8日メインはB1級馬による盛岡ダート3000m戦「第7回ふみづき賞」、9頭立て。もちろん岩手では最長距離戦(これまでの最長は北上川大賞典の2500m)で、全国を見渡しても大井記念、北国王冠、福山大賞典の2600mが最高。JRAを含めてダートでは日本最長距離で実施されることになる。
当然だが、この3000m戦には賛否両論が出ている。普段は1400〜1600mで走っている馬、長くても2000mまでの馬にこの距離は過酷ではないか。大事な馬を故障させたら大変ではないか。小生もそれに反論はできないが、一方ではこうも思う。
長距離戦は馬自身の適性もさることながら、騎手の駆け引き、技術がモノを言うとよく言われるが、それぞれ騎手が3000mをどう御するか興味深いし、こう記すと誤解を招くかもしれないが、今の岩手競馬に話題を作ることが何よりも必要。好レースを期待したい。
主軸にウエストサンオペラを指名する。ご存知メイセイオペラ産駒でデビュー2戦目に白星を飾ったが、堅実な半面で勝ち味に遅く、2勝目(JRA条件交流・エメラルド賞)マークに丸1年を要した。その後は小回り水沢開催が多かったため、着止まりを繰り返していたが、盛岡に替わってエンジン全開。前々走、そして前走と直線鋭く追い込んで2連勝を飾った。
今回、ネックとなるのは全馬がそうだが、3000mの距離。メイセイオペラ産駒はマイラー、中距離のイメージが強いのだが、ウエストサンオペラの場合、母系に注目してほしい。母父がジェイドロバリーで祖母の父がボールドリックなら、長距離も十分にこなす素地がある。決め手は盛岡適性と血統、それに賭けてみたい。
対抗はベリーメリーホーク。中央時9戦0勝に終わったが、3着1回は芝2000mで中距離以上をずっと使われてきた。
岩手転入は昨年11月、3戦目に初勝利を飾るや、一戦ごとに上昇一途。現在まで5勝をマークしている。このベリーメリーホークの特長は昇級初戦を勝てないのだが、レースの流れを体でつかむとキッチリ結果を出すこと。例えば前々走はB3からB1へジャンプアップしたため3着に終わったが、前回は強いレースで勝っている。
父は安田記念、高松宮記念のG?2勝のため、スプリンターの印象があるが、血統的には必ずしもそうではないし、母父イブンベイはジャパンカップで驚異的なラップで逃げ、ホーリックスのレコードをアシスト。また愛セントレジャー(2800m)、イタリア大賞典(2400m)などの長距離戦で活躍したミルリーフ産駒。そして何よりも「ベリー・メリー・ホーク」という名前は、いかにも長ーい距離が合いそうな感じではないか(ジョークだが)。
C2から果敢に挑戦状を叩きつけたのがホウイツだ。中央5戦0勝(うち一戦は地方旭川)からベリーメリーホークとほぼ同じ時期に転入したが、こちらは昨年の1勝のみ。今季も4着が最高と正直、強調材料に乏しいのだが、父がマーベラスサンデー、母父がブライアンズタイムといかにもタフな配合。
おそらく陣営もそれを見込んでエントリーしたと思うが、最大の魅力は50キロ(当初の負担重量は51キロだったが、山本聡騎手が騎乗するので50キロ)の軽ハンデ。B1級在籍馬は57キロ(牝馬は55キロ、B2級のウエストサンオペラは55キロ)で6キロのハンデ差が長距離戦では一番の魅力となるのではないか。そしてもし勝ったなら、今後も下級条件からのチャレンジが増える可能性もあり、その意味でも期待している。
以下は目下3連勝中と11歳馬が絶好調ツジジオット、長距離戦特有の上がり勝負になれば出番がありそうなヒメツバキ、そしてレース運びが巧みなヤマニンリボールトもマークが必要だろう。
◎ ?ウエストサンオペラ
○ ?ベリーメリーホーク
▲ ?ホウイツ
△ ?ツジジオット
△ ?ヒメツバキ
△ ?ヤマニンリボールト
3連単は5を1着固定に2、3折り返し。あとは7、8、6を押さえ
馬複は2−5、3−5、5−7、5−8、5−6
<お奨めの1頭>
7レース ダンストンルージュ
盛岡戦での安定度は群を抜く存在だし、ここでは前回タイムも抜けている