレオン。前走、今回と同じ笠松1600メートルでの1分47秒4という持ちタイムは、良馬場としてはまずまず。
金沢のダブルアーチャーは、ここ2戦、園田の重賞に挑戦して5、8着という成績だが、地元金沢では、その後笠松のゴールドジュニアを制することになるマツノショウマを破った実績がある。このメンバーなら勝ち負けになっても不思議はない。
ここ2戦は結果を残せていないキンカフェローだが、ライデンリーダー記念3着があり、今回のメンバーなら馬券にからんでも不思議はない。
マツノメガミは前走オーナーズレオンに3馬身差をつけられ2着に敗れているが、今回は東川公則騎手に戻るだけに、押さえておく必要がありそうだ。
◎シンメイジョアー
○オーナーズレオン
▲ダブルアーチャー
△キンカフェロー
△マツノメガミ
クインオブクインという馬はまったく健気に頑張る馬で、馬体重が400キロを境に行ったり来たりしているほどの小さな馬だからそう見えるのかもしれないし、常に善戦はするもののなかなか勝てないことでも、またそう見えるのかもしれない。
父がキングヘイローで、よく見ると母の母の母の父にKing Dorsettという馬がいる牝馬なので、クインオブクインという馬名を付けられたのかもしれない。けれど、小さな馬体と一生懸命な走りは、およそ「女王の中の女王」という馬名には不つりあいなことでもまた興味を惹かれる。
3歳春にはゴールドジュニア、若草賞、スプリングカップと重賞を3連勝し、牡馬相手でも強いレースを見せた。しかしその後は、その年の秋に東海菊花賞を勝ったのみで、1年半近く勝ち星から遠ざかっている。
だからといってダートグレードなどに出走しても惨敗することもほとんどなく、むしろ堅実に結果を残している。
一世一代のチャンスは前々走、大井のTCK女王盃GIIIだったような気がする。逃げて逃げて逃げ粘って、直線に入ってすぐ、それから直線中ほどで、2度もうしろを振り返るくらいの余裕が見て取れた。しかしゴール寸前で追い込んできた馬たちに一気に飲み込まれてしまった。まったく惜しいレースだった。
で、15日(木)に笠松で行われるマーチカップだが、クインオブクインのネタで引っぱったからには、馬券でも狙っていると思われるかもしれないが、実は無印。各地のダートグレードでは常に善戦しているため、地方馬同士の争いならもっと活躍してよさそうだが、メンバーが落ちてもなぜかそれなりにしか走れないのもまたこの馬の持ち味なのか。
ここはニッシングリンから。中央、南関東への遠征を別とすれば、05年5月以降では兵庫で4着、笠松のくろゆり賞で3着がそれぞれ一度ずつある程度で、あとは連対を外していない。東海ゴールドカップを1番人気で制したことは実力の証しだろう。
エイシンダイオーも笠松転入以来、18戦連続連対。中には重賞初挑戦となった東海ゴールドカップ2着も含まれているだけに、ここでも確実に結果を残してくれるだろう。
川崎から笠松に移籍し、これが3戦目となるブルーローレンスもそろそろ笠松の水に馴れ、一発があってもおかしくない。
クインオブクインは、順番に並べていったら6番手評価になったので、残念ながら印がまわらなかた。
◎ニッシングリン
○エイシンダイオー
▲ブルーローレンス
△ウイニングウインド
△ニシノフィクサー