Odds Park Web、トピック&ニュースの留守杯日高賞の記事で、「岩手競馬版・桜花賞」という記述があった。今まで気づかなかったのだが、なるほどそう言われるとわかりやすい。そして、5/12(土)のあやめ賞をステップに、5/27(日)のひまわり賞(オークス)へと続く。牝馬による3歳限定戦はここまでで、その後はビューチフル・ドリーマーカップで古馬との対戦となる。
今回は、昨年エーデルワイス賞GIIIを制したパラダイスフラワーで断然。勝ってもらわないと困るという感じだ。
正月の金杯はセイントセーリングに逃げ切りを許し、ゴール前では追い詰めたものの半馬身届かずの2着。3月26日の3歳A1戦では、ハナを奪い逃げ切ろうかというところ、大外からマツリダワルツに差され、またも2着。先行きがやや不安になったが、4月14日の日高賞トライアル、菜の花賞は鮮やかに逃げ切って見せ、存在をアピールした。
今回、他地区からの遠征は川崎のシーベルリーフのみで、もはや同世代の牝馬は相手ではないだろう。
トライアルの菜の花賞は3着だったが、先に挙げた3月26日の3歳A1戦でパラダイスフラワーを豪快に差し切ったマツリダワルツが相手筆頭。
そのほかでは、川崎のシーベルリーフ、菜の花賞2着のシュクジャンヌあたりに可能性がありそう。
◎パラダイスフラワー
○マツリダワルツ
▲シーベルリーフ
△シュクジャンヌ
27日はオグリキャップ記念である。
一昨年から、ダートグレードではなく地区交流の重賞となり、1着賞金もグレードのときより大幅ダウン。とはいえ450万円は笠松での最高賞金レース。日本中を競馬ブームに巻き込んだ名馬・オグリキャップの名がついているというだけで、他の重賞とは格の違いのようなものを感じさせられる。
昨年のこのレースをレッドストーンで制した角田輝也調教師は、レース後のインタビューで「偉大なオグリキャップの名がついたレースを勝つことができてうれしい」と話していたのが印象的だった。
重賞レースは、単に賞金額だけでその価値が決まるものではないということだろう。
さて今回の注目は、やはりミツアキタービン。ダートグレードとして行われた最後の年、04年のこのレースを制し、その後はGIタイトルも期待されたが、脚部不安に悩まされ、思うようにレースが使えていない。昨年11月24日の笠松グランプリを制して以来、約5カ月ぶりの実戦となる。不安材料は、休み明けということだけだろう。ただ、前走の笠松グランプリも約半年の休養明けでの勝利。出してくるからには、今回もそれなりの仕上げをしていると信じたい。このメンバーなら実績は確実に上。本来の力を出すことができれば楽勝もある。
相手にはクインオブクイン。各地に遠征してのダートグレードで揉まれてきているため、地方馬が相手なら負けられないところ。実際に前々走のマーチカップでは、2番手追走から早めに抜け出し、1番人気のウイニングウインドを2馬身差で完封。主戦の濱口楠彦騎手が現在は南関東で期間限定所属として騎乗しているため、今回は名古屋の岡部誠騎手が手綱をとる。どんな経緯で岡部騎手になったのかはわからないが、重賞レースなら他地区の騎手も騎乗可能なため、どうせなら濱口騎手のままでいくという手はなかったのだろうか。
以下は、名古屋・笠松では安定した成績を残しているウイニングウインド、近5走は南関東や園田への遠征競馬をしているゲットゥザサミット、昨年末の東海ゴールドカップを制したニッシングリンなど。
レースとはまったく関係ない話だが、ゲットゥザサミットの成績を見ていて気づいたことがある。船橋には「ふさのくにオープン」という地方全国交流レースがあるのだが、同じ「ふさのくに」でも、12月にやったのが「総の国オープン」で、4月にやったのが「房の国オープン」と、2つの「ふさのくに」があることに初めて気づかされた。
◎ミツアキタービン
○クインオブクイン
▲ウイニングウインド
△ゲットゥザサミット
△ニッシングリン
15日(日)には、いずれも西のほうで3重賞が行われる。福山桜花賞、高知の南国桜花賞、佐賀のル・プランタン(フランス語で「春」)賞と、レース名はまさに春まっさかりという感じだ。
福山桜花賞は、バクシンオーの出走がなく8頭立て。前走ローゼンホーマ記念出走組が3頭と、A1A2の弥生特別組が4頭。そして前々走(または前走)2月のマイラーズカップで対戦している馬が5頭いて、相手関係ははっきりしている。残念なことだが、福山でもそれだけアラブの層が薄くなっているということだろう。
別定重量はユキノホマレのみが55キロでそれ以外はすべて53キロなら、中心は3連勝中のユノフォーティーンだろう。
相手には、福山マイラーズカップ、ローゼンホーマ記念で、ともにユノフォーティーンの3着だったヤスキノショウキ。両レースで2着に割って入ったのは、バクシンオーと名古屋のモナクカバキチで、ともに今回は出走がない。
おそらくこの2頭でガチガチの人気になるだろうが、展開などが壊れたときに割って入るとすれば長距離得意のユキノホマレと、ローゼンホーマ記念4着のアトムビクトリーまで。
ユノフォーティーンが連対をはずすことは考えづらく、穴になるとすればヤスキノショウキが飛んだときだと思う。
◎ユノフォーティーン
○ヤスキノショウキ
△ユキノホマレ
△アトムビクトリー
高知の南国桜花賞には、自身が持つ最多勝記録の更新がかかるエスケープハッチが出てきた。新記録の47勝目を達成したのが昨年10月1日のことで、あれから半年以上も経過した。その間、3戦して3、3、2着という成績。前走、脚部不安での取消しもあり、なかなか順調には使えていない。その勝てなかった3走で先着されているのが、ファルコンパンチ、ムサシボウルビー、キープサイレントの3頭。
このうち今回出走してきたのは、ファルコンパンチとムサシボウルビー。やはりこの2頭とエスケープハッチの争いとなりそうだ。
先に挙げたエスケープハッチの前3走では、ファルコンパンチ、ムサシボウルビーともにエスケープハッチよりかなり軽い斤量だった。しかし今回は全馬57キロ(牝馬55キロ)だけに、斤量面ではエスケープハッチにとってはかなり有利。不安は休み明け。
◎エスケープハッチ
○ムサシボウルビー
▲ファルコンパンチ
3歳牝馬による佐賀のル・プランタン賞は、花吹雪賞を制したナンブラッキーワンの実績が断然。牝馬として唯一挑んだ飛燕賞でもそれほど差のない3着。前走は8着に敗れているが、これは古馬B2級に編入されてのものだから、同世代の牝馬が相手なら参考外。
花吹雪賞3着でその後も2連勝の荒尾ピンクサイレンスの実績も目につくが、花吹雪賞ではナンブラッキーワンから7+半馬身も離されていた。それならば、北海道や岩手からの転入組のほうが可能性がある。ウィンスプレンダー、カフェー、マイティノバあたりだが、直接対決がなく力関係の比較が難しい。
◎ナンブラッキーワン
○ウィンスプレンダー
▲カフェー
△ピンクサイレンス
△マイティノバ
東海桜花賞というと、中京の芝2000メートルで行われていたころが懐かしい。
芝で行われた最後は95年で、勝ったトミシノポルンガは前年からの連覇だった。その前年の94年には、東海桜花賞を制したあと、同じコース、同じ距離で行われるJRAのテレビ愛知オープンに出走。東海桜花賞の勝ちタイムが2分03秒4だったので、中央勢が相手でこの持ちタイムでは厳しいかとも思われたが、中団から鮮やかな差し切り勝ち。勝ちタイムは1分59秒7というもので、一気に4秒近くもタイムを縮めての快勝だった。
トミシノポルンガは、当時水沢で行われていたダービーグランプリなども制したが、中央との交流の窓口がようやく開かれ始めた当時としては、むしろ芝での活躍のほうが印象的。宝塚記念などにも挑戦したが(10着)、現在のようなレース体系だったらコスモバルクのような活躍をしていたのではないかと思われる。
さて、現在はかきつばた記念トライアルとして1400メートルで行われるようになったこのレース。今回は他地区からの遠征が、冬季に東海地区に出張していた金沢のホワイトサイクロン、マヤノジャハーンしかないというのはちょっと寂しい。
で、本命は実績的にもキングスゾーンで不動だろう。前々走のダイオライト記念JpnIIこそ距離が長く9着だったが、2000メートルの佐賀記念JpnIII、1400メートルのJpnIIIはともに地方最先着の3着だった。ここは通過点として、どこかでダートのJpnIIIくらいはタイトルをとってほしいところ。
相手は一長一短で難しい。抜けた馬が1頭いるときは、その馬を負かしにいけば惨敗もあるし、伏兵でも着狙いに徹っすれば漁夫の利もある。こういうときは馬券も狙いにくい。
どの馬がどんな勝負に出るかはさすがにわからないので、普通に実力を評価すれば、名古屋大賞典JpnIIIでそれほど差のない7着のマサアンビション、前走春分特別で1、2着のマイネフォクシー、マヤノモーリスあたりということになるだろう。大晦日の尾張名古屋杯を制し、A2を連勝しているコスモスパーブまで押さえるが、キングスゾーンからだとオッズ的には狙いを絞らなければならないだろう。
◎キングスゾーン
○マサアンビション
▲マイネフォクシー
△マヤノモーリス
△コスモスパーブ
岩手競馬の今シーズン開幕となった7日、水沢競馬場で9日まで行われる全国競馬実況アナウンサーサミットにお声がけいただいたので参加した。もちろんぼくはしゃべるわけではなく、予想イベントでご協力しただけだが。
で、本題はやっぱりヤキソバ。
水沢競馬場はダートグレードが行われなくなってからなかなか行く機会がなくなってしまい、たしか2年近くぶりの訪問。そういえばここでヤキソバを食べたという記憶もあまりない。
で、最初にお断りしておくと、今回はちょっとイマイチだったため競馬場内のどこの売店で食べたかは伏せておくことにする。
まずコレ。
350円を払って、このパックを渡されたときに「ありゃりゃ」と思った。
紅しょうがはともかく、豚肉、キャベツ、ニンジンなどの具が、麺とは別に調理され、盛り付けられている。一見、体裁はいいようだが、まずこれはヤキソバのダメなパターン。ヤキソバは、肉や野菜を一緒に炒め、旨みが渾然一体となってこそ。しかもダシが効いているわけでもなく、ただ味が薄いだけ。こう言っちゃなんだが、食べなきゃよかったレベル。
せっかくヤキソバを食べたのにこれでは納得がいかないので、別のお店に突撃。今度はパックに入ったつくり置きではなく、注文してからちゃんと作ってくれそうなところを選んでみた。
で、出てきたのがコレ。
パック売りと同じく350円。できたてをちゃんとお皿で出してくれるなら400円か500円くらいでもよさそうだが、地方競馬にはありがちな、全店同じ商品は同じ値段、という原則を厳守しているのだろう。
作りたてで、ちゃんと具を一緒に炒めている上に、青海苔もかかっているのはいい感じ。が、しかし。ちょっと平べったい麺はさっきの店のと明らかに同じだし、ダシの効いてない薄味なのも大差ない。
濃い目のソースをかけて食べたいところだが、テーブルにはソースが見当たらない。端っこの棚の上にブルドックとんかつソースを発見したのは、ほとんど食べ終わりかけたころだった。
どうやら東北北海道はヤキソバ不毛の地であるらしい。競馬場に限ったことではあるのだが、東北北海道の競馬場で、コレといったヤキソバに当たったためしがない。
本来ならイマイチなヤキソバは紹介しないのだが、たかがヤキソバを食べるのでも、こんな苦労もしてるんですよ、ということで今回は紹介してみた。
そういえば、地方競馬だけでなく、札幌や函館や福島でもヤキソバの記憶がない。というわけで、競馬場でヤキソバを食べるなら、関東以西ってことで。