先週7月31日、盛岡芝2400mを舞台に地方競馬全国交流「第44回せきれい賞」が行われ、船橋代表・アトミックフォースが快勝。25年ぶりに芝2400mレコードを更新した。
山本聡哉騎手「指示は逃げか2番手でしたが、前の2頭が速かったので3番手に控えた。レースも流れていましたからね。外から馬(ロードクエスト)が来たのに合わせてスパートをかけた。あまり馬体を併せない方がいいと言っていたので早めに動きました。気性が素直で操作性も高いタイプ。OROカップの芝1700mはむしろベストだと思います。山下貴之調教師は南関東で短期騎乗した時にお世話になったきゅう舎。少しだけ恩をお返しできたと思います」
山下貴之調教師「普段は何も手の掛からない馬で調整も思った通りにできる。ダートでも強い競馬を見せてくれたが、芝ではさらに―と思わせてくれる内容だった。今後の最大目標はOROカップ。今回は盛岡の芝で戦ってみるという目的もあった。この後はいったん放牧に出し、一度レースを使ってOROカップという形を考えています」
8月2日はビューチフルドリーマーカップ・トライアル「第23回フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。1番人気に支持されたマルケイマーヴェルが堂々、2連覇を達成した。
山本政聡騎手「有力馬を見る形でレースを進めたが、思った以上にスローペースだったので3コーナーから動き出しました。ただ流れが流れでしたからね。なかなか差が詰まりませんでしたが、コーナーさえ辛抱してくれれば直線勝負に賭けられると信じていた。ゼットパッションが抜け出してから、馬体を併せにいったのは気を入れるため。自分のも脚いろが一杯でしたが、もうひと踏ん張りしてくれました」
石川栄調教師「若干、夏負け気味だったが、女馬だから我慢してくれた。当初からこのレースが目標でした。前回、水沢戦を勝ちましたからね。それで余裕ができて、しっかりと乗り込んでレースへ臨めたのも勝因だったと思う。2連覇だったのは知りませんでした(笑)。元々、盛岡が合いますから達成できてうれしい。次走はビューチフルドリーマーカップ。地元代表として頑張ります」
8日メインはB2級「オーガストカップ」(盛岡芝1000m)。芝適性、1000m適性に加え、枠順も影響しそうな一戦となった。
ツーエムマイスターは中央芝5勝、南関東、金沢1戦を経て一昨年転入。3連勝を飾り、芝1000m交流・OROターフスプリントを制した。以降は芝1600m1勝のみにとどまり、今年はB2へ降格。芝に合わせて6ヵ月休養から復帰。初戦は5着だったが、前走3着。外枠に入り2番手の競馬だったが、渋太く粘った。今度は内枠を引き当て絶好のチャンス。ベストのワンターンで首位を奪取する。
マリンディーヴァは今季850mで3勝。盛岡に替わっても前々走1000mで2着を確保して芝1000mへエントリー。未経験の芝だったが、内で揉まれながらも4着に健闘。これで芝通用のメドが立った。
トランプは中央芝1200m1勝。園田を経て岩手入りし、850m戦で1勝マーク。ただ強さとモロさが同居し、凡走ケースもあったが、芝1000mに替わって2着に反撃。芝短距離が合うことを証明した。前走は7着に終わったが、スタートで後手を踏んだのも敗因。巻き返しに転じて当然。
ブルートブロッサムは中央1戦から転入後、6勝2着4回。目下5連勝中と圧倒的なスピードを見せつけている。ネックは生涯初の芝。しかもC2からB2へ昇級も不安だが、勢いを重視する手も十分ある。
ワールンガは前走、マリンディーヴァとはタイム差なし5着。今年12歳だが、2勝マークして健在をアピール。芝1000mなら勝ち負けに持ち込める。
ジュンケンジーは南関東C2から転入後、2着1回3着1回。芝はデビュー戦(1400m)以来2度目だが、ノーマークにできない。
◎②ツーエムマイスター
〇⑦マリンディーヴァ
▲⑥トランプ
△⑧ブルートブロッサム
△⑤ワールンガ
△①ジュンケンジー
<お奨めの1頭>
2R マイネルバトゥータ
転入戦を好タイムで圧勝。同じ1000mが舞台なら、57キロを背負っても追いかける一手