3月11日(金)から岩手競馬が再開する。2011年3月11日、東日本大震災は忘れてはならない日。今冬、三陸沿線の復興道路を車で走ってきた。全長570キロで三陸沿岸道路(八戸→仙台間)は359キロ。
個人的な都合で久慈から仙台までの移動だったが、おそろしく時間が短縮された。実際は盛岡の復興道路(一部は一般道)から宮古。そこから北方面に久慈まで。逆に宮古から南方向に仙台、閖上(ゆりあげ)地区を通って仙台村田まで行ってみた。
復興道路はほぼ高台にあり、沿岸沿いを走るのはごく一部。多くは対面通行だったが、八戸→仙台は約3時間20分も短縮されたという。また盛岡→宮古は約35分短縮。かつては2時間コースだったが、こちらも大幅に移動時間が短縮された。
ご存知かもしれないが、岩手県は面積が日本で最も広い県。何をするにしても移動が大変だったが、今回、大げさではなく沿岸地区がとても近くに感じた。しかも盛岡⇔宮古、八戸⇔仙台はほぼ無料(実際は鳴瀬奥松島ICまでが無料)。もし遠方から岩手競馬観戦に来た際、時間があればレンタカーなどを使って復興道路を走り、太平洋から昇る朝日をご覧になってみてはどうだろう。
11日メインは岩手県調騎会協賛「夢・希望 未来へ前進」(B1級一組 水沢1600m)。
ドラセナは芝1800mで未勝利を勝ち上がり、ダート1400mで2勝目をマーク。昨年9月、岩手入りして初戦の盛岡ダート1600mを完勝。豪快なまくりを披露し、2戦目の南部杯でも9着に健闘。続いて1200mに矛先を変えて2着、絆カップ4着。直線では確実に脚を使ったが、忙しい競馬が合わなかった。終盤2戦の4、3着はスローに落とされたのが致命傷。決して評価ダウンにはならない内容だった。
今回はA級からB1級へ降格して相手が大幅に緩和。ペースが遅くなった際に不安はあるが、自身の脚を使い切ることができれば順当に勝機と見ていいだろう。
フェンドオフは中央2勝から2018年冬に一度転入。白嶺賞8着直後に南関東へ移籍して3勝マーク。A2級まで出世した。2020年に再び岩手入りし、なかなか勝てなかったが、その年の最終戦で待望の勝利を飾り、冬をはさんで2戦2着。ようやく軌道に乗ったかと思ったが、シアンモア記念10着後は調子を崩して大敗の連続。復活の手がかりをつかめずに終わった。
しかし、今回はドラセナと同じくA級から降格した上、久々を苦にしないタイプ。ここは上昇気流に乗る絶好のチャンス。
フルオブウィットは中央未勝利、名古屋1勝・C級から転入。初戦は2着だったが、以降は圧巻の3連勝。最終戦は出遅れを喫しながらも豪快なまくりを決め、地力確かなことを証明した。C1からB1へジャンプアップはきついが、逃げベストが絶好の1番枠。主導権を握り、マイペースに持ち込めればあっさりまで十分。
ラフレシアオジョーは切れ勝負型。届かないケースも多かったが、昨年は休み明けを鮮やかなまくりで快勝。仕上がりに手こずらない小柄な牝馬でマイルも得意。
タイセイチアーズは南関東C1から移籍して2勝。いい脚を長く使えるのが持ち味。置かれると苦戦だが、うまく流れに乗れれば通用する。
タオルデスカーフも堅実な差し脚が武器。連対はどうかだろうが、3連モノには欠かせない。
◎④ドラセナ
〇③フェンドオフ
▲①フルオブウィット
△⑤ラフレシアオジョー
△⑩タイセイチアーズ
△⑪タオルデスカーフ
<お奨めの1頭>
1R エイシンスレイマン
今開催から格付けが大幅に変動。南関東A2馬がC2最下級編入は恵まれすぎた。1月末にも実戦を使われ、好走要素がそろった