先週16日、藤田菜七子騎手が初来盛。平日月曜日だったにもかかわらず多くのファンが盛岡競馬場へ訪れた。
以下の数字がまさに"菜七子パワー"。盛岡競馬場の入場者数が前年同日比295・5%(2355名)。本場売り上げが202・3%(2856万5100円)。総売り上げが151・1%(3億2657万8600円)。ゴールデンウィーク真っただ中の5月2日以来、今シーズン2度目となる3億円を突破した。
藤田菜七子騎手は当日7鞍に騎乗。第3R・パルミエ(C2 ダート1400m)、第6R・デルマシシマル(C2 芝1600m)の2着2回が最高。残念ながら盛岡での白星は次回以降に持ち越された。
藤田菜七子騎手は第11Rの騎乗終了後、根本康広調教師とともに共同インタビューに出席。このようにコメントした。
「1日7鞍も乗せてもらいましたが、勝つことができなくてとても悔しいです。
先輩ジョッキーから盛岡はとても乗りやすいと聞いていましたが、実際に騎乗してみてコースが広くて本当に乗りやすかった。
盛岡芝も小回りでしたが、岩手所属騎手のみなさんにアドバイスをいただき、気をつけて乗ることができました。
今日は盛岡にたくさんのファンのみなさんが足を運んでくださり、感謝の気持ちで一杯です。今回は勝てなくて悔しい想いをしましたので、必ずリベンジをしたいと思っています」。次回の来盛も楽しみにしております。
21日メイン(最終10R)はC1級・盛岡芝1000m戦「新緑賞」。交流・OROターフスプリントへ向けたロングロードが、この一戦から始まる。
主軸はヤマニンアドーレ。盛岡芝<3.1.2.2>と安定度抜群。1000m戦でも1勝をあげ、適性は証明済み。テンプトミーノット以外、芝1000m実績がある馬はいない中、この成績が最大の強みとなる。
しかも今回は休み明け2戦目。特別開催は競走除外だったため、前走がシーズン初戦だったが、0秒8差4着。叩かれた変わり身を加味すれば主力視するのが妥当だろう。
コスモマスタングは福島芝1200m戦1着。その後、佐賀2戦、高知3勝から岩手転入。2戦目を快勝したが、その後は伸びを欠いて4戦凡走。しかし盛岡に替わって2、3着と上げ潮ムードで新緑賞へ。身分はC2だが、芝短距離が合うと踏んで格下から挑戦する。
ロザムンデは中央未勝利、園田1勝から転入。2戦1、2着にまとめて上々の滑り出し。芝は京都1200m7着。特殊コースの盛岡対応が課題だが、父パイロは芝ダート兼用。中央芝4勝後、ダート1勝、北海道スプリントカップ優勝シゲルカガ、そして一昨年の2歳芝交流・ジュニアグランプリ優勝パーティーメーカーなどの産駒がいるので、おそらく大丈夫。
クンツァイトは園田から移籍後、いきなり3連勝。水沢850m戦を制したスピードが身上。ここ2戦着外はもまれ弱い面を出したため。絶好の1枠を生かしたい。
ブランドハヤテは転入後、早くも3勝をマークした。芝は一度使って大敗。適性あるか未知数だが、好調キープ。
テンプトミーノットは前走しんがり負けが気になるが、盛岡芝1000m1勝2着2回。適性を前面に反撃に転じるか。
◎⑨ヤマニンアドーレ
〇⑤コスモマスタング
▲⑪ロザムンデ
△①クンツァイト
△④ブランドハヤテ
△③テンプトミーノット
<お奨めの1頭>
4R ピースワンブーケ
スタートに課題を抱えながらデビュー戦圧勝。2戦目も2着と地力一目。メンバーが甘くなって2勝目に王手
★重賞・はまなす賞はサンエイゴールドがV。重賞初制覇
15日に行われた3歳の芝重賞「はまなす賞」は1番人気に推されたサンエイゴールドが優勝。重賞三度目の挑戦で待望の初制覇を果たしました。
前走はダートのスプリングカップで7着だった同馬でしたが、これで盛岡の芝は5戦3勝、芝マイルに限れば3戦3勝。また、同馬を管理するのは瀬戸幸一調教師、鞍上山本聡哉騎手、そしてスプリングカップ7着からの転戦ではまなす賞優勝という形は昨年のレジェンドロックと同じ。今後も同じような活躍が期待したいところです。
本命は(2)ウインスラッガーです。直近の成績こそ二ケタの数字が目立ちますが、500万下で常に僅差の戦いをしてきた点は評価できる点のはず。東京や新潟の、左回りコースでこそという戦績なのも魅力的。
さらにいえば直近の成績についても、もともと冬は微妙で春~夏と成績を上げるタイプでポン駆けも効きます。流れをうまく掴めば、あるいは展開向けば、勝機は十分と判断します。
相手は(5)ホープフルデイズ。転入後の成績はそれなり・・・かもしれませんが、昨年7月に盛岡の芝1700mを勝っているのが高いポイントに。本来芝馬、ダートでソコソコ駆けているのなら芝で一変もあっていいのでは。
三番手は(10)ハートオブジュン。この馬も芝でこそタイプ&左回り経験豊富。その点に変身の可能性を追求してみていいでしょうし、鞍上も外枠の方が気楽に戦えそう。
ヒモは、左回りがちょっと微妙な感じもクラス戦績で(4)ブライトボイス、展開向けば格上の力発揮(11)エイトプリンスを。芝の1700mだけに混戦前提で。
●10Rの買い目
馬単(2)=(5)、(2)=(10)、(5)=(10)、(2)→(4)、(2)→(11)
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15日メインは3歳馬による芝1600m重賞「第21回はまなす賞」(M3)。回数に注目してほしい。創設は1996年。つまり新盛岡競馬場=OROパークが開設された年にスタート。記念すべき最初の芝競走が3歳特別(当時)・はまなす賞だった。
1番人気に支持されたのはJRA福島・きんもくせい特別を優勝したテツノジョージ。2番人気は後に東京盃(GII)を逃げ切ったサカモトデュラブ。2歳時にも新潟・ダリア賞2着から新潟3歳ステークス3着に健闘した快速派。そうそうたる顔ぶれだった。
しかし、勝ったのは7番人気サンディゴボーイ。現調教師・三野宮通騎手を背に最後方から直線一気を決め、周囲の度肝を抜いた。
早いものであれから20年。昨年優勝したレジェンドロックははまなす賞を皮切りに、古馬交流・せきれい賞も快勝。JRA・南部特別にも挑戦し逃げて0秒9差に粘った。今年もスターホースの誕生を願ってやまない。
その一番手はサンエイゴールド。デビュー当初は成長途上とダートに手こずって頭角を現せなかったが、6戦目の盛岡芝1600mで初勝利を飾り、同条件で連勝。ステイゴールド産駒の素質を垣間見せた。
JRAにも2度挑戦してベゴニア賞6着、寒竹賞1秒2差12着。そして2か月半の休養を経てスプリングカップから始動したが、中団のまま7着。
この一戦によって方針が決定。芝・はまなす賞に照準を合わせて調整を進めてきた。
昨年の2歳最優秀馬メジャーリーガーの登録もあったが、59キロを背負うため無理せず自重。俄然、サンエイゴールドがクローズアップ。はまなす賞の1着馬から3着馬に芝交流・オパールカップの優先出走権が与えられるが、それはレジェンドロックと同じステップ。期待と注目が集まる。
相手筆頭はマーチンとした。札幌芝1200m戦で2着1回。ご存知の方も多いかもしれないが、札幌の芝と盛岡芝は洋芝。そこで実績を作ったのは大きいと判断した。
ドリームチャイルドも思い切って狙ってみた。父ネイティヴハートは盛岡芝で3連勝を飾り、JRA・アイビーステークスも快勝。朝日杯3歳ステークス(当時)でも3着に惜敗した強豪。その血を受け継いだドリームチャイルドゆえ、一度は盛岡芝を走ってもらいたかった。秘めた適性を発揮するか楽しみ。
ソウダイショウは佐賀・九州ジュニアチャンピオンで鮮やかな直線一気で優勝。転入後は追い込み脚質のため3着止まりだが、決め手は芝で生きる可能性十分。一度、小倉で経験して13着だったが、時計のかかる盛岡芝でどんな競馬ができるか。
ドリームピサは今季2勝マークし、成長確か。いま話題のヴィクトワールピサの血が不気味。リュウノファンタジは南関東1勝から転入してスプリングカップ4着、やまびこ賞3着。初芝だが、父マイネルラヴ、母父サクラユタカオーは盛岡芝が合う。
◎②サンエイゴールド
〇⑤マーチン
▲④ドリームチャイルド
△⑩ソウダイショウ
△⑦ドリームピサ
△①リュウノファンタジ
<お奨めの1頭>
6R ステージアート
今季2勝2着2回と連対パーフェクト。元B2の地力を見せつけている。引き続き好気配を保ち、ここも期待に応える
盛岡開催3週目に突入し、いよいよ芝競走がスタートする。こけら落としは14日(土)、第9R・ヤンルース賞(B2 盛岡芝1600m)。さっそく芝に自信ありのメンバーが顔をそろえた。
盛岡芝は1周1400m・左回り、幅員は25m。高低差はダート(4・4m)を上回り、最大高低差4・6m。そして直線に約2・8mの上り坂があり、わずか300mあまりの直線だと侮るなかれ。一瞬で馬順が入れ替わることも多々。芝ならではの醍醐味を味わえる。
盛岡は洋芝のコース。ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの三種混合とされており、芝種の組み合わせはJRAの札幌競馬場や函館競馬場と同じ。寒さに強いのが特長だ。
昨年の盛岡開催終了後、内側の芝を張り替えた。特に傷みが激しかった3、4コーナーの芝は全面張り替えを行った。一新した盛岡芝をしっかりと見てほしい。
14日メインは最終10R。岩手県調騎会騎手部会協賛による「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」(B1二組 盛岡ダート1600m)。前走の強さが際立っていたコスモジョイジョイで中心は動かない。
コスモジョイジョイは昨年10月、中央未勝利から転入。いきなり3連勝を飾った。終盤2戦は3、2着に終わり早めにシーズンオフ。
これで完全リフレッシュができたのだろう。今季初戦2着から前回、豪快なまくりを見せて完勝。着差(0秒2)以上に強い内容だった。
全兄は菊花賞馬オウケンブルースリなら、これからさらに成長しそうな予感大。その意味でも楽しみな一戦となった。
逆転筆頭はミタイナ。オーストラリア生まれ(12年10月30日)でデンマン産駒(4代父は大種牡馬サートリストラム)。1歳馬のセリで19万豪ドルで落札された。
北半球生まれとは半年のズレがあるためデビューは3歳5月。5戦目の浦和条件交流で初勝利を飾ったが、500万下昇級後は二ケタ着順に終わり、岩手へ新天地を求めてきた。
牝馬ながら500キロを楽々超す大型馬ならパワーの要る馬場は望むところ。トレードが吉と出るか注目したい。
グエンザップは昨年、北海道から転入後、圧巻の3連勝をマーク。今季はC1からいきなりB1へジャンプアップし、初戦6着に沈んだが、2戦目を快勝。
続く駒形賞8着、前走10着と連続大敗が気になるが、前者は距離1800mが長かったため。後者は初の盛岡、内に包まれて砂をかぶったのが敗因と解釈。だとしたら外枠は歓迎だろうし、コースも2度目。反撃に転じるか。
ノーティカルスターは典型的な追い込みタイプ。それゆえ展開に左右されるのは仕方なし。前走・駒形賞6着もスローに泣いた。今度はマイルが舞台。過去9勝をあげているように、最も得意とする条件。まとめて一気。
ヤマニントレフルはスピードと粘りが身上。石桜杯でも果敢に逃げて2着を確保した。ペース次第では再現十分。
エアルナは昨年12月のB2戦でコスモジョイジョイ相手に1着。南関東から再転入後は入着止まりだが、一変の可能性あり。
◎(2)コスモジョイジョイ
〇(3)ミタイナ
▲(8)グエンザップ
△(6)ノーティカルスター
△(10)ヤマニントレフル
△(9)エアルナ
<お奨めの1頭>
4R クラウンプルートゥ
満を持して5月1日から始動。昨年までB1在籍の底力を見せつけて1秒3差で逃げ切り圧勝した。負けるまで追いかける手だ
★重賞・シアンモア記念はナムラタイタンが勝って重賞4連勝
GWの連休期間の実質最終日にあたる8日、盛岡競馬場で古馬オープンの重賞「シアンモア記念」が行われ、1番人気ナムラタイタンが2着ライズラインに6馬身差を付け快勝。自身の重賞連勝を「4」としました。
自らハナに立って最後まで盤石の戦いぶりを見せたナムラタイタン。次走はみちのく大賞典(6/19盛岡2000m)になる模様です。
5月9日のメインレースはA級一組の特別戦『皐月特別』。JRAの皐月賞があるので競馬的には4月のイメージが強い「皐月」ですが元々は5月(旧暦)の呼び名。5月の皐月特別をお楽しみ下さい。なお、月曜メイン皐月特別は11R、発走は17時25分です。お間違えの無いようお願いいたします。
最近のA級特別は転入馬の数が多くて難解な感じのレースが多いのですが、今回もそうなりました。出走7頭中3頭が転入初戦、さらに言えば6頭がこの春の転入馬あるいは再転入馬。いきおい盛岡コースは初という事にもなるわけで、そのあたりの力関係の比較・コース適性の判断がその理由になります。
という事で本命は(2)ハイフロンティアを採りました。JRA時代の最上級は500万下と他のJRA出身馬に比べると"格下"という事になってしまうのですが、ダートのマイル~1800mあたりの戦績は、左回りも問題なくこなせる点も含めれば極端に大きな差は無いですし、なにより今の水沢で先行して好走出来ている点、今回の盛岡戦は水沢で好走した馬との相性がかなり良いという事を思えばそれでカバーできる部分も少なくないはず。すんなり流れに乗る事ができるならチャンスは十分でしょう。
対抗は(3)オメガスパーキング。過去23戦連続で左回りを使っている(というか右回り経験がキャリアで一度しかない)というくらいの左回り巧者。最近は短距離ベストなイメージがある点、初コースでいきなり好結果を出した事があまりない点から対抗に留めましたが、力量そのものはここでもトップだと思います。
三番手は(7)キネオメジャーを狙ってみます。JRA時代の戦績だと小回りよりは大きなコースの方が良さそう。コース替わりが面白そうな馬です。以下、距離面・コース経験面で(4)(6)。転入初戦ばかりなら、かつての格よりはコース適性の方が重要では・・・の判断で。
●11Rの買い目
馬単(2)=(3)、(2)=(7)、(2)→(4)、(2)→(6)
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