今週は12、13日の2日間開催。12日(土)メインは3歳牝馬による特別「第33回あやめ賞」(水沢1800m)。今シーズン、3歳路線が一部変更され、毎年8月に実施されていた岩手版オークス・ひまわり賞(3歳牝馬 地方競馬全国交流)が5月27日と開催が早まった。それに伴い、この「あやめ賞」は重賞・ひまわり賞トライアルに様替わりして1、2着馬にはひまわり賞への優先出走権が与えられる。
中心は毎度のことながら、パラダイスフラワーで絶対だろう。特別・菜の花賞、重賞・日高賞と逃げ切り2連勝。今季は直線で遊ぶところが出てきたが、地元岩手、しかも同世代の牝馬同士ならこれは愛嬌みたいなもの。ここで体力を温存させて来たる大舞台へ軽く足慣らしと行きたい。
(パラダイスフラワー 写真・佐藤到)
ところで今回もパラダイスフラワーは今回も1枠を引き当てた。菜の花賞、日高賞も同じ1枠。まるで1枠希望のように最内枠からのスタートとなったが、小林騎手は日高賞後のコメントで「できれば外枠から控える競馬をしたい。2戦連続(菜の花賞、日高賞)で1枠だったので押し出させる形で逃げたが、ズブくなった今だと前に馬がいたほうがいいと思う」と。確かに今後のことを考えれば、逃げ一辺倒より好位追走がベストの戦法だし、揉まれる競馬も何回か経験済み。
とは言っても今度も菜の花賞、日高賞とほぼ同じメンバー構成だから、ほぼ逃げることは間違いなし。唯一の懸念材料は初の1800mだが、これとて全馬が未知の距離だし、水沢1800mは内枠が圧倒的に有利。まさにパラダイスフラワーに勝ってくださいの条件がそろった。
相手も順当にマツリダワルツが演じる。今季はパラダイスフラワーと同じステップを踏み、3歳A1戦1着(2着パラダイスフラワー)、菜の花賞3着、日高賞2着。菜の花賞ではシュクジャンヌ(今回は出走申し込みなし)に先着を許したが、これは早めマクリからパラダイスフラワーを負かしに行ったもので納得の3着。続く日高賞2着で3歳牝馬?2の座を確定させた。
(マツリダワルツ 写真・佐藤到)
身上とするのは牝馬特有の切れる末脚。390キロ前後の小柄な牝馬だが、いわゆるカミソリのように切れる脚で直線一気に台頭する。ただ菜の花賞396キロ、日高賞391キロと馬体の細化が若干の気がかり。昨年、400キロ台で走っていたことを考えればもう少しフックラしたい。それによって切れが鈍くなることはまずないだろうし、逆に当日の馬体重がさらに減っていればちょっと割り引きが必要かもしれない。
以上のラインを崩すとすればサクラアリエルだろう。牝馬ながら480キロと雄大な馬格を誇り、デビュー当初から注目を集めていた1頭。しかしソエなどで順調さを欠いて昨シーズンは1勝のみに止まったが、今季は体もパンとして2、4、3着。その3着は日高賞だったが、スローの流れに反発し、自ら動いて一発勝負に賭けたもの。その中味からも進境度は著しく、こちらをパラダイスフラワーとの本線にする手もある。
以下は休み明け3戦目と走り頃を迎えたサイレントステージ、今季不振だが重賞ウィナー・オーナーズスキャンまで。
◎ ?パラダイスフラワー
○ ?マツリダワルツ
▲ ?サクラアリエル
△ ?サイレントステージ
△ ?オーナーズスキャン
3連単は1を1着固定に5、10の折り返し本線。あとは6、9を3着押さえ
馬複は1−5、1−10、1−6
<お奨めの1頭>
8レース テンポウキング
豪快なマクリが冴え渡って目下2連勝中。今回は先に行きたい馬がそろい、展開もこの馬向きだ