10月9日、「第30回マイルチャンピオンシップ南部杯」はコパノリッキーが2連覇を飾り、ホッコータルマエの日本記録G(Jpn)I10勝目を挙げた。
明と暗が分かれたのはスタート。単勝1番人気コパノリッキーが昨年同様、3番手外の絶好ポジションをキープしたのに対し、僅差2番人気ゴールドドリームはスタートダッシュがつかず最後方からの競馬。
しかも逃げたノボバカラ=吉原寛人騎手がスローに落とし、完全に先行有利。ゴールドドリームが本コースに合流する2コーナーからスパートをかけたが、前半3ハロン36秒0―上がり3ハロン35秒2の流れでは如何ともし難かった。
コパノリッキーは内で粘るノボバカラを残り200m手前で交わすと、あとは独走状態。一瞬で4馬身差をつけた。コパノリッキーの推定上がりが34秒6。昨年の大レコードをマークしたときの上がりが35秒2。
今年の走破タイムは1分34秒9。前半のペースが緩かったにせよ、この上がりの脚を使われたら他が追随できなかったのも当然。参考までに34秒6は過去最速。レコード2つに加え、今回の勝利で盛岡3戦3勝。いかに相性いいかうかがい知れる。
戦前は体調不安もささやかれたが、それを一蹴したコパノリッキー。改めて脱帽するばかりだ。
14日メインはB2級馬による芝1600m戦「オクトーバーカップ」。このクラスの芝自慢がズラリ顔をそろえ、実力伯仲。どの馬が勝っても不思議なく激戦必至だ。
主軸にコスモロングソードを指名。元々、芝巧者に定評があり、今季2勝2着1回とも芝でマークした。
前走・もみじ賞は当初、芝1000mで実施予定だったが、折りからの激しい雨で芝からダート変更が不運。3着に健闘したが、芝で見せるシャープさは発揮できなかった。
その意味で今回は仕切り直しの一戦。盛岡芝1600mは過去2戦2勝と自信の条件。反撃のお膳立ては整った。
シーザーバローズは中央未勝利3着1回から園田、大井を経て転入。ダートもソコソコこなしたが、ディープインパクト産駒らしく芝で威力倍増。盛岡芝1600mで3連勝を飾った。
しかし好事魔多し。脚部不安が発生して11ヵ月の休養。今年7月にようやく鮮烈に戻ってきたが、初戦のダート戦大敗。以降は芝1000mが合わず4着最高だった。
今度はベストの1600m戦。状態も着実に上がり、久々の美酒を味わうチャンス。
ピンギットは京都芝1600mで2着、函館芝1800mで3着確保。転入初戦はダートが不安だったが、積極的なレース運びで完勝。陣営も想像以上に強かったのにビックリ。
この一戦を使ってオクトーバーカップは当初の予定どおり。適性からアッサリ首位まで十分。
コスモディライトは中山芝1600mで3着2回。盛岡芝1700mの条件交流でも3着。ここ2戦は見せ場を作ったが1000mでは距離不足。マイル延長は望むところ。
クレアチェイスも中央芝1600m、芝1400mで3着3回。前走・芝1000m2着で盛岡芝対応もクリアーした。こちらも距離歓迎。
ラブミーリルは盛岡芝1000m~芝1700mで6戦2勝2着2回。適性ではまったく引けを取らない。
◎③コスモロングソード
〇⑤シーザーバローズ
▲⑪ピンギット
△⑥コスモディライト
△⑨クレアチェイス
△⑧ラブミーリル
<お奨めの1頭>
11R レイズアスマイル
盛岡ダート1200m<5.1.1.0>と鬼的存在。前走タイム1分10秒7もすばらしく、3連勝に待ったなし