8日メインは古馬重賞第一弾「第42回赤松杯」。帝王ナムラタイタンがいよいよ始動する。
2014年、ナムラタイタンは2着に1秒9の大差をつけて圧勝。衝撃の岩手デビューを果たし、3年連続で赤松杯を優勝。今年は前人未到の4連覇の偉業達成なるか―が最大焦点。
岩手競馬の歴史で同一重賞(オープン特別を含む)4連覇は過去に例のないこと。3年連続制覇はグレートホープが北上川大賞典(第13回~15回)、トウケイニセイが桐花賞(第19回~21回)、メイセイオペラがみちのく大賞典(第26回~28回)、トニージェントがトウケイニセイ記念(第3回~第5回)。あとは当時、特別だったがスイフトセイダイが赤松杯(第16回~18回)で達成したのみ。
ほかにグレートホープが桐花賞3度優勝(第15回、17回、18回)、スイフトセイダイが桂樹杯(第13回、15回、16回)3度優勝したことがあるが、4度制覇、4連覇は1頭もなし。いかに同一重賞4度制覇が至難のことであるかが分かる。
ナムラタイタンは今年11歳。昔の表記で言うと12歳に達し、常識的には衰えても不思議はないが、転入後も大事に使われて1年目は年7回、2年目は6回。昨年は体調を崩したこともあってわずか4回のみの出走。岩手では考えられないローテーションを組んできた。帝王健在を期待したい。
逆転候補はアントニオピサ、ナリタスーパーワン。アントニオピサは昨年、大井A2から転入初戦を逃げ切り勝ち。以降、重賞路線を歩んで3連続2着。距離の長短を問わずに連対を果たしてきた。
ただ、ピリッとした脚がないため勝ち切れなかったのも事実。最後の詰めに課題を残すが、シーズン初戦の特別開催を快勝。これ以上ないスタートを切った。ナムラタイタンは外枠9番。仮にもたつくようなら重賞初制覇の可能性も十分。
ナリタスーパーワンは中央ダート5勝から鳴り物入りで移籍したが、桐花賞6着、トウケイニセイ記念3着。案外の結果に終わったが、思った以上に入れ込みがきつくレース前に終わった印象。気性面に不安が残るが、それならば久々の実戦の方が力を出せるかも。過去の足跡からアッサリまで。
ゴットフリートは芝3勝、準オープンから転入。トウケイニセイ記念6着、冬をはさんで前走5着。ダート対応に不安を抱えているが、水沢も今度で3度目。ここが正念場を迎えた。
イーグルカザンは中央ダート4勝。勝ち星も1000mから1800mまでと柔軟性を兼ね備えている。小回りダート、差しタイプで手こずるかもしれないが、実力は通用して当然。
◎⑨ナムラタイタン
〇⑧アントニオピサ
▲②ナリタスーパーワン
△⑩ゴットフリート
△⑦イーグルカザン
<お奨めの1頭>
7R ダークショット
転入初戦を圧勝。時計のかかる馬場で水沢1300m1分24秒9に驚いた。いずれA級に上り詰めること必至
★岩手日報杯スプリングカップ/サンエイリシャールが復活V
2017シーズンの開幕日となった4月1日、早速行われた3歳重賞『岩手日報杯スプリングカップ』は、3番人気サンエイリシャールが優勝しました。
昨年は重賞を連勝、ベンテンコゾウを破った事もある同馬ですが南部駒賞5着以降は勝ち星が無く2歳シーズンを終了していました。しかし冬休みを経ての春初戦を昨年の好調期を思わせる走りで快勝した事で、打倒ベンテンコゾウの、そして3歳戦線の主役の一頭として再びアピールしてみせました。
なお1番人気オールザベストは3着に終わり、2着には2番人気キングジャガーが入りました。
★あやめ賞はダンストンレガーメ/こちらも復活の勝利
開幕2日目に行われたのは3歳牝馬の重賞『あやめ賞』でした。ニードアフレンドが人気を集めたこの戦い、レースの主導権を握ったのもそのニードアフレンド。しかし勝負所から2番人気メドゥシアナが、そして直線に入ってからは4番人気ダンストンレガーメが猛追。最後はダンストンレガーメが突き抜けて勝ちました。
昨年10月の知床賞をホッカイドウ競馬からの遠征馬として勝っていたダンストンレガーメ。今回はそれ以来の勝利であり、サンエイリシャール同様に「復活V」。
また、これもスプリングカップ同様に1着から4着まで1番人気~4番人気馬が確保していて、3歳牝馬戦線もおおむね順当な結果になったようです。
本命は(4)コスモタウルスで。前走は3着に敗れたわけですが、春初戦・昇級戦・岩手では初の1800m戦と初物尽くしだった事を思えばひとまず上々の内容だったのでは。そのあたりがクリアされた今回は巻き返してくるはず。
相手は(1)フジノピューマ。1300mはちょっと忙しい距離だったし前が止まらない馬場も逆に戦いづらかったのでは、という前走。マイルも気持ち長いのかもしれませんが1300mよりはいいでしょうし、脚質の噛み合わせ的にも戦いやすくなるでしょう。
三番手、単穴評価として(2)スパンコールでどうでしょう。勝ち切れるかどうかは展開次第・・・なのですが、息長く脚を使うというよりは一瞬のしぶとさで勝負するタイプ。今の水沢はそういう脚質の馬が好走している様に見えますから、この馬にも当然チャンス有り・・・でしょう。もちろん本来格上の力量も魅力です。
以下はまず(5)ロジカロン。前走はひとまず及第点。コース2戦目で前進も期待できるでしょう。(6)ニーマルキングもやはり力がいる馬場でこそ。意外性もあるタイプですから今回の様な時こそ連下・ヒモ穴として狙い目ではないでしょうか。
●10Rの買い目
馬単(4)=(1)、(4)=(2)、(1)=(2)、(4)→(5)、(4)→(6)、
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★オッズパークLOTO 5重勝/4月3日(対象7R~11R)
7R/評価A:10番 評価B: 8番、 1番 穴:4番
8R/評価A: 1番、 9番 評価B: 2番 穴:8番、4番
9R/評価A: 5番、 2番 評価B: 4番 、穴:6番
10R/評価A: 4番 評価B: 1番、 2番 穴:5番
11R/評価A: 5番、 2番 評価B: 3番 穴:6番
先週報告したとおり、賞金アップにより昨シーズンの格付けに比べて変動幅が大きくなった。単純に1勝=1着賞金10万円が20万円に上がったのだから当然のこと。
昨年の2勝分が加わり、同じC2でも一気にジャンプアップしているのが目につく。4月2日の例で言うと4Rに出走するネオヴァモスは前走C2一八組で勝ったことでC2十組へ。5RのヒラボクビクトリーはC2十七組で勝ち、今度はC2九組へ。距離も1300mから1400mに替わった。
最も顕著なケースは翌3日、7Rへ出走予定のタイムアラウド。特別開催初日にC2十七組で勝利し、二戦目はC2六組で連勝。これによって今回はC2の最上級である一組に格付けされた。
タイムアラウドは元B1だから突破する可能性が高いが、以上は昨年までには見られなかったケースだ。
ただ、誤解しないでほしい。決して悪いことではなく、賞金アップは無条件に歓迎すべきこと。何事も条件が替わると落ち着くまでには少し時間がかかる。おそらく2ヵ月ぐらい過ぎれば平常に戻るはず。
そこで考えることは馬券対策。前回1着だったからといって鵜呑みにしてはいけない。メンバーがどうだったか。タイムはどうだったか。このクラスで通用するか否か。1着馬は基本、人気を集めるが、取捨をどうするか。小生も以上のことを頭に叩き込んで予想をしたいと思っている。
2日メインは3歳牝馬重賞「第42回あやめ賞」(M3 水沢1400m)。ニードアフレンドに初タイトルを手にする絶好のチャンスを迎えた。
北海道2勝から鳴り物入りで転入。初戦の若鮎賞は着外に沈んだが、初芝にとまどったのが敗因。ダートに替わって7馬身差で圧勝した。
これで軌道に乗るかと思ったが、豈(あに)はからんや。初戦からパドックで入れ込みが激しく発汗も半端じゃなかった。以降はレースに集中できず凡走を繰り返していた。
それでも徐々に気負いがなくなり、12月24日の水沢1400m戦で岩手2勝目をマーク。続いて金杯でも3着に頑張った。
そして前走・奥州弥生賞で今季始動。パドックでじっくりチェックしたが、周回するたびに気合いを出し始めていたが許容範囲内。適度の緊張感と落ち着きが功を奏し、一線級牡馬相手に4着に粘った。
今回は牝馬同士の戦い。しかも2勝マークの水沢1400m戦。大外を引き当てたのはちょっと痛かったが、スピード上位は明らかだ。
ただ逃げ馬ゆえもろい面があるのは確か。ほかもつけ入る余地は十分あり、逆転一番手はメドゥシアナ。
デビュー戦の芝1000mは4着だったが、距離が1600mに延びた若鮎賞を快勝。目にも鮮やかな直線一気を決めた。
続くジュニアグランプリは無念の出走取消。調子も崩したが、ダートに替わって2戦2着。プリンセスカップで強烈な末脚で2着をもぎ取った。勝ったスターインパルスはその後、浦和桜花賞を制するほどの実力牝馬。レースレベルは推して知るべしだった。
今回、3ヵ月ぶりの実戦。差しタイプで自分で競馬を作れないのがネックだが、行き脚ついてからの伸びがシャープ。アッサリまで考えられる。
ダンストンレガーメも実績は引けを取らない。北海道代表で臨んだ知床賞を優勝。プリンセスカップもメドゥシアナとは0秒1差3着。深い馬場対応がネックだが、克服できれば重賞2勝目を手にできる。
セカンドネイチャーは北海道未勝利からの転入だったが、一戦ごとに地力アップ。終盤を3勝3着1回にまとめ、今季につながるレースを披露した。初重賞挑戦で制覇するか注目が集まる。
ダートが不安だが、芝交流・ジュニアグランプリ馬ダズンフラワー、特別開催を快勝センザンルビーも軽視できない。
◎⑪ニードアフレンド
〇④メドゥシアナ
▲①セカンドネイチャー
△⑨ダンストンレガーメ
△②センザンルビー
△⑤ダズンフラワー
<お奨めの1頭>
4R ビッグバンドジャズ
一昨年の道営記念3着馬が最下級へ降格。最短距離が1600m。長い距離で実力を発揮した追い込み馬が1300m戦。果たしてこなせるかも興味深い