荒尾聡がSG全日本選抜を初制覇!
天候に恵まれたSG全日本選抜オートレース。優勝戦も良走路で行われ、試走タイムは鈴木圭一郎がトップの26、次いで青山周平と伊藤信夫が28。荒尾聡、佐々木啓、若井友和が30。木村武之と中村雅人が31だった。
0Mオープンでのスタート争いは、2枠から青山が飛び出した。ここに4枠の伊藤信が続いて行く。最内の鈴木圭は、なんとか3番手で踏ん張り、4番手以降は木村武、荒尾、佐々木、中村雅、若井と出て行った。
まずは逃げに入った青山だが、ペースが上がらない。ピタリとマークしていた伊藤信が仕掛けどころを探っていく。その後ろでは荒尾が鈴木圭と木村武をまとめ差しして3番手に付ける。そのままの態勢でしばらく周回を重ねた。決め手を欠く伊藤信に、荒尾も行き場がなく苦しんでいた。しかし、6周目に入るホームストレッチで動きがあった。3番手を走っていた荒尾が、伊藤信と青山をまとめ差し。これが綺麗に決まり、先頭に踊り出た。結果的にそのまま荒尾が押し切り優勝を手に入れた。2着には後半に巻き返してきた鈴木圭が入線。3着は伊藤信に競り勝った青山が入った。
今日の荒尾は強かった。試走タイムは30で、いい方ではなかったし、スタート争いでも有利な位置には付けられなかった。しかし、チャンスどころをしっかりとモノにした。まずは序盤。鈴木圭と木村武をまとめ差し。あの場面で行き切れてなかったら、勝負圏内に浮上できていなかったかもしれない。そして、3番手を走っている時も落ち着いていた。やり合う前の2車の様子をじっくりとうかがいながら待っていた。伊藤信が青山に対し車を外に振った一瞬を見逃さなかった。ここしかないというタイミングでインに突っ込み首位浮上。見事なレース運びだった。今の荒尾はかつての速攻一本の走りだけではない。レース道中でも十分勝負でき、戦略の幅が広がった。青山と鈴木圭の2強時代に割って入れる走力を示した。
33期、34期勢の活躍に注目!
今回は昼間の3日間開催。直前まで浜松でSGが行われている関係でS級やA級の上位選手は不在。A級中堅以下とB級による戦いになる。普段は優勝とは縁遠い選手にとってもチャンスが巡ってくる。その中で注目の選手を挙げていく。
まずはSGに出場していないのが不思議なくらいの人見剛志。SGで走っているのが普通なイメージある人見は、昨年の一時期、軽いスランプに入っていた。ハンデが軽くなっても結果が出ないことが多かったが、近況の動きは悪くない。前走でもしっかりと優勝戦まで進んでいた。今回出場する中では捌き断トツ。後方からしっかりと追い込んで行きそうだ。
捌きが的確なのは田方秀和も同様。長らく課題だったスタートにも一定の改善が見られ、以前のような苦しいレース展開を強いられる事が少なくなった。今回はランク的にも上位なので、優勝戦までは進んでおきたい。
豪快な攻めがあるのは満村陽司と中野政則。成績としては安定しない傾向もあるが、時折り見せる強攻は見ごたえ十分。車が密集していてもアウトから力強く抜き去っていける。
直前の飯塚ミッドナイトで優出していたのは安東久隆と青木隆浩。安東は試走タイムが出ないケースも少なくないが、レースではそれ以上の走りを見せる事も多い。そのため、人気薄になりやすいので穴党のファンにはお薦めとなる。青木は今、成長が止まらない。1走ごとに総合力が増している。
外来で注目のA級は岩沼靖郎、花田一輝、木山優輝など。岩沼は前走の地元GIIでは優出し6着。シリーズ中に3勝を挙げており、本来のスピードが出ていた様子。花田は前々走の地元で優出。木山も前々走では優出しており、近況は成長著しい33期の中でも特に注目したい選手になってきた。
B級の中にも注意したい選手は多い。前々走で優出したのは井上秀則と吉松優輝。その優勝戦は中止になったが、その後のレースでもまずまずの走りを見せていた。その中止になった優勝戦には藤川竜も乗っていた。34期勢も1級車に乗り換わってからは急成長を見せる選手が多く、長田稚也、松尾彩、山本翔なども成績が上向いてきている。
※2月21日時点。当日は欠車などにより、メンバーが変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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田方 秀和〔山陽 A-50(22期)〕
満村 陽司〔山陽 A-65(26期)〕
人見 剛志〔山陽 A-88(28期)〕
中野 政則〔山陽 A-99(27期)〕
安東 久隆〔山陽 A-183(25期)〕
青木 隆浩〔山陽 A-194(33期)〕
岩沼 靖郎〔伊勢崎 A-78(25期)〕
花田 一輝〔浜松 A-142(33期)〕