暦は7月に入って水沢開催も今日でいったん終了ですね。来週からは盛岡開催、7月21日・マーキュリーカップと8月13日クラスターカップの二つのグレードレースが行われる、グレードシーズンの幕開けでもあります。日に日に暑さが増す中でレースもヒートアップ。ファンの皆様、お体を上手くいたわりながら真夏の開催を乗りきって下さいね。
また、今週の水曜日・9日には仙台・楽天コボスタにて『岩手競馬ナイター』が行われます。今回の始球式担当は鈴木麻優騎手。以前、紹介式で花束を上手投げでぶん投げた"地肩"が活かされるかどうか?ご注目ください!
●10Rの買い目
馬単(4)=(3)、(4)=(6)、(4)→(1)
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超大物コスモセンサーが予定どおり7月6日、「第46回岩鷲賞」へ名乗りを上げた。舞台は水沢1400m。この一戦を制し、JpnⅢ・クラスターカップは陣営の青写真。優先出走権は1着馬のみ。無事に岩鷲賞を勝ち上がり、本番に向かいたいところ。
最終追い切りで4ハロン47秒4。岩手競馬にかかわって30年以上が過ぎたが、旧盛岡競馬場(緑ヶ丘)を含めて調教レコード。かのトウケイニセイでも半マイル47秒台をマークしたことがなかった。しかもほとんど持ったまま。さすが中央オープンと感服した。
櫻田浩樹調教師に話を聞いた。
「今回の追い切りは満足がいくとかのレベルではありませんでした。マークしたタイムに、純粋にびっくり。改めてすごい馬だと思いました。
前回は若干重い感じもありましたが、ひと叩きされた変わり身十分でした。
1枠は正直、微妙。水沢の1枠は包まれる可能性があり結構怖い。初戦でスタート直後に脚を滑らせましたよね。本質的には芝向き。走法的に仕方ないと思っていますが、あとは鞍上がうまく決め手ほしいところです。
ただ競馬は何があるか本当に分からない。あくまでも挑戦者の立場で気を引き締めて臨みたいと思っています」
岩鷲賞はコスモセンサーにとっても今後をみすえた重要な一戦となった。
コスモフィナンシェは前走、コスモセンサーに3馬身差をつけられて完敗。速いラップに手こずり、道中追い通しだったが、2着を死守したことを評価するべき。
ベストは今度の1400m戦。名古屋、岩手含めて16勝のうち9勝を同条件でマーク。1300mより流れが落ち着けば追走も楽。雪辱の可能性はある。
ランドオウジは早池峰賞を優勝。毎回、好戦を続けていたが、重賞挑戦9度目でついにタイトルを手に入れた。盛岡に比べて水沢は反応がもう一つだが、弾みついた今なら好勝負になる。
マイネルバルビゾンは中央0勝から佐賀6勝、南関東7勝。前々走、B2の1200mを快勝するなど短距離をメインに活躍した。いきなり一線級が相手だが、自在脚質を武器に上位をもくろむ。
スズヨシーズンは徹底した追い込み馬だが、小回り水沢でより真価を発揮する。展開に注文がつくのは宿命だが、有力馬が早めにコスモセンサーを捕らえにかかったら漁夫の利を得る可能性もある。あとは渋太いレースで2戦2着に粘ったチェリービスティーも3着候補で押さえたい。
◎(1)コスモセンサー
○(8)コスモフィナンシェ
▲(10)ランドオウジ
△(9)マイネルバルビゾン
△(2)スズヨシーズン
△(4)チェリービスティー
<お奨めの1頭>
3R ランデックハナコ
父スクリーンヒーローは昨年、初年度産駒からライズラインを送り出し、岩手でブレイク。こちらも豊かなスピードを受け継ぎ、能力検査で破格タイムをマークした。初戦からGO!
先週6月29日(日)、水沢1400mを舞台に行われた3歳重賞「第38回ウイナーカップ」はジャイアントスターが鮮やかな逃げ切りを決め、デビュー12戦目でうれしい初重賞を手に入れた。
7番人気の低評価だったのは過去2勝がいずれも芝1000m戦。ダートでは2着が最高で前走・岩手ダービーダイヤモンドカップで果敢に逃げたが、4コーナー手前で失速。6秒5差9着に大敗直後だったから。
それを見事覆して快勝。理由はいくつかピックアップできる。距離が2000mから一気に1400mへ短縮されたこと。持ち味のスピードが生きた。
それともう一つ。前日夕方から激しく雨が降り、水の浮く極端な不良馬場。それに加えて当日は芝実績のある馬が活躍していた。実際、ジャイアントスターの2着ユナイテッドボスも芝1勝2着2回の好成績。馬場を味方にしたのも大きかった。
村上忍騎手「調子がいいと聞いていたし、距離短縮もプラス材料だった。道中は行きっぷりも手応えも抜群。これはいつものことだが、最後の詰めが課題。でも今回は終いもしっかり伸びてくれたので、ひと皮むけたと思います」
次走のジャイアントスターに注目してほしい。
月が替わって7月5日メインはA級二組「深緑特別」(水沢1600m)。次週から舞台が盛岡へ移り、水沢巧者は是が非でも好走したいところだ。
ダノンボルケーノは今季6戦3勝2着2回。昨年暮からの好調をキープし、重賞・あすなろ賞でも2着に逃げねばった。
ただ前走はコミュニティの2番人気に支持されたが、好位から失速5着。今季初めて馬券対象から外れてしまった。
これは春の特別開催から使い詰めで疲れが溜まっていたため。1ヶ月のレース間隔を開けて回復に専念した。迫力を取り戻せるか陣営も気合いが入っている。
マイネルヴァルムは南関東B1から転入。先行力と粘りを武器とし、前走は2勝マークの水沢1600m戦で1番人気に支持されたが、直線伸びひと息で5着。
評価に迷うところだが、ハイペースがこたえたと解釈。今回はさほど速い流れにはならず巻き返しに転じて不思議なし。真価問われる一戦だ。
マムティは中央0勝ながらダート1800mで2着1回。その後、園田C2へ編入して7勝マーク。B1戦で2連勝を飾って岩手入りした。
園田B1ならA級二組は通用。牝馬特有の切れる末脚がセールスポイント。ただ7勝すべて1400m戦に加え、おあつらえの展開になるかどうか。単も十分考えられるが、不発のケースもあり▲評価に落ち着く。
コスモグランツは前走、B1特別・ねむの木賞を快勝。競り合いで最大能力を発揮するタイプですばらしい根性を披露した。A級復帰でメンバーが骨っぽくなったが、勢いに乗っている今なら突破十分。
トーホクアローも前走、鮮やかな大外一気を決め、久々の美酒を味わった。マイネルヴァルムとは正反対に展開も味方に入れた。引き続き好調キープだが、前半のペースに左右されるタイプで流れ次第。
レオパルドゥスは芝2400m重賞・かきつばた賞で2着健闘。ダートに戻った前走も3着にまとめ、克服のメドが立った。
◎(2)ダノンボルケーノ
○(6)マイネルヴァルム
▲(1)マムティ
△(8)コスモグランツ
△(7)トーホクアロー
△(10)レオパルドゥス
<お奨めの1頭>
1R ラブディーバ
今季第一弾の2歳新馬戦を快勝。芝にとまどいながらも逃げ切りを図ったランデックナイトをゴール前で差し切った。父がプリサイスエンドならダート大歓迎