31日(日)メインはオープン牝馬による重賞「第34回ビューチフル・ドリーマーカップ」(水沢1900m)、10頭立て。このレースの優勝馬主には社台スタリオンステーションから種牡馬アドマイヤドンの配合権利が与えられる。
(サイレントエクセル 写真・佐藤到)
サイレントエクセルが史上初の同レース3連覇の偉業を果たすか―が最大の見どころ。2歳デビュー当初から重賞特別路線を歩み、3歳時はオウシュウクラウンに次ぐ?2に君臨し、G?・ダービーグランプリでも3着に健闘。4歳時には王者テンショウボス相手に特別・あすなろ賞、重賞・青藍賞を優勝。牡馬にもヒケを取らない実績を誇り、当然のように地元牝馬には敵なし。牝馬重賞を総なめにしている。
ただ、今シーズンは順調さを欠いて6月、みちのく大賞典から始動。久々の影響が大きく後方のまま10着に沈み、川崎遠征・スパーキングレディーカップも11着に大敗。
これは相手、仕上がり状態を考えれば仕方なしの結果だったが、評価を迷わせたのがフェアリーカップの2着。休み明け3戦目、地元の牝馬が相手なら勝って当然と圧倒的な1番人気に支持されたが、勝負どころの3コーナーでもたついて反応ひと息。
それでも前にいたカネショウプルート、シュクジャンヌを何とか直線で交わしたものの、大外クルセイズの勢いに屈してクビ差2着。これには陣営もショックを隠せなかった。
果たしてこのまま引き下がるのか、女王の貫禄を見せつけて復活なるか。まさに正念場の一戦だと言えるだろう。
相手筆頭はジュリア。逃げ馬の宿命ゆえ勝つか、はたまた大敗かのレースを繰り返しているが、今季すでに4勝をマーク。自分の型に持ち込むと直線で二の脚を使い、前回も2着に0・8秒差をつけて完勝した。
ヒザに疲れが出たため大事を取って自重したため、ちょっとレース間隔が開いたが、幸い軽度に済み、中間の追い切りでも抜群の動きを披露した。
今回は絶好の1枠を引き当て逃げの手に出るのはほぼ間違いなし。ただ昨年同レースで2着に粘ったとは言え、守備範囲を越えた1900m。おそらく楽に逃がすはずはなく、マークきつくなった場合は馬群に沈む可能性もある。
前記2頭をまとめて負かすとすればクルセイズ、3歳馬カネショウプルートの2頭。クルセイズは今年4月、A級戦で5着後、一度北海道へ移籍。赤レンガ記念で5着入線して再び岩手へ戻ってきた。その帰郷初戦を快勝し、その後は芝にターゲットを絞って特別・かきつばた賞3着、重賞・せきれい賞でも3着。完全にオープンへ定着し、前回は女王サイレントエクセルに土をつける大金星をあげた。
クルセイズの特長は展開構わず直線で確実に伸びる末脚。それが爆発したのが前走・フェアリーカップだった。有力馬が早めに動けば一気台頭のシーンまで。
最大の惑星馬となるのがカネショウプルートだろう。2歳時まで未勝利だったのがウソのように今年は大飛躍。日高賞、ひまわり賞と3歳牝馬重賞で2連勝を飾り、しかも両レースともワンサイドレースで圧勝した。その後、JRA条件交流戦で足踏みしたが、初の古馬挑戦となったフェアリーカップでも見せ場を十分に作って3着に気を吐いた。
上位3頭は円熟期を迎えた一方でカネショウプルートは上昇一途の3歳馬。しかも一度でも古馬のペースを経験すれば鬼に金棒。2キロ軽いハンデも味方に、先輩を押し退けて牝馬の頂点に立つか注目してみたい。
以下はやや離され、B2の格下からの挑戦ながら、水沢7戦6勝2着1回のハウプトローレ、フェアリーカップ4着シュクジャンヌを連下に少々。
◎ ?サイレントエクセル
○ ?ジュリア
▲ ?クルセイズ
△ ?カネショウプルート
△ ?ハウプトローレ
△ ?シュクジャンヌ
3連単は3、1、4のボックスが本線だが、強気に攻めるなら10から入る手も十分
馬複は1−3、3−4、3−10、1−4、1−10
<お奨めの1頭>
11レース マイネルティーダ
時に取りこぼしもあるが、毎回上位を争う超堅実派。ここでも信頼の軸となる