川口裕司が7度目の優勝
全レースが0メートルオープン戦のSG日本選手権は未勝利に終わったがスタートは切れていた川口裕司が、試走タイム3.27秒の8車中トップタイムで発走を迎えた今回決勝戦は、0ハンデ5車並びの4枠からダッシュして6周回逃走。6月7日ぶりとなる通算7度目のVを挙げた。
川口裕と同じく2日目・3日目に連勝して優出した落合巧が、乗って出るように2番手発進し、前半の周回は川口裕の背後を突こうとするシーンもあったが、勝敗の分かれ目は3周回2コーナーから3コーナーにかけて訪れた。川口裕がインから抜かれないように小さめのコースを取り始めて、落合巧は次の立ち上がりで切り返す態勢を作る準備として車を外へ振る作戦だったのか、しかし3コーナーで流れてしまい前との車間が開いてしまった。だが3番手以下の選手が迫ってくる気配はなく、そのまま2着でゴール。
桜井晴光も3番手の亀井政和に対して差しを狙おうとしたが入れず。10線の3車は勝負圏内へ上がれないまま終わった。
文/鈴木
ゴール前の逆転が決まった
最終日5日目は朝から小雨が降ったりやんだりの空模様で開催が実施されて、終盤レースは重走路となった。
決勝戦がスタートすると、以前は不得手だった雨走路で最近は好走の増えていた押田幸夫が1周回3コーナーから先頭に立って主導権。差された地元の青木隆浩が追走する展開。
永島潤太郎は稲原良太郎と小林悠樹の28期2名が重なるところを割れず、こちらも28期の田中哲が捲って先頭の2車を追う形になったが、永島も捲られた直後に車を外へ持ち出す瞬時の判断が的確、大正解だった。
勝負どころは4周回2コーナー。青木隆の内を田中哲が攻め込んだ更に外から永島が進んで逆転で2番手へ浮上。そしてトップを独走していた押田幸に少しずつ差を詰めると、ゴール寸前に大外を伸び勝ってチョイ差し。11月2日の山陽ミッドナイトから2節連続となる、通算5度目の優勝を飾った。
文/鈴木