11日(木)に行われる笠松の白銀争覇は、すでに金沢が冬季休催に入っている時期で、例年何頭かの有力馬の遠征があり注目を集める。特別から重賞に格上げされて今年で8回目。その金沢勢は、04年にホシオーが制している。
今年は金沢から3頭、兵庫から1頭の遠征があり、名古屋2頭に、地元笠松4頭での対戦となった。
ここに臨む本気度を想像するに、ケンゴウザンが一番だろう。東海勢は年末に笠松で東海ゴールドカップがあり、年明けに名古屋で新春盃や名古屋記念があった。それから間もないだけに、このレースを目標にということにはならないはず。対してケンゴウザンは、距離適性から地元金沢の年末の大一番、中日杯は使わず、年末に1500メートルのA1特別を勝ってここに臨んできた。笠松への遠征では昨年3月のマーチカップを制したものの、11月の笠松グランプリはミツアキタービンの2着と惜敗した。鞍上の吉原寛人騎手は、昨シーズンに続いてこの冬もオーストラリアに遠征するようだ。昨シーズンが年末からの遠征だったのに対し、今年は1月中旬まで遅らせた。おそらくこのレースに乗ることが決まっていたのだろう。そんなさまざまな意気込みを買ってケンゴウザンが本命。
相手筆頭は名古屋のマイネフォクシー。前走クリスマス特別では、斤量が1キロ軽いクィーンロマンスをクビ差で競り落として勝った。笠松のこの距離は、昨年6月にサマーカップを制している。
元旦の新春盃を楽勝したクィーンロマンスも当然有力な1頭。同じく笠松のこの距離は、昨年10月のスプリントを制している。
そのほかでは、川崎から移籍緒戦となった前走名古屋記念で4番人気とそこそこ期待を集めながら、ブービー9着だったブルーローレンスはもう一度様子を見るため押さえておきたい。
明け4歳となった牝馬のチヨノドラゴンは、ここまで連対をはずしたのはMRO金賞と中央へ挑戦したローズSのみで、まだ底を見せていない魅力がある。
◎ケンゴウザン
○マイネフォクシー
▲クィーンロマンス
△ブルーローレンス
△チヨノドラゴン
レディースジョッキーズシリーズの取材で名古屋競馬場を訪れた。
結果については、当日騎手紹介の司会としても活躍した赤見さんが速報として伝えているとおり。騎手を引退しても女性ジョッキーたちのイベントでは大活躍だ。
ちなみにグリーンチャンネルの取材では、元JRAジョッキーの細江純子さんが来ていた。こちらは競馬界で活躍する女性たちを取り上げる番組の取材だそうで、そちらでもレディースジョッキーズシリーズの様子はご覧いただけると思う。
で、ぼくは何を伝えるかというとヤキソバだ。
だいぶ間があいてしまったが「帰ってきた今月のヤキソバ」の第3弾は名古屋。その1とその2が笠松だったので、東海地区ばかりになってしまうのだが、まあそれだけギャンブルフードが充実してるということで。
名古屋のヤキソバというと行列しているのは正門を入ってすぐ右側のお店なのだが、ぜひともおすすめしたいのがパドックに一番近い「大島屋」さんのヤキソバ350円也。
コシのあるストレート麺にこってりとやや甘めで濃い目のソース。名古屋というのはおもしろい場所で、食文化的に関東と関西とが入り乱れているのだが、このヤキソバは完璧な関西風。具は、たっぷりボリュームのある豚肉とキャベツ。青のりはかかっていない。
で、ここの特徴はなんといってもヤキソバを焼く鉄板だ。鉄板というと普通は平面だが、ここの鉄板は円筒形をしているのだ。それが斜め45度くらいに設置されていて、ぐるぐると回転している中に材料を順番に入れていくと、半自動的にヤキソバが焼けるという画期的なもの。
文字で書いただけではおそらく想像しにくいと思うので、ぜひとも現地で確かめていただきたい。
その円筒形鉄板ではおそらくヤキソバしか焼いていないのだろうが、野菜炒めでもチャーハンでもできるのだそうだ。
冬期休催になる地域はいよいよ大詰めで、金沢はすでに年明けには重賞がなく、8日(祝)が開催最終日。岩手は3月末に1開催あるものの、15日までの開催でひとまず冬休みに入る。重賞は8日のトウケイニセイ記念が今シーズンのオーラスとなる。
近走のレース結果からはヤマニンエグザルトが人気になるのだろうか。11月の盛岡から3連勝で、1番人気の早池峰賞を制した。しかし水沢1600メートルの勝ち鞍というと、3月まで遡らなければならない。しかもA1とはいえ5頭立ての格下相手だった。さらに今回はスタート後すぐに4コーナーになる水沢のマイルで大外枠に入ってしまった。ここは連勝中の勢いというだけでは不安のほうが大きく、狙いを下げる。
で、狙いは明け4歳の2頭。本命はテンショウボス。桐花賞では好位3番手を追走し、3コーナーで先頭に立つ積極的なレースで、勝ったオウシュウクラウンとはそれほど差のない4着だった。水沢のマイル戦は今シーズンに限れば5戦2勝、2着2回、3着1回。菅原勲騎手に戻るのも心強い。
もう1頭の明け4歳馬はダインディキング。早池峰賞ではヤマニンエグザルトの3着に敗れたが、それほど差はなく逆転も可能だろう。休養明け4戦目で、シーズンを通して使われてきた馬たちよりも上がり目がある。
この2頭の組合せを厚く、ヤマニンエグザルトへは元返し程度押さえておく。人気がないようならベルモントシーザーまで。
◎テンショウボス
○ダンディキング
▲ヤマニンエグザルト
△ベルモントシーザー
ばんえい競馬には2歳にも三冠体系があって……と書こうとしたのだが昨シーズンから2歳一冠目のナナカマド賞が特別に格下げとなっていたのだった。おまけに通年開催となったことで従来11月か12月に行われていたホクレン賞が正月開催となり、残念なことにばんえい競馬には2歳の重賞がなくなってしまった。
で、ホクレン賞、黒ユリ賞(牝馬)、イレネー記念は明け3歳馬によって争われる重賞ということになった。しかしばんえい競馬はレース体系などから4月から翌年3月までが1シーズンで、したがってこれらの重賞も「2歳シーズンの重賞」という認識となっている。ばんえいマメ知識ということで。
というわけで4日に行われるホクレン賞は、今シーズンの2歳世代(明け3歳世代)にとって最初に行われる重賞となるわけだが、この世代には連勝するような抜けた馬がなく混戦。
シーズン当初から注目されていたコーネルフジは、特別に格下げとなったナナカマド賞を制したものの北見、帯広と6戦して未勝利。
デビューから3連勝でコーネルフジの対抗馬として注目されたシベチャタイガーも結局ここまで特別未勝利で影が薄くなってしまった。
さて、何から狙おうか迷ったのだが、12月23日のヤングクラウンズカップで障害を越えてから力強く伸びたカネサリュウから。どうも冬の帯広というと大外枠というだけで目が行ってしまうのだが。
そのヤングクラウンズカップでは5着に敗れてしまったが、障害をあとひと腰ということろで越えられなかったシベチャタイガーも見限れない。
さらには24日のクリスマス特別を勝ったヤマトナデシコに、それら2つの特別の上位馬を連下で。
とはいうものの、600キロを越える重量はいずれの馬にとっても初めての経験だけに、これまでの実績どおりの結果に収まらない可能性も十分にある。
◎カネサリュウ
○シベチャタイガー
▲ヤマトナデシコ
△ニシキガール
△プリンセスモモ
ばんえい競馬は明け5歳馬による重賞・銀河賞。
クラス別定で上下の重量差が50kgもつくことになった。よほど力が抜けていない限り同世代で50kg差を克服するのは困難で、カネサブラックにとっては厳しい戦いを強いられそう。
重量的に有利になったスーパーロイヤルが中心で、スーパークリントンも恵まれた。大外のコブライチが来ればおそらく高配当。
◎スーパーロイヤル
○スーパークリントン
▲コブライチ
△ナリタボブサップ
△カネサブラック
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名古屋記念は、下級条件から14連勝中で名古屋グランプリGIIでも期待された(8着)ムーンバレイが東海地区での争いなら重賞初制覇を果たせそう。52kgというのもいかにも有利だ。
東海菊花賞でレッドストーンを差し切ったウイニングウインドとの組合せで堅そうな感じ。食い込む余地があるとすれば連覇がかかるレイナワルツと、調子次第だが川崎から転入緒戦となるブルーローレンス。
◎ムーンバレイ
○ウイニングウインド
▲レイナワルツ
△ブルーローレンス
* * *
園田の新春賞は、前走園田金盃を制したタガノインディーから。その園田金盃では、スタート後は先頭に立ったが、その後一旦好位に控え、3〜4コーナーで外に持ち出し直線差し切るという自在なレースぶりを見せた。ジョイーレやベストタイザンがいないここはトップハンデ57kgも問題ないだろう。
大阪スポーツ賞で後方から豪快に差し切ったコウエイプライムが2連勝中と好調。直線での末脚にかけるという極端な脚質だけに展開がハマらなければという不安はある。
ロードバクシンは全盛期ほどの力がないとはいえ、05年あたりから重賞では人気を落としたときに好走することがあり、このメンバーなら勝っても不思議はない。
格下だが好調のバンブージーコ、ピットサンデーも連下なら。
◎タガノインディー
○コウエイプライム
▲ロードバクシン
△バンブージーコ
△ピットサンデー
ところでロードバクシンが2月に引退し、種牡馬入りするとのこと。重賞への出走はこれが最後となるようだ。
兵庫にサラブレッドが導入された2世代目で、ダートグレードの兵庫チャンピオンシップを制したのには驚かされた。ここまで重賞は12勝していて、兵庫の功労馬といえるだろう。