
黒川京介が2度目の大会制覇
3連単オッズひとけた配当は上位3点で、全て黒川京介の8枠を首位に採った組み合わせ。佐藤励の7枠首位車券もかなりの人気を集め、この両名とともに試走タイム2秒台をマークした平田雅崇の3枠が首位および2着の車券もかなりの売れ行きを見せた。
発走は1度では決まらず、5号車の大木光がフライングを犯して再発走に。2度目のスタートは10線最内2枠の山際真介が単独0ハン谷島俊行を叩いて1周回1コーナーで先頭、3枠の平田雅崇も良いスタートを切ったが、1周回2コーナーからの立ち上がりで黒川が平田を外から交わして3番手、直後の3コーナー突っ込みで谷島を退けて早くも2番手。トップ旋回こそできなかったが絶好の展開に持ち込めた。そして2周回で山際を捌いて先頭を奪うと、残る6周回を3.341秒のハイペースで独走。3回前の2022年大会に続く2度目のG2川口記念Vを決めた。来週に開幕する山陽G2『ミッドナイトチャンピオンカップ』でも好結果を挙げるか期待大だ。
黒川が首位に立ったちょうどその頃、佐藤励は平田と谷島を捌いて3番手へ浮上したが、今回は黒川のスピードが一枚上だった。オールスター決勝戦のように黒川へ攻撃を仕掛ける射程には入れなかったが、それでも3着以下を離しての2着は、キャリアの浅さも考え合わせて見事な成績。
加賀谷建明はスタートは後手を踏んだが、レース終盤は追い上げてきており、今節に乗り換えたエンジン『アップテイル』号は素性が良さそう。
この両名とも6月は伊勢崎G2『稲妻賞』、7月は川口G1『キューポラ杯』での活躍をめざす。
文/鈴木
鈴木健吾が6周回を独走した
優出7名の中で3番目に速く、0ハン3名の中ではズバ抜けて優秀な試走タイムを出した鈴木健吾が1番人気に推された。焦点はスタート巧者の同ハン鈴木辰己との先陣争い。鈴木健はこの課題をクリアしてトップスタートを決めた。あとはペースを上げて逃げるのみ。ゴールでは2着に20メートルほどの差を付ける圧勝劇。2023年6月いらい、通算10度目の優勝となった。
10線3名はレース序盤から番手が目まぐるしく入れ替わる競り合いを経て藤波直也が2番手まで上がったが、単独20線の最後方7番手から追い上げた松山茂靖が6周回1コーナーで内を突いて2番手へ浮上した。
文/鈴木
和田健吾が同ハンを捌く
2日目は鈴木健吾にスタート先行されながら道中で捌いて勝利した和田健吾。この決勝戦が0ハン枠ナリ3番手発進になっても同ハン2車のインへ切り込んで先頭を奪う。
10線3車は31期2名の先行力が優勢だが、ともに捌きの決め手の面で不安が残り、準決勝戦で笠木美孝をはるかにしのぐパワー見せた松山茂靖が猛追してくる。
車群が固まらずにバラけてスピード勝負の展開になれば、準決勝戦で木村武之を寄せ付けないスピードを見せた平塚雅樹の台頭も十分だ。
◎ 3 和田健吾
○ 7 松山茂靖
△ 4 藤波直也
▲ 1 鈴木健吾
穴 6 平塚雅樹
おすすめの買い目
3=7ー416
穴なら
6=7-134
文/鈴木
黒川京介のカマシが炸裂する
青山周平は3月の川口G1『開設記念グランプリレース』と同様に雨の準決勝戦を乗り越えられず、そのグランプリに優出した黒川京介・佐藤励・大木光が今回もファイナリストに名を連ねた。良走路でおこなわれそうな今回の決勝戦は、予選中に計時した本走タイムが他者を大きく上回っている黒川と佐藤励が、レース序盤から積極的に番手を上げて進出しての一騎打ちを繰り広げるか。
8周戦の長丁場に強いのは松尾啓史。いかに雨巧者とはいえ準決勝戦で最後方8番手から先頭まで追い込んだ大木光もまた、乾いた走路でも果敢な走りを見せるだろう。
今節に乗り換えたエンジンをいきなり仕上げてきた加賀谷建明は、良走路の3日目に優秀なタイムを出しており、スタート争いや序盤の位置取り次第では上位争いに加わることが可能だ。
◎ 8 黒川京介
○ 7 佐藤励
△ 6 松尾啓史
▲ 5 大木光
× 4 加賀谷建明
おすすめの買い目
8=7-654
穴なら
4ー8=765
文/鈴木
福岡鷹が8連勝&2連続V
開催最終日3日目は湿り気の残った走路状態で開幕したが、日没後にもかかわらず走路の乾きは早く、第4レースから本走3.3秒台のタイムが計時されるようになり、決勝戦は完全な良走路へ回復。3連単オッズの上位4位までがひとけた配当で、その全てが2枠の福岡鷹を首位に採った組み合わせだった。
今月16日の山陽ミッド決勝戦で福岡に捲られた田中崇太は、今節の準決勝戦のあと「同期(=福岡)に負けたくない」と述べたが、今の福岡の勢いは止められなかった。前日の準決勝戦の勝利で自身最多タイの通算7連勝を遂げた福岡は、2連続優出となった今回の決勝戦は田中崇を前回のように外からでなく内から交わして一気に先頭へ立つと、前日の準決勝戦と同タイム3.376秒のハイペースで逃走。レース前に宣言していた「8連勝を狙っていく」を有言実行。今年2度目、通算6度目の優勝を決めてみせた。
30線のスタートは、4車並び最内枠の角南一如が大きく遅れて丹村飛竜が先行。結局そのまま6周回離れて追走しての2着ゴール。更に離れた後方で別府敬剛が藤岡一樹を抑え続けて3着に入った。
文/鈴木