黒川京介が圧巻の走りで同大会初優勝!
山陽オートで行われていたGII小林啓二杯は、川口の33期・黒川京介の優勝で幕を閉じた。好スタートから一気の攻めで先頭を奪取し、後続を引き離す力強いレースっぷりだった。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは黒川が一番時計で28。次いで中村雅人と鈴木圭一郎が29、伊藤信夫が31、古城龍之介と松山茂靖が35、松生信二と松尾彩が36だった。
0ハン単騎の松生はスタートを残して出る。10線からは伊藤信がダッシュを決め、一つ外の黒川が乗って出る。松尾彩はへこんでしまい、古城と松山が3,4番手発進。外枠の中村雅と鈴木圭はスタート後に好位置を奪うことはできなかった。
レースは早い段階で動きがあった。10線から先行した伊藤信が1周バックで松生を差し、黒川も続いていく。そして、2周3コーナーでは黒川が伊藤信を差す。その後は黒川が伊藤信を引き離す走りで早々とセーフティリードを作った。中村雅と鈴木圭は競り合いながら番手を上げていったが、鈴木圭は3番手に立つのが一杯。その後ろに中村雅が走っていた。結果的に黒川が後続を大きく離して先頭ゴールを決めた。
黒川は今回の優勝戦で、黒川らしい走りができた。現在の武器はスタート力と独走力。その両方を遺憾なく発揮できたレースと言えるだろう。7車並んだ内から5番目の黒川は2番手発進を決めた。そこからひと息つくことなく、素早い仕掛けができた。先頭に立ってからは試走一番時計の機力を生かし、コースを抑えるでもなくスピードに乗った走りができた。こうなった時の黒川は強い。大きな舞台での勝ちパターンを持っている。かつて高橋貢がオート界で名を知らしめ始めた時も、強力な武器は爆発的なスタート力と圧倒的な独走力だった。一流選手の仲間入りしかけている黒川。ここから捌きと重走路での安定感が増した時は、超一流選手と呼べる日が来るだろう。