走路変化に対応した若井友和
未明から降り始めた雨は最終日の1レースから走路をしっとり濡らしたが、5レース時には小雨、6レース以降は雨が上がり、最終12レース優勝戦は湿り気が残るものの良走路に近い条件で選手たちは戦うことになった。
池田政和が勇み足のフライング。仕切り直し2度目のスタートは0ハン2車は枠ナリ、10線は真ん中の高橋義弘がヘコみ、斎藤撤二は走路が乾きすぎたのか道中進まず、松山茂靖が0ハンを追うが仕掛けるまでは至らず。20線は枠ナリ発進になったが、1周回バックストレッチで若井友和が同ハン2車の前へ出た。
若井は4周回で松山と鈴木健吾を捌き、3周目に先頭へ立って逃げていた早津康介を最終回3コーナーでイン攻め捕えて首位。昨年1月(伊勢崎G2レジェンドカップ)以来、地元ではおととし3月以来となる通算55度目の優勝を決めた。
文/鈴木
100V達成した青山周平が参上
「平成チャンピオンカップ」が改元に伴い「令和グランドチャンピオンカップ」へ改称して今回が大会5回目。
過去の4回は長田恭徳(32期)、丸山智史(31期)、平田雅崇(29期)、中村杏亮(33期)と、期の若い選手による優勝が続いている。今回もその傾向は継続するかどうか。
青山周平(31期)が今月6日の伊勢崎ナイターで通算100度目(デビューから史上最速)の優勝を達成した。今年2月の「G2若獅子杯」は優出3着、先月の「特別G1プレミアムカップ」は準優勝と、走路改修後の山陽デイレースでの戦い方は掴めているし、過去1カ月の全レースの着順は13戦11勝・2着2回とオール連対を果たしている。
鈴木圭一郎(32期)は「G2若獅子杯」決勝で青山周を後ろから追って捌いて準優勝。プレミアムカップ決勝では逆に青山周の追撃を完封して8周回を逃げ切り優勝。両開催の間におこなわれた「SG全日本選抜オートレース」(2月・川口デイレース)の決勝でも青山周に先着していて、年明け以降の対戦成績は青山周に対してだいぶ分が良い。
全日本選抜で両者を破って優勝したのは金子大輔(29期)。9年ぶりのSG制覇となった。ここまで3カ月くらいの間ずっと高レベルのエンジンを維持しており、プレミアムカップも予選~準決勝戦をオール2連対で優出した。
黒川京介(33期)は3月のグレードレース2節はいずれも優出に至らなかったが、2月の若獅子杯では鈴木圭・青山周をくだして自身5度目のグレードタイトル獲得。2週間後の全日本選抜にも優出を果たした。今月から適用される最新ランキングは全国3位まで上昇。初めて就任する川口レース場「エース」として臨む最初の開催でもある。
川口勢は山陽デイ新走路における好走実績に乏しい中、スタートは切れていないものの加賀谷建明(27期)が先月プレミアムカップの雨3戦いずれも好乗。
荒尾聡(27期)は昨年3月と今年3月、山陽で開催されたプレミアムカップに2回連続で優出。前回の優出時は重走路でVを遂げた。
中村杏亮(33期)は昨年の令和GCを制した後も7月までは山陽デイレースで毎回のように好走していたが、新走路になった12月以降は整備を掴めていないのか良走路は4着、重走路は2着が最高と、4節17走に出場して未勝利が続いている。
他の飯塚車は、有吉辰也(25期)が山陽デイは無論どこのレース場でもさすがの安定感を示しているほか、北原岳哲(35期)が昼の新走路は初実戦であった若獅子杯の初日から3着・2着・1着と好成績を挙げた。
伊勢崎車は松本康(32期)が若獅子杯、新井恵匠(30期)はミッドナイトだが2月にG2で優出している。
浜松勢は、旧走路になるが佐藤貴也(29期)が前回の令和GC準優勝。伊藤信夫(24期)は昨年6月に2節連続で山陽デイ優出。
新走路では、今期ランキングを全国4位まで押し上げた鈴木宏和(32期)が先月のプレミアムカップに優出。栗原佳祐(36期)は若獅子杯とプレミアムカップで4着以内の上位着順を数多く獲った。
西翔子(35期)は新走路に初挑戦した昨年12月の山陽ミッドナイトにいきなり3連勝で優出。年を越して2月の若獅子杯は1勝(本走タイム3.37秒)、3月の山陽ミッドナイトでも5戦2勝して、走路との相性の良さを感じさせる。
地元山陽勢は松尾啓史(26期)がプレミアムカップ初日に本走タイム3.36秒。丹村飛竜(29期)はプレミアムカップはリズムに乗れなかったが山陽ミッドナイトでは好走が続いている。丸山智史(31期)はプレミアムカップの前まで山陽3連続優出(昼夜合わせて)。
A級車に目を移すと、人見剛志(28期)が4節前にハンデが10メートル軽化して以降、成績上昇。古城龍之介(34期)と松尾彩(34期)が近況に成長を見せている。
永島潤太郎(35期)は最重ハンにハンデ重化してから捌く展開に苦しんでいる印象だが、今回は短ハンデ戦ばかりになるうえ、たとえば10mオープン戦に組まれた場合は内寄りの枠に置かれると想定されるので、活躍できる可能性が拡がりそうだ。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
黒川 京介〔川口 S-3(33期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-4(32期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-8(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-10(27期)〕
金子 大輔〔浜松 S-11(29期)〕
永島 潤太郎〔山陽 A-13(35期)〕
松尾 彩〔山陽 A-37(34期)〕
西 翔子〔浜松 A-74(35期)〕
古城 龍之介〔山陽 A-166(34期)〕
文/鈴木
福岡が2度目の優勝へ逃走劇を演じる!
重走路で勝ち上がった優勝戦メンバーだが、最終日は走路が乾きそうで準決の動きは参考になりづらい。良走路での競争だった初日の上がりタイムを見ると、0ハン単騎の福岡の逃げを捕まえられる選手は不在。最重ハンの40メートル前からの競争では、あまりにも展開が楽。10線のスタートさえしっかりと残せば、ハンデ差以上のリードを保って逃げ切れそうだ。
追って行くのは実力上位の篠原となるが、展開面からは同期の竹中修も面白い存在。縦長の展開になると重ハン勢は厳しくなり、初日にマズマズのタイムが出ていた竹中修の先着も十分ありそうだ。同様に小林頼も必死に粘る可能性がある。復帰してからレース感覚が戻ってきている高宗の猛追もありそう。
◎ 1 福岡鷹
○ 3 竹中修二
△ 7 篠原睦
△ 2 小林頼介
▲ 6 高宗良次
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紛れがあるならスタートで竹中修が福岡を叩いた場合
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