青山周平がスーパースターで見事に連覇達成!
4日目は不安定走路で行われたSSフェスタだが、最終日の5日目は1Rから良走路。SS王座決定戦は、その名に相応しく試走タイムも見事な数字が並んだ。
最も試走タイムが良かったのは鈴木圭一郎の23。次いで伊藤信夫が24、早川清太郎が25。青山周平、荒尾聡、金子大輔、佐々木啓が26。4日目の落車の影響が心配された佐藤摩弥は30と大きく数字を落とした。
0Mオープンで肝心のスタート争いは、最内の青山が先行。4枠から鈴木圭が乗って出て、6枠から佐藤摩が続いていく。レースはそのまま青山の逃げへ。
1周目から青山の後ろに付けた鈴木圭は、仕掛けるタイミングを図っていた。エンジン的には鈴木圭の方が強めに見えたが、青山が巧みなコース取りで抜かせない走りを展開。インには入らせないし、捲りかけていくと外へ張り出しながら完全シャットアウト。ゴール前は鈴木圭がチョイ差しを狙ったが僅かに届かず、青山が最後まで先頭を譲る事なくチェッカーフラッグを受けた。3番手以下は激しい争いだった。荒尾が佐藤摩を序盤で交わすと、前2車の様子をうかがいながら追走。前が重なっていたため仕掛けどころがなかなか見つからなかった。そうこうしている内に、後ろから早川などが浮上してきそうだったが、これには冷静に対処して3着入線は保ってみせた。
上がりタイムは3・363。SG優勝戦で10周回なのと、トップスタートからいきなり独走に入れた展開にしては、それほど好タイムとは言えない。しかし、逆に言わせれば、その数字で勝ち切った青山の技量は半端ではない。実際にすぐ後ろでは鈴木圭がずっとプレッシャーをかけ続けていた。これに対し、まるで後ろに目があるかのような完璧な防御。エンジンが完調ならブッチ切って走ればいいのだろうが、そうでない時は作戦を変えなければならない。青山は自分のエンジン状態を把握し、それに合った走法を選択した。ただ速く走ればいいだけではないのがオートレース。2021年も青山がオート界の中心に君臨する事は間違いない。
ちなみに、SSシリーズ戦は昨年に続き重富大輔が制した。レースは中盤まで先頭を走る早船歩に角南一如がマークする展開で、重富は3番手で機会をうかがっていた。くしくも同期による争いになったが、重富が冷静に前2車を捌き、先頭に踊り出てゴール。こちらも見事に連覇を達成した。