S級の篠原睦が孤軍奮闘か!
今回の飯塚オートはミッドナイト5日間のロングシリーズ。S級選手の参加は少ないが、A級の中にレースを盛り上げる選手が多くいる。気になる選手を挙げていく。
唯一のS級は篠原睦。前走の伊勢崎では思うような成績を残せなかった。その前の浜松GIIの後半からやや調子を落としている。しかし、今回はS級としての意地を見せるべくエンジンを上向かせてくるだろう。乗り手の総合力は、今回出場する中で断トツ。しっかりと人気に応える走りを見せてくれるだろう。
前回の飯塚ナイターで優出していたのは占部健太と高林亮。占部は初日から連勝を決め優出4着。優勝戦は単独0ハンから後退してしまったが、4節前にも優出しており、そこからは上位着でまとめられている。ハンデ位置が有利な今は絶好の車券の狙い時。重走路を全く苦にしない点も車券的に買いやすい。高林は優出7着。3節前にも優出しているし、予選準決では車券に絡むシーンが増えている。
実力的には別府敬剛が上位グループ。近況の成績は日替わり状態だが、エンジンが折り合った時は的確な攻めで中団を交わしていける。勢いが出てきたのは川口裕司と町田龍駿。川口は前走の後半2日は共に2着。良いスタートが安定して切れるのは大きな強み。道中の捌きの方もレースごとに上達している。町田は前走の後半2日は白星。近況は1節中に1度か2度は白星を挙げるケースが多い。試走タイムはそれほど出ないが、レースでは意外性ある走りで上位に食い込んでくる。
外来勢は高橋義弘と仲田恵一朗に注目。高橋義弘は11月に入ったあたりから調子が上がってきた。元来スピード派なので、タイムが出やすい条件で持ち味が出せる。近況は重走路もこなすようになっているので、車券を買う側からすれば安心感が増している。仲田は前走の川口で、準決こそ重走路で7着だったが、それ以外の良走路は1着2本、2着1本とオール連対。レース序盤で好位置に付けることが多い。
大外に置かれてもスタート決める掛川和人や、捌き的確な谷津圭治らも車券に絡むシーンが多い。竹本修はここ2節、川口で走っていたが良走路ではほぼ車券に絡んでいた。B級では渋太さがある秋吉忠幸、岩元毅などが粘り強い走りを見せている。
※12月15日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-15(26期)〕
別府 敬剛〔飯塚 A-21(23期)〕
川口 裕司〔飯塚 A-65(34期)〕
高林 亮〔飯塚 A-111(27期)〕
占部 健太〔飯塚 A-164(30期)〕
町田 龍駿〔飯塚 A-165(32期)〕
高橋 義弘〔川口 A-29(29期)〕
仲田 恵一朗〔伊勢崎 A-80(29期)〕
松尾啓史がスピード王決定戦2度目の制覇!
山陽オートで行われていた第57回GIスピード王決定戦は、地元の26期・松尾啓史の優勝で幕を閉じた。松尾は2006年にこのタイトルを制しGI初制覇を成し遂げたが、それ以来2度目のスピード王決定戦制覇。地元ファンの期待に応えてみせた。
試走の時は走路の一部が濡れていたが、レースが始まる頃にはほぼ良走路になっていた。試走タイムは松尾が一番時計で33。次いで丹村飛竜、若井友和、青山周平が38。松本やすしが39、三浦康平が43、緒方浩一が48、石橋大が51とかなりバラつきがあった。
レースでは若井がフライングを犯し再発走。2度目のスタートは0ハンの石橋が残していく。10線最内の緒方が枠ナリ発進を死守。それに松本が乗っていく。大外の青山はそこまでダッシュがつかなかった。
石橋の逃げで始まったが、レース序盤で動きがあった。1周バックストレッチで松本やすしが緒方と石橋をまとめ差し。すぐに松本が逃げる展開を作った。しかし、三浦を早めに捌いた松尾が好位置につけていた。そして、3周3コーナーで松尾が松本のインに入る。結果的にそのまま松尾が先頭でゴール。後ろでは若井と松本が競り合い、その後ろで青山が様子をうかがう展開。最終的には若井が松本を抑え切り、青山は2車の間を割れず4着入線だった。
このレースでの松尾は自信を持って走れていた。試走はレースの時よりも不安定な走路だったとはいえ、そこでしっかりと一番時計を出せた事がレースでも落ち着いて走れた要因か。エンジンが出ている時の松尾は、レース運びに余裕が出るし、攻めもいつもより鋭くなる。スタートもそこまで遅れる事はない。この機力をキープし続けたいところ。年末には川口でスーパースター王座決定戦が待っている。それに向けて最高のリズムを作れたのではないか。また一人、大みそかを盛り上げる強力な存在が現れた。
永井大介の気配が良くなってきた!
川口オートは開催ラッシュ。前回はナイトレースだったが、今回は昼間のレースになる。この次にはスーパースター王座決定戦が控えており、それに出場する選手はセッティング探しに忙しくなる。
今回の地元大将格は永井大介。前走のナイトレースで新車に乗り換わったが、これがうまく行った様子。初日から好タイムをマークし、オール連対で優勝戦まで進んでみせた。今度は昼間の開催になるので、セッティングの面で煮詰める作業は必要になるが、エンジンが根本的に良ければ調整での反応が出やすい。時間帯と走路状況にきっちりと合わせてくるだろう。
加賀谷建明は出場予定だった前走のナイトレースを欠場。しかし、それまでは記念レースを含めて3節連続で優勝していた。今、最も乗れているのはこの加賀谷。年末にはスーパースター王座決定戦に出場予定なので、それも視野に更なる上積みを狙ってくる。もちろんレースでも結果を出して、良い状態のまま来節に臨みたい。大木光も前走を欠場していたが、その前は地元で4走して3回の白星。エンジン的には十分な仕上がりだ。
外来S級は高橋貢と浦田信輔。高橋貢は浜松GII以来の競走になり、レース間隔が多少空いている。それでもそこまでは7節連続で優勝戦まで進んでいた。今回の川口新走路は初出走になるが、確かな調整力でエンジンを折り合わせてくる。高橋貢もスーパースター王座決定戦に出場するので、並々ならぬ意気込みで取り組んでくるだろう。浦田は前走の地元で準優勝。予選準決はオール1着で通過しており、良い流れに乗れている。近況は重走路もこなすようになった点は、車券の狙い的に注意を要す。
A級でランク最上位は佐藤摩弥。今年の前半は苦しんでいたが、8月の後半あたりから調子を取り戻してきた。川口の新走路では1節走っているが、いきなり白星を挙げるなど調整の面でも当たっている様子。影山伸は前走の川口昼間開催で優出4着。影山も早い段階から新走路に折り合わせられている。阿部剛士はエンジン堅調。前々走の地元で優出3着だったし、前走でも複数回1着を取れていた。
篠崎実は変わらず血気盛んな走りを見せている。新走路との折り合いも良く、地元で連戦した2節は車券によく絡んでいた。強気な攻めがウリなのは間中大輔。スタートさえ並に切れれば、上位争いに参加できるだけの機力がある。外来勢では高宗良次に注目。近況のエンジンはもう一つだが、この後にスーパースター王座決定戦に出る予定なので、今回である程度のセッティングを見つけておきたい。
B級では小椋華恋と伊東玲衣の川口35期女子レーサーが成長中。どちらもここ2節で急激に走りが良くなっており、車券に貢献できるレースが増えてきた。
※12月17日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-11(25期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-16(27期)〕
大木 光〔川口 S-37(28期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-42(23期)〕
佐藤 摩弥〔川口 A-2(31期)〕
影山 伸〔川口 A-62(22期)〕
阿部 剛士〔川口 A-91(27期)〕