先日、地方競馬教養センター第100期騎手候補生の修了記者会見が行われました!
平成30年10月に入所し、2年間の厳しい訓練を終え、見事騎手免許試験に合格したのは4名でした。
恒例の、所属競馬場が北の順からご紹介していきます。
七夕 裕次郎(たなばた ゆうじろう)
浦和・平山真希厩舎
北海道網走市出身
「中2の時に定期健診で病院に行った時、『もう身長は伸びません』と先生から言われて、とてもショックを受けました。
その時は本当に落ち込んだんですけど、その先生がたまたま馬主をしていて、『体の小ささを活かして騎手になってみたら?』と言ってくれたことがきっかけで、騎手を目指しました。
JRAは3回受けて不合格で、地方も3回目の受験で合格したんです。100期の受験が最後にしようと思っていたので合格出来て嬉しかったです。
牧場で働いている時に平山厩舎を紹介していただいて、半年くらい厩務員をしていました。
平山先生はすごく真面目に仕事に取り組む方で、馬に対して情熱を持っている方です。
競馬場実習中はいろいろなことを教えていただきましたし、先輩騎手の方々、特に秋元耕成騎手にも馬に乗ることだけではなく、人との接し方や礼儀を教えていただきました。
一鞍一鞍大切に騎乗して、その馬に合った騎乗が出来るようになりたいです。
最初の目標は1年目で30勝することで、いつか浦和リーディングを獲りたいです!」
長江 慶悟(ながえ けいご)
笠松・後藤佑耶厩舎
愛知県春日井市出身
「中学生の時に友達とテレビで競馬中継を見ていて、騎手になりたいと思いました。
笠松を希望したのは実家が近いということもありますし、騎手が少なくてチャンスを多くいただけるんじゃないかと思って希望しました。
競馬場実習中は後藤先生をはじめたくさんの先輩方によくしていただきました。
質問をすればみなさん気さくに教えて下さり、すぐに馴染むことが出来ました。
実習中は朝というか夜中の12:30くらいに起きて25頭くらい調教していました。
早起きは得意ではないですが、たくさん乗りたくて笠松に行ったので、とてもいい経験になりました。
騎乗回数を増やしてたくさん勝てる騎手になりたいです。
まず目標は30勝して自力で減量を減らすことです」
井上 瑛太(いのうえ えいた)
高知・打越勇児厩舎
高知県高知市出身
「祖父が昔、紀三井寺競馬場で騎手をしていて、今は祖父母ともに高知で厩務員をしています。
僕の両親は競馬関係ではないのですが、小さい頃から祖父のところに遊びに行って、厩舎に顔を出したりしていました。
打越厩舎には前から遊びに行ったりして、厩舎のみなさんに可愛がっていただいていたので、実習で帰った時にもすぐに馴染むことが出来ました。
ツクバクロオーの調教をしていたので、福永洋一記念を勝った時にはとても嬉しかったです。
目標は兄弟子の宮川実騎手です。とにかくカッコよく乗れと教えてもらいました。
初年度は勝ち星よりも1頭1頭丁寧に乗ることを心がけたいです。
(具体的な目標はありますか?)打倒97期(多田羅誠也騎手、濱尚美騎手、妹尾将充騎手)を目指しているので、多田羅騎手の初年度勝利より2つ多い、50勝を目指します!」
飛田 愛斗(ひだ まなと)
佐賀・三小田幸人厩舎
熊本県阿蘇市出身
「叔父が佐賀競馬場の近くで居酒屋をしていて、佐賀の関係者をたくさん知っていました。その関係で父と一緒に競馬場へ遊びに行ったりしているうちに、いつの間にか騎手になりたいと思っていました。
実習中はトップレベルの調教をしていたので、九州ダービー栄城賞を勝った時にはすごく嬉しかったです。
三小田先生にとって初めての弟子ということで、とても可愛がっていただいています。
目標は山口勲騎手です。朝早くから調教にたくさん乗っていて、調子のよくない馬でも調整を工夫して状態を上げて行ったり、その馬その馬に合った調整をしていてすごいなと。
他の人なら諦めてしまうような馬でも、時間を掛けて良くなるのを待ったり、とても勉強になりました。
出水騎手や金山騎手といった若手が活躍していますので、負けないよう頑張ります!」
4名は10月から、順次デビュー予定です。
どんなレースを見せてくれるか楽しみですね!!
*13日(日)高知 第7R『黒潮菊花賞』 1900m 18:10発走*
高知三冠競走の最終戦で、黒潮皐月賞を勝ったレインズパワー、高知優駿を勝ったリワードアヴァロンが出走して来ましたから、ここもハイレベルな戦いになりそうです。
本命にしたのはリワードアヴァロン。
気性の難しい面があって、自分の形に持ち込めないともろいところがありますが、
すんなりハナを奪って気持ちよく逃げると、高知優駿の時のように渋太く粘ってくれる馬。
ここ2戦は内枠を引いて揉まれる競馬になってしまい、力を発揮出来ていませんが、今回は6枠8番。
リワードアヴァロンより外に強力な先行馬はいませんし、自分の形に持ち込めるのではないでしょうか。
高知で活躍したグランシュヴァリエの仔ということで、応援したい気持ちも大きいのですが、
それだけではなくて、勝ち切る力のある馬だと思っています。
対抗はフルゴリラにしました。
初の1900mだった高知優駿では惨敗という結果でしたが、その頃に比べると馬体重が増えてパワーアップ。
前走も間をぬって伸びて来る競馬で差し切りました。
宮川実騎手が負傷ということでどんな様子なのかとても心配ですが...
フルゴリラ、成長した今なら1900mも十分こなしてくれると思います。
レインズパワーは高知移籍後9戦してすべて馬券圏内という堅実な走りを見せています。
前走は先行していっぱいになり差されて3着でしたが、競馬が上手でどんな展開になっても崩れないのはさすがです。
距離延長に関しても、初の1900mだった高知優駿で2着に頑張っているので問題ないでしょう。
高知移籍後2連勝中と勢いがあるマイネルスタイルは、中距離経験が豊富ですから、今回のメンバーに入ってもいきなりやれそうです。
◎8、リワードアヴァロン
○3、フルゴリラ
▲10、レインズパワー
△7、マイネルスタイル
*5日(土)盛岡 第9R『ビギナーズカップ』 1400m 17:10発走*
芝2連勝で若鮎賞を勝ったマツリダスティールが初ダート。
ここが大きなポイントだと思います。
新馬戦は圧勝、若鮎賞はスタートダッシュが付かずに後方からの競馬となり、正直「ダメだ...」と思ってしまいましたが、絶望的な位置から差し切り勝ち。
相当インパクトがある勝ち方で、粗削りながらも能力の高さを見せてくれました。
今後は芝のジュニアグランプリを目指すというお話でしたが、ダートに関しては普段の調教から走っているので特に問題ないと思います。
ただ、初めてのキックバックは驚く可能性があるし、これまで揉まれる競馬をした経験がないので、揉まれないスムーズな競馬が理想ではないでしょうか。
同厩舎のリュウノシンゲンはすでにダートで結果を出していて、こちらも注目の存在。
新馬戦は2着馬とは半馬身差でしたが3着以下を9馬身離してのもの。
続く2戦目は今回と同じ盛岡1400mで、2番手から直線力強く抜け出すという王道の競馬で勝利しました。
若鮎賞では前2頭には離されたものの、渋太く伸びて3着。
レースが上手だし、ここも崩れないのではないかと信頼します。
門別からの転入初戦のポップディーヴァは、勝ち星は新馬戦の1勝のみですが、かなり強い相手と戦って来ました。
今回は初めてのことが多いですが、いきなり好勝負しても不思議ではありません。
スターサーバルはスピードのある馬で、先手が取れるのが武器。
移籍初戦だった若鮎賞は惨敗しましたが、ダートならもう少しやれるかと。
まだ未勝利ながら安定しているシタベッドまで。
◎5、マツリダスティール
○2、リュウノシンゲン
▲10、ポップディーヴァ
△7、スターサーバル
△1、シタベッド
*3日(木)門別 第12R『サッポロクラシックカップ』 1700m 20:35発走*
今年から1700mに距離が延びたこのレース。距離適性が大きなポイントになりますね。
本命にしたのはノットリグレット。
初の重賞挑戦だった栄冠賞ではスタートダッシュがつかずに最後方からの競馬になり、最後追い上げて4着。
速い流れの戦いの中で差して来たわけで、4着とはいえ能力の高さを示しました。
続くブリーダーズゴールドジュニアカップは1700m戦。
距離が延びたせいか、ペース的なものか、前走よりも追走は楽に見え、後方から勝負所で上がってくると、タイム差なしの2着に追い込みました。
この距離が合っていると思うし、確実に伸びる末脚は大きな武器です。
さらに血統的にも応援したくなる魅力が...
母ノットオーソリティは船橋所属で重賞6勝を挙げた女傑。
2100mのロジータ記念や東京シンデレラマイルを勝っていますから、息子ノットリグレットが1700mでさらに力を発揮したことも頷けます。
今年は地方で活躍した父母の子供たちが大活躍していますから、ノットリグレットにもぜひ頑張って欲しいです。
対抗はラッキードリーム。2走前に1700m戦で、好位から快勝しました。
道中は内で我慢して、4コーナーで逃げている馬の外に切り返すと、直線しっかり伸びての勝利。
レース運びがとても上手でしたね。
前走は札幌のコスモス賞に挑戦して8着でしたが、若馬が遠征で揉まれるのは成長を促すためにもとてもいい経験だと考えます。
この舞台、このメンバーならば好勝負してくれるのでは。
3番手評価にしたのはトランセンデンス。
ブリーダーズゴールドジュニアは一気の距離延長でしたが、中団後方から勝負所で徐々に上がって行くと、直線は外からよく伸びて僅差3着。
ノットリグレットの伸び脚が目立っていましたが、エンジンが掛かってからのこの馬の末脚にも見どころがありました。
2度目の1700m戦で、もっと追走が楽になれば、素晴らしい決め手を使ってくれるのではないかと思っています。
シビックドライヴは3戦連続の1700m戦で2勝を挙げています。
ラッキードリームの4着だった2走前は、勝負所でいっぱいになってしまいましたが、
前走は手ごたえ良く直線を向くと、後続を突き放す強い競馬を見せてくれました。
時計も縮めているし、レースぶりにも成長が伺えますから、重賞でどこまでやれるか楽しみです。
前走初の1700mで好位から伸び切れなかったスティールグレートは、2度目の距離で前進に期待しています。
◎8、ノットリグレット
○4、ラッキードリーム
▲5、トランセンデンス
△7、シビックドライヴ
△3、スティールグレート
*1日(火)金沢 第11R『イヌワシ賞』 2000m 16:55発走*
地方全国交流戦で毎年好メンバーが集まるイヌワシ賞。
今年も強豪が遠征して来ましたね。
岩手のランガディアと北海道のリンノレジェンドで迷うところですが...、最近の勢い的にはランガディアでしょう。
JRAの芝で5勝の実績を挙げた馬なので岩手移籍は芝目当てなのかと思いきや、板垣調教師は「ダートでもやれる手ごたえを感じていた」ということです。
赤松杯を9馬身差で圧勝すると、シアンモア記念はエンパイアペガサスに詰め寄られたもののハナで勝利、
2000mに距離延長となったみちのく大賞典では、ちょっと掛かるそぶりを見せながらも完勝しました。
重賞3連勝で挑んだマーキュリーカップでは、一気の相手強化でしたが渋太く伸びて3着。
JRA勢と混じってこのレースが出来たというのは大きな価値があります。
ペースが流れた方が折り合いがつきやすそうで、リンノレジェンドが引っ張る展開は持ってこいではないでしょうか。
今回は初めての金沢になりますが、JRA時代から遠征競馬は経験しているし、6歳という年齢的にもそれほど問題はないのではないかと考えます。
対抗はリンノレジェンド。
気性的に難しいところがあるそうですが、気持ちよく自分のリズムで運んだ時には本当に強い馬です。
今シーズン最初の頃には良さが出ないレースが続きましたが、コスモバルク記念ではかなり競られたし、赤レンガ記念では逃げない競馬をしました。
マーキュリーカップは早めに交わされる厳しい展開になりましたから、いかに自分のリズムで運べるかがカギでしょう。
力のある馬だし、行こうと思えば単騎逃げに持ち込めそうなメンバー構成。
ここで復活した走りを期待します。
ティモシーブルーは利家盃、百万石賞と勝ち切れませんでしたが、先頭に立つと遊ぶ癖のある馬で、乗り難しい一面があります。
能力が高いのは証明済みだし、昨年のこのレースはタガノゴールド相手に2着。
今年も大崩れなく頑張ってくれるのではないでしょうか。
利家盃でティモシーブルーを差し切ったサノサマー、経験豊富なストーンリバーまで。
◎8、ランガディア
○5、リンノレジェンド
▲3、ティモシーブルー
△1、サノサマー
△4、ストーンリバー