好調・渡辺篤を地元勢が総力で迎え撃つ!
今開催が終わると、川口はいよいよ年末のスーパースター戦となる。その王座決定戦に出場し、今回も参戦するのは山田達也。当選手にとっては最終調整の意味合いも込められてくる。今回出場する川口の中でも最上ランクに位置し、地元勢の中心的存在として君臨する。
山田の前走も地元だったが、そこではイマイチの結果に終わった。準決4着で優勝戦に進めないばかりか、最終日も7着と振るわなかった。ただし、準決では試走27をマークしており、エンジン面はそこまで悪くない。あとは乗り手の方でどこまで調子を上げられるかがカギになる。
今回出場する中で最も勢いがあるのは浜松の渡辺篤。前走の地元4日間開催で優勝してきた。優勝戦では金子大輔や鈴木圭一郎ら強豪を振り切ってゴール。鈴木圭はスーパーハンデからのレースだったとは言え、この結果は渡辺にとって相当な自信につながったことだろう。今年は9月に地元で連続優勝を決めたように、一度リズムに乗ると長続きする傾向がある。今回も連続優勝へ向け、初日からエンジン全開でくるだろう。
他で調子が良いのは加賀谷建明と池田政和。共に前走は渡辺が優勝した浜松開催。池田は2日目の7着が響き、準決に行けなかったが、このシリーズで2勝を含む3回の連対を果たしている。加賀谷は準決6着で優勝戦には乗れなかったが、それ以外の3走は全て連対を決めており、成績はある程度まとまっている。更に、地元では2節前と3節前に優勝戦に乗っており、3節前は優勝も決めている。
他にS級は阿部剛士、桝崎陽介、久門徹が参戦するが、こちらはエンジン状態が並。格下相手なら追い上げてくるが、準決などの重要な場面では機力の底上げが必要な現況だ。
A級では山田真弘の状態が上向いている。前走の地元4日間開催ではオール3連対を果たし、優勝戦でも3着に食い込んでいる。また、同期の仲口武志は地元で優出。予選道中は2勝、2着1回と成績が安定してきている。田中輝義も地元の開催で優出。田中は雨走路もよくこなすので、不意な走路変化にも対応できる。
2級車では泉田修佑が前走で優出。着実な成長を見せている。黒川京介も走力が上がっており、優勝戦まで進んでもおかしくない技術が身についている。稲川聖也は結果が出ない事が多いが、試走は好タイムをマークするようになり、徐々に結果も付いてきそうだ。
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主な出場予定選手
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山田 達也〔川口 S-14(28期)〕
池田 政和〔川口 S-16(23期)〕
阿部 剛士〔川口 S-40(27期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-44(27期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-30(31期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-27(28期)〕
久門 徹〔飯塚 S-34(26期)〕
仲口 武志〔浜松 A-30(24期)〕
早川清太郎がシルクカップ連覇を達成!
最近のオートレースは試走も競走も好タイムがよく出ているが、シルクカップの優勝戦でも驚異的な試走タイムが出た。8号車の松尾啓史が3・23をマーク。他の7車も全て3・2秒台で、スピードレースを予感させる試走タイムだった。
レースは2枠の木村武之が先行。これに早川が離されずに付いていく。4枠の荒尾聡は少しへこみ、5枠の青山周平が3番手に付ける。早川が序盤で木村を差し、先頭に躍り出る。やられた木村は逆転を狙うべく、早川に再三イン差しを試みる。その後ろでは、前2車の様子を窺いながら青山が3番手をキープ。4番手には好試走を出した松尾が浮上してくる。
早川は木村の攻めをこらえて1着ゴール。後半タレてきた木村を青山が交わし伊勢崎ワンツー決着となった。4番手まで上がってきた松尾は仕掛けどころがなく、4着のまま。好位を奪えなかった佐藤裕二、佐藤貴也、岩見貴史、スタート失敗した荒尾らは厳しいレース展開になってしまった。
これで早川はシルクカップを連覇。今年の地元GIを全て優勝し、地元での強さを改めて証明した。今回の勝因はスタートだろう。いつもは安定して切れるわけではない早川だが、大事な場面では集中力をマックスまで高めることができる。今回の準決でも厳しい枠から好ダッシュを見せた。優勝戦でも、トップスタートとは行かないまでも、勝負圏内に入れる飛び出しを決めた。道中のレース運びは定評ある早川なので、序盤の展開作りさえうまく行けば自ずと結果が付いてくる。地元での強さは十分知らしめる事ができた。今度は遠征先でも同様の走りっぷりに期待したい。