
地元勢が木村武之の侵攻を喰い止めた
試走2秒台をマークした20線2車を差し置いて桜井晴光が3連単・2連単とも1番人気に。21日に終幕した前節アフター5ナイターで見せた強烈なスピードがファンの脳裏に焼きついていたのだろう。
発走すると新井淳は前輪を浮かせながらも隣の仲田恵一朗を抑えて先手を取りきり先頭を窺う。だが桜井が豪快な捲りで一気に抜け出して後続を引き離し始めた。
ただ1人のSGホルダーである木村武之はレース序盤の位置取り争いでは松本康に勝ったが、中盤以降の動きが冴えず、試走タイムで上回っていた松本が捌いて逆転。吉田恵輔も巻き返してきて、地元ワンツースリーでフィニッシュ。2023年ラストの伊勢崎開催はファンが見守る前で地元勢が掲示板を独占して締めくくった。
牧瀬サンタが雨走路でやってきた
ホワイトクリスマス(雪)ではなく雨での優勝戦となり、ただひとり10mに位置する岩見から0ハンの越智や東小野、丹村司が人気筋も割れ気味だった。
スタートで木山が渾身のカマシ決めたが丹村司に張られてしまう。なんとか丹村を交わしたが、牧瀬が鋭い捲りで先頭へ立ち、そのまま勢いに乗ってゴール。東小野は省エネ走法で後半インから巻き返して2着。人気の岩見は圏内に入れずじまいだった。牧瀬は昨年12月7日の飯塚ミッドナイト以来、通算6度目のVは今年初優勝。人気薄の木山が3着に入り3連単は5万超。次節の年末ミッドナイト5日間はオール地元勢での開催。むろん、岩見は捲土重来を図る。
青山周平が圧巻の走りで完全Vを達成!
0ハンから好スタートを切ったのは新井日だったが、1コーナーで先頭に立ったのは吉田恵。そこに桜井が続いていった。佐久間も悪くないスタートを切っていた。
吉田恵と桜井が重なって走っていたが、佐久間がまとめて交わしていく。その後ろでは青山が着実に番手を上げていた。そして、一対一に持ち込むと5周1コーナーで青山が佐久間のインに切り込む。その後、佐久間は必死に食らい付いていたが、青山はそのままゴールした。
青山は優勝戦で試走25、上がり346の好タイムをマークした。更に初日からオール1着の完全優勝。この後の出走予定は年末のスーパースタートライアルだが、そこへ最高の形で乗り込めることになった。
年末スーパースターへ勢い付ける優勝遂げた有吉
小雨が降り続け乾かぬ走路での優勝戦は有吉、辻から井上智、吉松優へ人気が集まった。
序盤からいいペースで逃げる井上智を吉松優は追って行けず、30m4車を縫うように有吉が攻めて早めに好位奪う。吉松優をさばいた有吉は難なく井上智も捕えSGホルダーの貫禄をいかんなく発揮。
今年6個の優勝のうち濡れ走路でのVは4度と現状の有吉には走路状態も関係ない。
年末のスーパースタートライアルへ約2週間を経て川口オートへ出陣だ!
早川清太郎が激戦を制した!
川口オート一般開催5日間のロングシリーズは伊勢崎の早川清太郎が優勝した。早川は昨年7月に川口のGIで優勝して以来の栄冠。久しぶりの優勝となった。
0ハンから先行の広瀬勝が逃げて青木がマークする展開だったが、道中で鈴木宏との激しい競り合いに勝った早川が5周3コーナーで捕えてゴール。
今年はこれまで14回の優出はあったものの、優勝には手が届いていなかった早川。しかし、今回でようやく長いトンネルから脱出してみせた。6枠からの競争だった優勝戦。全国ランクを考えれば8枠に置かれてもおかしくないメンバー構成だったが、それが逆に早川の闘志に火をつけたか。自分よりもランクが下の選手が外枠にいては負けられない。負けたくない。その気持ちが走りに表れたような優勝戦だった。