有吉辰也が1年ぶりに記念レース制覇!
飯塚オートで行われていたGIIオーバルチャンピオンカップは、地元の25期・有吉辰也が10線最内から速攻逃げ切りで制した。有吉は2018年4月に山陽でGI平成チャンピオンカップで優勝して以来の記念レースV。これで21回目の記念レース制覇となった。
試走タイムは高橋貢が27でトップ。次いで、永井大介が30、有吉と鐘ヶ江将平と桝崎陽介が31、荒尾聡が32、佐久間健光が34、田中進が36だった。
レースは10線最内の有吉がスタートで佐久間を叩いて始まる。1周バック線では、さらに田中進をも差して先頭を奪取。後方ではレース序盤でアクシデントがあった。10線から枠ナリ発進を決めた桝崎がスリップ落車。これに荒尾と永井が巻き込まれて落車となった。7周を残し5車での争いになる。結果的には速攻を決めた有吉がそのまま先頭を譲らずゴール。
2番手では鐘ヶ江が有吉に離されながらも粘っていたが、試走一番時計の高橋貢が追い込んで交わす。田中進が鐘ヶ江を逆転しようと捲りかけるが、交わし切るまでにはいかず4着で、鐘ヶ江が3着で入線した。
有吉は大きなケガを乗り越えてから2つ目の記念タイトル奪取。全盛期ほどの動きは戻っていないが、それでも記念レースで優勝できるのはセンスの高さの証明と言える。かつての有吉を知っているファンからすれば、完全復活に期待がかかる。仮にそこまでいかなくても、SGの大舞台で十分通用する走りが戻ってきているのは嬉しい現況。これからもオートレースを盛り上げるべく、その走りを楽しみにしたい。
復活・中村雅人がこのまま波に乗るか!
今回出場するS級は、前走が山陽で行われたプレミアムカップか、その後にミッドナイトや伊勢崎で1節走った選手たち。そのプレミアムカップでは中村雅人が久々に記念で優勝した。今回もこの中村がシリーズの中心になりそう。
プレミアムカップで優勝した中村は、予選道中も安定した走りを見せていた。シリーズ中はオール車券に絡む内容で、中村らしい追い込みも決まっていた。優勝戦では0オープンの3枠から2番手発進を決めており、スタートの切れも上々だった。乗り手は充実しており、連続優勝にも期待がかかる。
その優勝戦には若井友和も乗っていた。若井は優勝戦7着だったが、予選道中はオール車券に絡む安定感。ここ数節はエンジンが高い位置で推移している。混戦はもちろん、スピード戦にも十分対応できていた。池田政和はプレミアムカップの準決は7着で優勝戦までは進めなかった。しかし、今期は全国ランク10位に入り、良い時の走りが戻りつつある。
平田雅崇、五十嵐一夫、岩田裕臣らはマズマズのエンジン状態。鈴木清は、並よりちょっと良さそうな現状。佐藤裕二は前走の浜松一般開催で準優勝と調子を上げている。加賀谷建明は前走のミッドナイトでは全く動けなかった。
外来のS級は3者の予定。山陽で2期連続ランクトップになったのは丹村飛竜。前走のプレミアムカップでは初日から動きがイマイチだったが、後半は急上昇。4日目から連勝を決めてシリーズを終えている。整備の成果が出てきたか。山陽からは岩崎亮一も参戦。岩崎はプレミアムカップをマズマズの状態で終えると、その後は伊勢崎3日間開催に遠征していた。ここでは初日から連勝を決めて優出。優勝戦は5着だったが、エンジンは高いレベルにあると言える。
もう一人の外来S級は浜松の中村友和。イマイチだったプレミアムカップのあとは、飯塚のミッドナイトで走っていた。ここでは準優勝を決めていた。そのレースでは試走26の上がり372。真夜中の時間帯とはいえ、この数字は今後のレースに弾みになる。
S級以外では飯塚ミッドナイトで優出していた西村龍太郎や石橋大。伊勢崎遠征で優出していた鈴木一馬などに注目。特に西村龍は、その前のプレミアムカップでも補充参戦ながら好走を連発していた。
目立ちにくいところでは岩科鮮太が、前走の地元で好タイムをマークしていた。課題のスタートさえこなせば優勝争いにまで参加できる仕上がり。もちろん急成長中の33期勢の動きにも注意を払いたい。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
池田 政和〔川口 S-10(23期)〕
若井 友和〔川口 S-18(25期)〕
平田 雅崇〔川口 S-21(29期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-28(27期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-9(29期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-31(25期)〕
中村 友和〔浜松 S-48(32期)〕