泣いても笑っても残り3日間。今週12日(土)~14日(月)を持って岩手競馬は約2ヶ月間の冬休みに入る。今年は例年以上に寒さが厳しく、各厩舎とも調整に苦労し、またジョッキーたちは満身創痍で騎乗。この3日間も熱いレースを―と願わずにはいられない。
12日メインはA級二組・B1一組による「Zプラザアテルイ賞」(水沢1600m)。58キロを背負うA級在籍馬、56キロのアドバンテージがあるB1級馬が3頭の計6頭。しかも有力馬はほぼ絞られ、トーホクアロー、ゴールデンコンパスが人気を集める。
馬券購入のポイントは馬複(馬連)勝負ならトーホクアローが軸。馬単勝負に出るならゴールデンコンパスだろう。
トーホクアローは3歳重賞でも上位を賑わし、ファン投票・桐花賞でも強豪メンバーがそろった中で4着。3着ジョーモルデューとは0秒2差。改めて底力のあることを証明した。相手なりに駆ける堅実さが最大のセールスポイント。
ただ勝ち味に遅く、今季2勝のみ。メンバー弱化されても勝ち切れないレースが続いている。それゆえ馬単勝負ではリスクが怖いところがあり、馬複の軸と見るのが妥当。
対してゴールデンコンパスは高知から転入初戦、グラスシューター、フェルマグリオ、シャインリーオウなど好調メンバー相手に快勝。B2だったが、オープンまでノンストップを誰もが疑わなかった。
ところが以降、6、9、6着と凡走。気難しい面をのぞかせて前途多難を思わせた。当の菅原勲調教師も頭を悩ませていたが、前回は2番手追走から4角先頭で圧勝。3戦着外のうっ憤を一気に晴らした。
トーホクアローが戦ってきた相手を考えると、ゴールデンコンパスはやや分が悪く、信頼性もひと息。しかし気分屋ゆえ、相手強化うんぬんより自分の競馬ができるか否か。すれに尽きる。
今回は56キロとトーホクアローとは2キロのハンデ差があり、少頭数だけではなく単騎逃げが明白。トーホクアローに人気が集中したら、馬単勝負は妙味たっぷりだ。
キタイセユニバースは各地を転籍し通算12勝2着13回。名古屋A級からの転入で勝てるチャンスは何度かあったが、2着1回が最高でいまだ未勝利。最後の詰めに課題を抱えたまま今回を迎えた。格は前記2頭より明らかに上位。割って入るシーンまで。
あとは次第に尻すぼみの成績が気になるコアレスガバナーだが、ここまでメンバーが甘くなれば上位入線の可能性がある。
◎(4)トーホクアロー
○(2)ゴールデンコンパス
▲(3)キタイセユニバース
△(6)コアレスガバナー
<お奨めの1頭>
2R ゴールデンドロップ
前走・桐花賞はいきなりオープン馬が相手。10着も当然だった。自己の条件に戻って今度こそ待望の初勝利を飾る