7月10日に行われた3歳馬による芝の地方競馬全国交流重賞『オパールカップ』。遠征馬6頭を交えた13頭立てで行われたレースは1番人気の川崎・ウンが優勝。勝ちタイム1分43秒6はこれまでのレコードを0.1秒短縮する新レコードとなりました。
道中は5番手あたりに付けたウン。「位置取りは出たなりでいいと思っていたので人気どころを前に見る位置はちょうど良いと考えた」とレース後に振り返っていた本田騎手。3コーナー手前あたりから仕掛けると逃げねばるフェルゼンハントを直線向いた所で捉えて先頭、突き放しにかかります。
そこに突っ込んできたのがマイジュネス。一完歩毎に差を詰める同馬の方が脚色優勢に見え、ウンとマイジュネスの馬体が並んだ所がゴール。大接戦となった戦いは内のウンがハナ差凌いで先着していました。
このオパールカップの優勝馬は11月に行われる岩手県知事杯OROカップの優先出走権も手にします。ウンを管理する河津調教師は「今年の目標はOROカップ。それに向けて次回も盛岡の芝に参戦したい」と語っていました。
7月12日のメインレースは12Rです。B1級芝1600mの『夢・希望 未来へ前進』は10頭立ての戦いとなりました。
この火曜日は9RのJRA条件交流戦とこの12Rと芝戦が二つ組まれています。ただ残念なのは午後から雨になる予報という点。今週の芝コースは初日が稍重でしたが2日目から良に回復していて少々の雨なら極端な馬場悪化は無いと思いますが、最近の雨は突然ゲリラ豪雨みたいに降ったりしますしね。天候と馬場状態には念のためご注意ください。
さてこのレースの本命は(4)エムワンハルコを採りました。
今回のメンバーのほとんどは6月27日に行われたB1芝1700m特別「朝顔賞」からの転戦組で、その1~6着馬・8着馬の7頭がここにも登場しています。10頭中の7頭が再戦となるわけですから現時点での力関係も概ねその前走と同様と考えて良いでしょう。
その中でエムワンハルコは2着でした。逃げるエルプシャフトを直線追い上げたものの及ばずの形ではありましたが、今季ここまでのダート戦での不振を払拭する走りはやはり芝でこその手応えを感じるものでもありました。
昨年の3歳時も、ちょうどこの時期の芝で5戦2勝2着1回3着2回の馬券対象パーフェクト、2勝は芝2400mの重賞と1600mの準重賞のもので芝での大活躍ぶりは目を惹くものがありました。そんな昨年もダート戦でしんがり負けを喫したりしていた所からの芝での一変。いわゆる"芝馬"の典型例と感じたものです。芝であれば前走に引き続き好走可能、今回は雪辱も可能と見ていいはず。
一つ心配なのは馬場状態・馬場傾向。今の芝は開幕直後とあって状態が良く、どちらかと言えば切れ味よりもスピード優先、芝適性や芝経験は少々見劣ってもスピードが優っていれば優位に戦える状況になっています。馬場状態が悪化するほど雨が降ればその傾向が強まる可能性もあるだけに、一番のカギは天候なのかもしれません。
対抗は朝顔賞を逃げ切った(5)エルプシャフトで妥当。ブエナビスタの半妹という超良血馬はこの春に岩手に転入して朝顔賞が初めての盛岡の芝でしたが後続を寄せ付けない逃げ切り勝ちを収めました。ここでも唯一の逃げ馬だけにマークも厳しくなるのでは・・・と思う一方、1700mから1600mに短縮されて逃げ馬により有利な条件になっているのも確か。先ほど触れたようにスピードがある馬に有利な馬場傾向も味方になるでしょう。前走の再現となっても何ら不思議は無し。
(6)リンシャンカイホウは実績面ではここで最右翼、100mの距離短縮も好材料になるはず。前走時はまだ良化途上に感じる動きでもあり、今季の3戦目でどこまで上昇してきているか?それ次第ではあっさり巻き返しておかしくないはずです。
印上位を朝顔賞の上位馬で固めた形になったのでヒモは別路線から採ります。まず一頭は(9)ムーンクエイク。盛岡芝ではまだ勝ち星がないものの昨年はオープン級の芝で勝ち負けを争っていました。この馬も差しタイプですから馬場傾向次第の面はありますが、前走7着で盲点になるのなら狙い目では。(2)ホープホワイトは芝1000mを使ってのここ参戦。距離は少し長いかもですが、JRA時代は先行競馬もしていただけに2番枠に入ったのは幸運であり不気味といえるのではないでしょうか。
●12Rの買い目
馬単(4)=(5)、(4)=(6)、(5)=(6)、(4)=(9)、(4)=(2)
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