松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。
松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。 11月2日に行われた古馬オープンの重賞『すずらん賞』。逃げ切りを図るヒロシクンと追い上げるヘリオスの競り合いに。ゴールまで続いた叩き合いを制したのはへリオス、9歳秋にして自身二つ目の重賞制覇となりました。
ダート1800mのすずらん賞、断然の人気を集めたのはヒロシクンで単勝1.2倍。レースも戦前の予想通り、ヒロシクンがハナに立って開幕します。直後にミニアチュール、内にヘリオス、外からはスズカゴウケツらもヒロシクンをマークしますが、逃げるヒロシクンの脚色に衰えは見えず、4角をまわる頃にはこのまま逃げ切り勝ちかと思われました。
しかし残り200m、後続集団から抜け出してきたヘリオスが前との差を一気に縮めてきます。残り100mでも両馬の差はまだ2馬身ほどありましたが追い上げるヘリオスの勢いは止まらず、ゴールまで残り50mを切ったあたりで馬体が並ぶとゴールではヘリオスが僅かに前に。「最後まで勝ったかどうか分かりませんでした」と振り返っていたヘリオス鞍上岩本怜騎手でしたが、ヘリオスがヒロシクンをクビ差捉えて勝利していました。
今年春に岩手に移籍してきたヘリオスは6月のあすなろ賞を勝って9歳にして自身初の重賞勝ちを達成。今回がそれに続いての2つめの重賞制覇となりました。
11月4日のメインレースは12Rの『スプリント特別』、ダート1000mの12頭立て。本命は(1)オスカーブレインです。
近3走は敗れている同馬ですが、まず水沢は距離にかかわらずイマイチ走らない。盛岡の短距離なら話が変わる馬ですが、前走や3走前は馬場傾向が味方してくれなかったりあるいは相手がかなり強力だったりの分もありましたが1200mも少し長かったように思います。今回の盛岡1000mはこの馬にとって絶好の舞台、加えて1枠1番。この馬本来の走りを見せての逃げ切り勝ちを期待できる条件が整いました。4走ぶりの勝利を期待しましょう。
相手は(3)ゴールドボンドを。こちらは兵庫で実績を積んできただけに右回りの方が良いイメージがまだ抜けませんが、2走前、盛岡1000mで◎の僅差2着の走りを思い返せばここで十分通用するはず。枠順も手頃。三番手に(12)エイシントルペード。大外枠になった事で印は▲としたものの、近走で見せている逃げなくても戦える走りはなかなか魅力的です。スムーズに流れに乗れれば勝ち負けまであっていいと考えておきたいですね。
以下、(2)テングクラブは現級でなかなか勝ちきれないものの近走の存在感は十分に。千二や千四よりこの距離の方が良いでしょう。もう一頭(9)カリュウも差し脚が活きる展開になれば上位食い込み。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(1)=(3)、(1)=(12)、(1)→(2)、(1)→(9)
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2日メインは11月30日、水沢2500mを舞台に行われる重賞北上川大賞典トライアル「第48回すずらん賞」(盛岡ダート1800m)。一昨年まですずらん賞は1600mで行われていたが、昨年から1800mへ延長。準重賞から重賞へ再格上げされた。
ヒロシクンは昨年度の4歳以上最優秀馬。今季は赤松杯から始動し、フジユージーンの追撃を封じて快勝。続いてシアンモア記念も同様に逃げ切りを決め、春のマイル王に君臨した。続いて一條記念みちのく大賞典2連覇を狙ったが、3歳馬リケアカプチーノとの壮絶なマッチレースの末、惜しくもハナ差2着に敗れた。
マーキュリーカップは中央相手で10着に終わったが、夏休み明けの青藍賞でもフジユージーンを完封。2連覇の偉業を達成した。マイルチャンピオンシップ南部杯はスキップし、すずらん賞は予定どおりのステップ。今後、トウケイニセイ記念、桐花賞を目指すためにも今回は負けられない一戦。
ミニアチュールはオープン牝馬重賞・フェアリーカップを優勝。ビューチフルドリーマーカップ2連覇はならなかったが、牡馬相手にシアンモア記念3着、一條記念みちのく大賞典3着。あすなろ賞でも2着を確保した。前走は3着に終わったが、最内1番枠に入り自分の競馬ができなかったのが敗因。盛岡1800mは5戦4勝2着1回と最も得意とする条件。すずらん賞2連覇を狙う。
ライアンは昨年、芝からダート変更のせきれい賞、ファン投票・桐花賞とビッグレースで2勝。今季も2勝をマークしているが、シアンモア記念6着、みちのく大賞典4着。芝・せきれい賞12着と伸びを欠くレース。前走・青藍賞も5着だったが、スローに落とされたのが致命傷。多少でもペースが速くなれば反撃に転じて不思議はない。
スズカゴウケツは南関東から帰郷後、2勝2着2回。芝にトライして5、7着に終わったが、ダートに戻って2着2回から前回快勝。上昇ムードで臨むのが心強い。理想は好位インをキープできること。うまく脚を貯めることができれば好勝負に持ち込める。
ヘリオスは中央8勝。2022年、マイルCS南部杯ハナ差2着の再現を今年狙ったが、衰えを隠せず12着。それでも一戦ごとに調子を上げているのは確か。盛岡1800mはあすなろ賞快勝で適性を証明済み。
ラストマンは中央ダート4勝、南関東A2から転入。初戦7着だったが、矯正具を使用して軌道修正。6勝2着1回と抜群の勝率。過去にマーキュリーカップ5着の実績があり、格負けは一切ない。
◎⑩ヒロシクン
〇⑥ミニアチュール
▲④ライアン
△③スズカゴウケツ
△②ヘリオス
△⑦ラストマン
<お奨めの1頭>
2R ニルカンタテソーロ
前走1000m戦で強烈なまくり脚をさく裂させて1秒3差で圧勝。これで弾みがついてもう一丁いける
