3日(土)のメインは、7月30日に実施する重賞・せきれい賞トライアル「第9回かきつばた賞」(盛岡芝2400m)。向正面8ハロン標識がスタート地点で、せきれい賞も同じ条件で行われる。
この盛岡芝2400mのスペシャリストと言えば断然、サイレントグリーンだろう。昨年、一昨年とこのかきつばた賞を制し、本番のせきれい賞も2連覇中。昨年度は年度代表馬2005最優秀ターフホースの栄誉にも輝いている。
これまで盛岡芝は<4.3.1.0>と抜群の安定感を誇っているが、とりわけ芝2400mは4戦4勝とパーフェクトの勝率。まずは独壇場の舞台といっても過言ではない。
今年は3月から始動し4、2、4着(いずれもダート)。過去、ダートでも5勝をマークし、決してダートが下手という訳ではないが、芝に替わると水を得た魚のように動きが一変する。まさにサイレントグリーンの季節が到来した。
父は現役時代、皐月賞、日本ダービーの二冠を制したサニーブライアン、母父は皐月賞、菊花賞の二冠馬ミホシンザンで、その父は偉大なる名馬シンザンだ。
逆転筆頭格はJRAから転入2戦目のアドマイヤロッキー(父マヤノトップガン)。3歳新馬、そして3戦目に早々と2勝目をマークして将来を嘱望されたが、気性難が災いして出世を妨げて去勢を余儀なくされた。
岩手初戦は9ヵ月半の休養を経た今年5月6日、A級戦。久々の実戦だったにもかかわらず、2番手追走から粘って3着に入線した。ところが実戦ではまともに走るのだが、調教はほとんどできない状態。馬房内、洗い場、そして午後運動でもうるさいところは見せず、むしろおとなしいぐらいなのだが、馬場に入ると一転、狂気に変わってしまう。
それでも能力の高さはJRA、そして岩手初戦でも証明済みだし、しかも久々を叩かれた上に今度は実績の高い芝が舞台。通算3勝の内訳が芝1800m2勝、芝2200m1勝なら、今回の芝2400mは持って来いの条件下だろう。
この2頭のラインに割って入るのが格下A2からの挑戦ジェーピーバトル、ヤマヨダイナミック。前走A2特別・FM岩手杯の1、2着馬でジェーピーバトルは中団キープから直線抜け出しを決めて快勝。盛岡芝3戦3勝とした。それでも村上忍騎手はレース後、「まだ本物じゃない。道中、フラフラして走っているし首も高い」と納得の表情ではなかった。つまり上昇の余地は十分にあり、メンバーが大幅に強化、初の芝2400mでも期待は十分に持てる。
一方のヤマヨダイナミックは道中、内で包まれる不利があり後方からの競馬だったが、上がり3ハロンはジェーピーバトルを上回る36秒8をマーク。スローペースを跳ね除けての2着に価値があった。陣営はヤマヨダイナミックの芝適性を見極め、自信たっぷりでレースに臨んだという。おそらく距離2400mも歓迎に違いない。
以下は過去の芝実績を評価してダイヤモンドヒカリ、タイキインフェルノ、そして大穴で短距離中心だが、芝で3勝ゲンパチミラクル。
3連単は2、11の1、2着折り返し、3着に7、1。3着押さえ少々で10、9、3
馬複は2−11、2−7、1−2、7−11
<お奨めの1頭>
3レース パラダイスフラワー
待ちに待った2歳新馬戦がスタート。能力検査、中間の動きがすばらしく、今季の勝ち馬第一号はこの馬
(文・松尾康司)