クインオブクインという馬はまったく健気に頑張る馬で、馬体重が400キロを境に行ったり来たりしているほどの小さな馬だからそう見えるのかもしれないし、常に善戦はするもののなかなか勝てないことでも、またそう見えるのかもしれない。
父がキングヘイローで、よく見ると母の母の母の父にKing Dorsettという馬がいる牝馬なので、クインオブクインという馬名を付けられたのかもしれない。けれど、小さな馬体と一生懸命な走りは、およそ「女王の中の女王」という馬名には不つりあいなことでもまた興味を惹かれる。
3歳春にはゴールドジュニア、若草賞、スプリングカップと重賞を3連勝し、牡馬相手でも強いレースを見せた。しかしその後は、その年の秋に東海菊花賞を勝ったのみで、1年半近く勝ち星から遠ざかっている。
だからといってダートグレードなどに出走しても惨敗することもほとんどなく、むしろ堅実に結果を残している。
一世一代のチャンスは前々走、大井のTCK女王盃GIIIだったような気がする。逃げて逃げて逃げ粘って、直線に入ってすぐ、それから直線中ほどで、2度もうしろを振り返るくらいの余裕が見て取れた。しかしゴール寸前で追い込んできた馬たちに一気に飲み込まれてしまった。まったく惜しいレースだった。
で、15日(木)に笠松で行われるマーチカップだが、クインオブクインのネタで引っぱったからには、馬券でも狙っていると思われるかもしれないが、実は無印。各地のダートグレードでは常に善戦しているため、地方馬同士の争いならもっと活躍してよさそうだが、メンバーが落ちてもなぜかそれなりにしか走れないのもまたこの馬の持ち味なのか。
ここはニッシングリンから。中央、南関東への遠征を別とすれば、05年5月以降では兵庫で4着、笠松のくろゆり賞で3着がそれぞれ一度ずつある程度で、あとは連対を外していない。東海ゴールドカップを1番人気で制したことは実力の証しだろう。
エイシンダイオーも笠松転入以来、18戦連続連対。中には重賞初挑戦となった東海ゴールドカップ2着も含まれているだけに、ここでも確実に結果を残してくれるだろう。
川崎から笠松に移籍し、これが3戦目となるブルーローレンスもそろそろ笠松の水に馴れ、一発があってもおかしくない。
クインオブクインは、順番に並べていったら6番手評価になったので、残念ながら印がまわらなかた。
◎ニッシングリン
○エイシンダイオー
▲ブルーローレンス
△ウイニングウインド
△ニシノフィクサー