19日(月祝)、盛岡ダート2000mを舞台に行われた「第14回マーキュリーカップ」(JpnⅢ)は、圧倒的な1番人気に応えてカネヒキリが圧勝。GⅠ7勝馬の貫禄をマザマザと見せつけた。
レース後、横山典弘騎手は「帝王賞でも頑張ってくれたが、今回はさらに良くなっていた。馬がレースを知っているので自分は何もしなかった。エビ、いや屈腱炎、骨折を克服するのだから凄い馬。今回も感動しました」と感想を述べた。
そして公式インタビューが終わった後、こうも語った。「GⅠじゃなかったけど、乗った人しか分からない感覚だろうが、すばらしい精神力。無事に走ってくれるだけで十分」。この言葉だけでもカネヒキリに対する横典の気持ちは、ヒシヒシと伝わってきた。
カネヒキリが直線で独走状態に入り、ゴールした瞬間、スタンドから大歓声が上がった。ファンもカネヒキリの偉大さを十分分かっていた。19日、盛岡競馬場は熱く燃えた。
24日(土)メインは好評を博す芝スプリント決戦「姫神賞」(B2 盛岡芝1000m)。ビュレットライナーがFM岩手杯2着の雪辱を晴らす。
昨シーズン、北海道から転入しB1で1勝マーク。格下から重賞・トウケイニセイ記念に挑戦して8着ながら1秒差に健闘した。
今季はC1へ降格しメンバー有利は明白。3勝2着1回と抜群の安定感を示し、同条件で行われたFM岩手杯(B1)でも果敢に逃げて0・1秒差2着惜敗。今回は自己の条件B2へ戻った上、絶好の1枠。勝つお膳立てはほぼ整った。
相手筆頭はサイレントカイザー。4走前、ダート1000m「立夏賞」(B2)を1・2秒差で圧勝。その後も好走を続け、FM岩手杯は実績の薄い芝だったが、距離適性を前面に0・4秒差5着。これで芝でも通用のメドが十分立った。
アッサリ勝つか、凡走かの可能性があるラストモアだろう。中央3勝のうち2勝が芝1200m。岩手転入後は入着が精一杯のレースを繰り返しているが、ただ一度の3着は芝1000mのオープン特別・きんもくせい賞でマークしたもの。
仮にFM岩手杯を快勝したウメノレイメイが出走していたら断然の本命。すでにB1の身分ゆえ今回は出走権がないが、ウメノレイメイはラストモアに後塵を排して7着。タイム差も0・8秒もあった。
前走、取り消し後は乗り込みも万全ではないそうだが、短距離戦は順調さを欠いていても絶対能力でこなすことも結構多い。状態よりも適性重視。これが1000m戦の鉄則だ。
タカノグラディウスは昨年も短距離芝路線を歩み、FM岩手杯3着、姫神賞4着。何と言っても強調できるのは芝1000mで58秒4の持ちタイム。これは今回のメンバーで一番を誇り、速い時計勝負になれば首位も望める。
ディーエスファジーは今季好調サイクルをキープし、芝で1勝2着1回。1000mは生涯初めてだが、中央時代に芝1200m戦で3着に入ったこともある。あとは芝の方が安定した取り口を披露アドマイヤセレスを押さえ少々。
◎(1)ビュレットライナー
○(2)サイレントカイザー
▲(11)ラスのモア
△(3)タカノグラディウス
△(7)ディーエスファジー
△(8)アドマイヤセレス
3連単が 1を1着固定に2、11の折り返し本線。あとは3、7、8を3着押さえ
馬複 1-2、1-11、1-3、1-7
<厳選二鞍>
11レース スクリームイーグル
強いレース内容で転入後、2連勝をマーク。初の盛岡コースがネックだが、持てる能力はすでにオープン級