前田淳が地元の記念を初制覇!
小林啓二杯GII山陽王座チャレンジカップは、地元の27期・前田淳がスタート先行から鮮やかな逃げ切りを決めた。前田はこれまで地元の記念とは縁がなく、これが初めての制覇となった。
10Mオープンの優勝戦はスタートが大きなポイントだった。緊張が高まる中、大時計の針が真上をさす。発走。2枠の前田淳が空回りし、1枠の長田恭徳が不利を受ける形。先行したのは3枠の丸山智史だったが、1コーナーを回ったあたりで赤旗。不適正発走でスタートはやり直しになった。原因車は前田。
2度目のスタートで先行したのは前田。丸山がすぐに2番手に取り付く。長田は桝崎陽介にイン入られ後退。このシーンはレース後に審議になったが結果的にはセーフ。外枠勢では岩崎亮一が、マズマズのスタートを切って好位に付けた。
その後の展開は、最後方からのレースになった早川清太郎が徐々に番手を上げて行く以外は、大きな動きがなかった。早川は猛追撃も空しく、結果としては4着止まり。いきなりの独走に入った前田が、丸山の攻めを抑え切り1着ゴール。丸山はイン狙いかけたが前田に隙は生まれなかった。3番手の桝崎も追走が一杯で、そのまま3着入線。外枠勢も浮上のチャンスがなかった。
前田は地元で嬉しい記念初優勝。今節は初日から全般的に追い込みが効きづらく、軽ハン勢の活躍が目立つ灼熱走路だったが、前田はその条件を生かしスタートを決めてみせた。先頭に立ってからは、いつもの小さめのコースを回り、後続に付け入る隙を与えなかった。夏場で走路温度が高い条件が続く限りは、この前田の走法は他の選手にとって大きな脅威になる。今年、大活躍を見せている佐藤貴也もそうだが、この走法は今後のオートレースのトレンドになるのか。