S級勢を脅かすA級やB級!
山陽オートは開催ラッシュ。前回の昼間3日間開催は飯塚の森本優佑が優勝。その前のプレミアムカップは薄暮レースで伊勢崎の早川清太郎が優勝。今度はミッドナイトの時間帯に移行し、5日間のロングシリーズで行われる。今回も各レース6車立ての9R制。毎日、長くレースを楽しめる。
今回出場するS級は3名の予定。地元は角南一如。飯塚から田中茂と鐘ヶ江将平だ。角南は、前走の3日間開催では準決6着と振るわなかったが、その前後はともに連対。エンジンは安定していないが、いい時の動きを持続して出せれば、結果はおのずと付いてくる。ミッドナイトの時間帯で角南のスピードは活きてくる。
田中茂の前走は伊勢崎GIだったが、ここでは不本意なシリーズに終わってしまった。レース間隔がやや空いており、勝負勘が戻るかどうかも大きなポイント。まずは初日の試走タイムには十分注意を払いたい。鐘ヶ江は山陽3日間開催が前走だった。初日こそ2着だったものの、その後は失速。近況はエンジンが安定しない傾向あるが、9月のあたまに川口で優出するなど、しっかりと走路に折り合えば結果は出せる選手。
地元A級の中にはS級に匹敵する実力の持ち主が多い。長田恭徳は9月に入ってからエンジンが変調してきた感じはあるが、それまでは好走を連発していた。乗り手の走力は確実に増しているので、変化してきた今の気候にしっかり合わせられれば思い切った走りを披露できる。人見剛志は以前、長らく軽いスランプに入っていたが、現在は抜け出してきている。あとちょっとで完全復活になりそうだ。前田淳は前走はイマイチだったが、その前のプレミアムカップでは優勝戦まで進んでいた。鋭いスタートからのイン走法で結果を残すタイプだ。山崎進は前々走の地元で優勝。その後も流れは悪くない。
外来では森本優佑が先述の通り、前回の山陽で優勝している。この時期にしては良い上がりタイムが出ていた。まだ若手の部類なので、このまま勢いに乗るか。その優勝戦には田中進も乗っていた。こちらも最大の武器はスピード。差しはほぼ使わないが、アウトを豪快に攻め上げていく。
B級では速攻力がある井上秀則、渋太い走りで後続を抑える松本康晃と宮地朗、橋本優一に注意。前々走で優出していた角翔太郎は、ゆっくりとだが着実に力を付けている。花元初美はエンジンが好調。簡単には抜かせない走りができる状態だ。
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主な出場予定選手
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角南 一如〔山陽 S-45(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-34(26期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-37(31期)〕
長田 恭徳〔山陽 A-5(32期)〕
人見 剛志〔山陽 A-22(28期)〕
前田 淳〔山陽 A-23(27期)〕
田中 進〔飯塚 A-101(27期)〕
森本 優佑〔飯塚 A-142(31期)〕
久々に浜松で記念レース開催!
浜松オートでGIIウィナーズカップが始まる。各地区から強豪が集結し、熱い戦いが繰り広げられる。前回の覇者は飯塚の有吉辰也。今回も出場しており連覇がかかるが当然、地元勢も総力でもってタイトル流出を阻止にかかる。どのようなシリーズになっていくのか。ちなみにS級陣は前走が全て山陽のプレミアムカップ。
地元の大将格は鈴木圭一郎。前走では準決3着で優出を逃してしまった。それでもエンジンは高いレベルにあり、シリーズ中に3回の1着があった。今回の大会は一昨年の覇者。2年ぶりに同大会の優勝を目指す。
地元勢は他にも有力どころが多い。佐藤貴也はプレミアムカップで優出。結果は4着だったが、全てオープン戦のプレミアムカップで優出できるのだからエンジンは良い。本人のリズムも良いだろうから、今回は良い形で初日を迎えられる。同期の金子大輔は近況イマイチ。プレミアムカップでは白星がなかったばかりか、3着を取るのが一杯だった。明らかにエンジンは不足しているので、今回の地元で立て直しを図りたい。木村武之はプレミアムカップの準決で3着だった。優出はできなかったがシリーズ中は1着2本を含む、全てのレースで車券に絡めていた。伊藤信夫はプレミアムカップで優出し6着。最近では記念レースでの活躍が目立つ。
外来勢にはプレミアムカップで優出した選手はいないが、佐々木啓は相変わらず好調なエンジンを保てている。攻めにもっと強引さが出れば成績が更に付いてきそうだが、逆に言わせればレースを壊すことが少なく、安心して走りを見ていられる。レース後半の追い込みに注目だ。追い込みで言えば中村雅人。プレミアムカップでは準決4着。イマイチなシリーズになったが、随所に見せ場は作れていた。高橋貢は3日目の勝負駆けを決めて準決までは進んでいた。エンジン的にはもう少し欲しい現状。そして有吉辰也。プレミアムカップでは良くなかったが、同大会は昨年覇者で相性は良い。エンジンを上向かせてくるか。
最近は33期の若手が着実に力を付けてきている。泉田修佑はスタート力が大きな武器。オープン戦なら強豪相手でもトップスタートを切るシーンが多く見られる。今回地元の花田一輝、落合巧も走力は上がっている。山陽の青木隆浩は、前走の地元ミッドナイトで初優勝を決めた。もっと若い34期の川口裕司はこれまで2度の優勝がある。こういった若手達の活躍は、中堅以上の選手達にいい意味で刺激を与えるだろう。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-15(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
中村 雅人〔川口 S-7(28期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-20(25期)〕
青山周平の独壇場になりそう!
久々の開催となる川口オート。今回は3日間のナイター短期決戦。予選は初日のみで、シリーズ初頭から全く気の抜けない戦いになる。今回の目玉は青山周平。地元勢は迎え撃つ態勢を整えられるのかどうか。
その青山は前走のプレミアムカップで準優勝だった。初日から4連勝で優出。完全優勝と同大会連覇がかかっていたが、早川清太郎の猛攻の前に屈してしまった。ただし、エンジンレベルで言えばかなり高い位置にある。今回出場する中でも断然のトップ。乗り手のリズムも良いので、プレミアムカップの分まで今回に思いをぶつけてきそうだ。
対抗できる一番手は永井大介。プレミアムカップでは準決4着で優勝戦には進めなかった。白星は2日目のみと、不本意なシリーズになってしまったが、エンジン的には悪いわけではない。青山に抵抗するとなるともう少し上積みは必要だが、それが叶えばレースでは気合を増して競りかけていく。
その同期の若井友和はエンジン状態まずまず。プレミアムカップでは最終日に1着を取ったのみだが、シリーズ中に大崩れはしておらず、エンジン状態はある程度で保てていた。今回は追い込んでいくレースが増えるだろうから、若井にとっては好結果を残しやすい。プレミアムカップでそこそこだったのは平田雅崇。白星はなかったが、シリーズ前半で見せ場を作れていた。絶頂時を思えば物足りない近況だが、そろそろ本来の輝きを取り戻すか。山田達也、黒川京介、鈴木清らはプレミアムカップでイマイチだった。ただし、山田は今回のようなハンデ戦の方が向いているし、黒川は大舞台で揉まれた経験を成長の糧にするはず。鈴木清も地元走路なら得意の速攻を炸裂させてくるか。
地元A級では君和田裕二、高石光将、平川博康の3者が前走の伊勢崎一般開催で優出。君和田がオール連対の準優勝だった。平川は優勝戦が重走路で力を出せなかったが、良走路では軽快な動きを見せていた。同期の高石も車の伸びは良く、ハンデ位置も味方に好成績を収めていた。
外来勢は青山の他に内山高秀、別府敬剛、東小野正道、高林亮などが有力。別府と東小野はS級選手となんら変わらない走力の持ち主。高林は前走の山陽ミッドナイトで優出と上り調子。B級では浜松の広瀬豪彦が、近況連対が多い印象。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-6(25期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
若井 友和〔川口 S-8(25期)〕
山田 達也〔川口 S-24(28期)〕
黒川 京介〔川口 S-26(33期)〕
鈴木 清〔川口 S-29(23期)〕
平田 雅崇〔川口 S-39(29期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-30(26期)〕
勢いがあるのは篠原睦、地元勢も奮闘したい!
プレミアムカップの興奮冷めやらぬ山陽オートで、今度は3日間の短期決戦が行われる。前回のプレミアムカップとは違い、多くのレースでハンデ戦となる。前回とはまた違った趣向でレースを楽しめそうだ。
プレミアムカップで優出していたのは3名。藤岡一樹、篠原睦、前田淳だ。藤岡は初日からまずまずの動きを見せており、肝心の準決でも2着で通過してみせた。優勝戦では枠的に厳しくなり、見せ場を作る事はできなかったが、特別GIで優出できたのだから流れは悪くない。追い込むレースでも捲りを主体に番手を上げていくだろう。篠原は優勝戦で3着。前を走る青山周平、早川清太郎との差を詰める事はできなかったが、他の5車には抜かれない走り。レース後半まで動きは悪くなかった。持ち味のスタートも切れており、ハンデ戦でも速攻を連発させてくるか。前田も初日から気配は良かった。準決でも執念の走りで2着入線。優勝戦では大外からの競争になり、序盤で好位置に付ける事ができなかった。それでも大舞台の優勝戦進出は自信につながる。
地元山陽でランクトップは松尾啓史。プレミアムカップでは序盤でダッシュが付かず、準決にも進めなかった。ただし、後半の2日間はともに白星。今回に向けて一応の弾みはつけた。岩崎亮一、浜野淳、角南一如らは不本意な結果に終わってしまった。岩崎と浜野はエンジンの上積みが急務。角南はオープン戦で力が出せなかっただけで、エンジン面はそこまで悪くなさそうだった。
外来S級で注目は浦田信輔、大木光、吉原恭佑といったあたり。浦田はプレミアムカップの初日は1着だったが、その後は失速。準決も4着で優勝戦までは進めなかった。ただし、今回は大幅にメンバーが軽化。前団が重なっていても、そのインに車を向けて突っ込んでいける。大木も同様にプレミアムカップでは後半失速したが、浦田のような走りはハンデ戦向き。吉原は中間着が多かった。走り自体は積極果敢なので、強い気持ちで車群を縫っていける。
A級では三浦康平、人見剛志、西村龍太郎らがプレミアムカップで見せ場を作っていた。エンジン的にはそこそこで、今回のようなメンバーなら上位進出も十分可能。
B級では浜松勢に好調な選手が多い。前走の地元で準優勝だった戸塚茂は、その前の節でも優出していた。逃げる展開でペースを上げられる。橋本優一は前走の地元で優出3着。4日間のシリーズで全て車券に絡めていた。山脇孝志、交川陽子らも準決以外の3走は全て連対。今回も大暴れがありそうだ。
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主な出場予定選手
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松尾 啓史〔山陽 S-16(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-23(25期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-48(29期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-18(32期)〕
大木 光〔川口 S-22(28期)〕
前田 淳〔山陽 A-23(27期)〕
早川清太郎がプレミアムカップ初制覇!
山陽オートで行われていた特別GIプレミアムカップは、伊勢崎の29期・早川清太郎が制した。早川はプレミアムカップで初めての優勝。GIは通算8度目の制覇となった。
優勝戦も良走路で行われ、試走タイムは青山周平が一番時計で30。次いで早川と伊藤信夫が32、篠原睦と佐藤貴也が33、加賀谷建明が34、前田淳が35、藤岡一樹が36で最も悪かった。
0Mオープンのスタート争いは最内から青山が先行。2枠の早川が続いていく。他もほぼ枠なり。青山がいきなり逃げ態勢に入っていく。早川がピタリマーク。3番手以下は徐々に離されていく。青山はマイペースの逃げ。いつも通り大きすぎないコース取りでペースを上げていく。早川も負けじと追走。動きがあったのは7周1コーナー。隙をうかがっていた早川が青山のインに切れ込んでいく。これが綺麗に決まり、先頭を奪取。今度は早川が逃げに入る。青山は最後に外から攻勢をかけるが、早川が冷静に対処し先頭ゴール。青山は2着。3着には篠原が入った。
早川はこれまで地元走路で好成績を残してきたが、今年は川口のGIで優勝し、そういったイメージを一新させた。そして今回も山陽の地でGI優勝を果たした。遠征先で2度のGIを獲った早川は、もう「内弁慶」とは言わせない。更に言えば、今回のレースでは全国ランク1位を倒しての優勝。これは大きな自信につながる。早川自身まだ到達していないSG優勝へ舞台は整った。後は次に待っている日本選手権までエンジンと気力を保つだけ。それができれば悲願のSG優勝も全く夢ではない。