*28日(火)門別 第12レース『ブリーダーズゴールドジュニアカップ』 1700m 20:35発走*
1200mの栄冠賞から一気に距離が延びるのがポイントでしょう。
今年は栄冠賞を勝ったサイダイゲンカイは出走しませんが、半馬身差2着のスティールグレート、コンマ3秒差4着だったノットリグレットが出走。
2頭ともに初の1700mになりますが、スピードに任せたレースをするタイプではないし、血統背景からも距離適性はあるのではないかと考えます。
スティールグレートはデビュー戦でサイダイゲンカイに5馬身差をつけられましたが、
2戦目だったJRA認定アタックチャレンジを8馬身差で圧勝すると、栄冠賞ではサイダイゲンカイに半馬身差の2着。
ハイペースからサイダイゲンカイが早めに動くキツイ展開の中、道中は追っ付け通しながら、最後はいい脚で伸びて来ました。
レースぶりからも距離延長は歓迎だと判断し、本命にします。
栄冠賞4着だったノットリグレットは、スタートは出たものの前半なかなか進んで行かずに最後方に置かれてしまいましたが、直線怒涛の追い込みで僅差の4着に。
1700mになればもう少し道中の追走が楽になるし、あの末脚は大きな武器。
ノットリグレットは2013年の栄冠賞を勝ったノットオーソリティの仔で、ノットオーソリティといえば南関東でも大活躍し、重賞6勝を挙げた名牝です。
今年は地方競馬で活躍した父母の子供たちが重賞で頑張っているので、この馬にも注目しています。
栄冠賞上位2頭を本命対抗にしましたが、栄冠賞とブリーダーズゴールドジュニアカップの結果はあまりかぶらないという印象があって、悩ましいところです。。
ブリーダーズゴールドジュニアカップは過去1600m~1800mで実施されていて、1700mになったのは2018年からですが、
過去10年の両方勝ち馬は2011年ウィードパワーと2017年のサザンヴィグラスの2頭だけ。
3着まで広げても、2010年マツリバヤシが3着3着、2014年オヤコダカが3着1着、2018年イッキトウセンが1着2着というくらい。
過去10年のうち半数のレースで上位馬がかぶっているじゃないか!と感じる方もいると思いますが、開催時期が近い2歳馬戦の割には、それほどかぶっていないというのがわたしの印象です。
まだデビューしたばかりの馬たちであり、そもそも両方に出て来る馬が少ない、ということもありますし、
他の地区の2歳馬戦だともう少し上位に相関が見られる気がするのですが、この辺りは門別の2歳馬の層の厚さの成せるわざではないでしょうか。
ただ今年は上記2頭が距離延長歓迎と判断しているので、栄冠賞に引き続き好走してくれるのではと期待します。
すでに1700mで結果を出している馬については、こと距離においては信頼性が高いです。
ブライトフラッグは前走1700m戦で圧勝。
3コーナーで先頭を捉えると、直線だけで8馬身突き放し、距離適性の高さを見せつけました。
レース運びが上手な馬ですし、タイム的にも十分通用するのではないかと思っています。
2連勝中のエイシンビッグボス、1700m経験があるサブルドールまで。
◎5、スティールグレート
○11、ノットリグレット
▲2、ブライトフラッグ
△6、エイシンビッグボス
△4、サブルドール
*23日(木)門別 第12R『王冠賞』 1800m 20:40発走*
本命にしたのはアベニンドリーム。
北海道2歳優駿や鎌倉記念で2着に入り、力は示しつつもなかなか重賞が勝ち切れなかったのですが、前走の北海優駿でついにタイトルゲット!!
直線はシンボがかなり食い下がりましたが、力でねじ伏せて勝利しました。
一冠目の北斗盃では先行争いが激しく早々に失速してしまいましたが、その後ブリンカーを付けると集中して走れるようになり、ブリンカー着用2戦目だった北海優駿ではスローの2000mにもかかわらず、道中しっかり折り合って息の長い末脚を見せてくれました。
レース後角川調教師は、「もともと三冠を意識していた馬で、一冠目は残念でしたが、あと一冠あるのでいい状態で出走させたい」というようなコメントをされていました。
名門角川厩舎で早くから期待されていた馬が、ここに来てもう一段階成長した印象。
1800mという距離は2走前に古馬相手に圧勝しているので、むしろプラスと考えます。
対抗はヨハネスボーイ。
この世代最初の勝利を挙げた馬で、2歳時には1800mのブリーダーズゴールドジュニアカップを制覇。
クローバー賞2着、札幌2歳ステークス5着と芝でも実績を残しました。
前走は古馬と混じったラベンダー特別で、速い流れの中逃げる形に。
4コーナーで勝った馬に抜かれ、相当タフな競馬になりましたが、踏ん張って2着を確保。
そこから中7日の連闘ですが、3ヵ月の休み明けでプラス14kgだったことを考えると、一叩きした効果が大きいのではないかと期待しています。
3番手評価はコパノリッチマン。
北海優駿は一気の距離延長で初の2000mでしたが、先行して3着に粘り込みました。
スローペースだったという面もありますが、いきなり距離対応出来たことは実力の証明だと感じます。
距離1800mになるのは強調材料で、大外枠に入りましたが、逃げにこだわる馬ではないので、内の流れを見ながらいけるのは好都合ではないでしょうか。
北斗盃を勝ったレッドカードも、2000mより1800mになるのはプラスでしょう。
2連勝中のキーンウィットとグレイトダージーは初重賞挑戦になり、力関係が読めないところですが、前走の勝ちっぷりを見るといきなり通用もあるかもしれません。
◎4、アベニンドリーム
○6、ヨハネスボーイ
▲14、コパノリッチマン
△8、レッドカード
△5、キーンウィット
△13、グレイトダージー
赤見:昨日のマーキュリーカップ、強豪に混じってランガディアが3着に追い込んで来ましたね!
板垣:レース前に鈴木祐騎手には、「相手が相当強いし、リラックスして乗ってきて」と話しました。
ペースが流れたということもありますが、向正面ではまだジッと動かず、3,4コーナー辺りから仕掛けだして、最後までよく伸びてくれましたね。
赤見:マーキュリーカップで地元所属馬が3着以内に入ったのは久しぶりでした。
板垣:やっぱり2000mだと力差が大きく出ますからね。そういう条件で上位に食い込めたというのはとても嬉しいです。
今朝も様子を見ましたが、いつも通りカイバをしっかり食べていました。
上に行く馬というのは食欲も落ちないんですよね。
写真は前走みちのく大賞典を勝った時のもの
赤見:今後の予定が気になりますが、もう決まっていますか?
板垣:昨日もけっこう聞かれましたけど、今はまだ白紙です。
とりあえず8月は岩手も暑くなりますから、お休みする予定でいます。
その後は遠征も含め、適鞍を考えていこうと思っています。
赤見:この馬の適距離というのはどのくらいだとお考えですか?
板垣:僕の中ではマイルから1800mくらいがベストではないかと思っていて。
昨日鈴木騎手は「2000mでもやれる」と言っていましたから、2000mまでは大丈夫だと思いますね。
ただ地元馬同士の2000mとなるとかなりスローになって、折り合いをつけるのが大変なので、折り合いの面を考えるとマイルがベストなのかなと。
赤見:マーキュリーカップで3着に頑張ったことで、さらに注目度が上がりましたね。
板垣:ファンの皆さまにはとても感謝しています。
今後も馬の状態を見ながら、どのレースに出走するかしっかり考えていきます。
赤見:そしてもう1頭、オッズパーク地方競馬応援プロジェクトのマリーグレイスですが、好調が続いていますね。
昨年末も3連勝していましたが、この馬は波が大きいのでしょうか?
板垣:実は逆で、好不調の波は全然ないんですよ。
うちの厩舎に来た2歳の頃から、調子の変動というのはあまり感じないですね。
小柄な女の子なのでそういうところがありそうなものですが、調教では常にテンションが高くて、レースでは自分の形にさえなれば、けっこう強い相手でも粘ってくれるんです。
赤見:なるほど。一番重要なのは展開ということですね。
板垣:そうです。逃げか番手、揉まれないということが大きいです。
それに、昨年デビューの塚本涼人騎手とも相性がいいですね。
今までは盛岡に輸送すると、ガクッと体重が減ることが多かったんですが、前走はマイナス2キロでしたから、精神的にも成長してくれたなと。
次は芝が1000mの番組なので、ダートの自己条件を予定しています。
今後とも宜しくお願い致します。
*21日(火)盛岡 第10R『マーキュリーカップ』 2000m 16:50発走*
まず本命にしたのはデルマルーヴル。
3歳だった昨年はあと一歩のところで勝ち切れないレースが続きましたが、徐々に小回りでも立ち回りが上手くなっていき、超小回りコースの名古屋で古馬重賞初制覇。
川崎記念でも中団から3着に食い込んでいるし、今回のメンバーに入ったら実績上位でしょう。
初コースでも遠征慣れしているし、もともと長くいい脚を使う馬なので、直線の長い盛岡コースはもってこい。
鞍上が名古屋GPを制した時のパートナーである岡部誠騎手というのも心強いですね。
1頭だけ57キロで、他の馬たちとは3キロ~5キロ差がありますが、この馬自身が57キロを苦にすることはないと思っています。
対抗はマスターフェンサー。
昨年は果敢にアメリカ競馬に挑戦し、ベルモントステークスでは5着に追い込んで来ました。
あのマスターフェンサーが今度は地方で見られるということで、すごく楽しみです!
ここ2戦はエルデュクラージュをちょっと捉えきれずに2着が続いていますが、54キロで出走出来るわけで、同世代のデルマルーヴルと3キロ差というのは大きなアドバンテージ。
初の地方コースなど未知な部分はありますが、いきなり好勝負してくれるのではないでしょうか。
ヒストリーメイカーは2走前に仁川ステークスで長くいい脚を使って押し切りました。
前走の平安ステークスでは、オメガパフュームに突き放されたものの、ジワジワ伸びて4着を確保。
ここに来ての成長を感じるし、相当な力の持ち主だと感じます。
4歳時期を金沢で過ごしていて、地方ダートへの適性も問題なさそうです。
リンノレジェンドは春2戦惨敗してしまいましたが、ハイペースの厳しい流れだったり、揉まれる競馬を経験したことは大きいと思います。
前走きっちり勝って復調アピール。
盛岡2000mはダービーグランプリで突き抜けたコースで、時計面を見ると相当詰めないといけませんが、このメンバーでどのくらい戦えるか楽しみです。
ランガディアは強い内容で水沢で3連勝。
JRA時代の5勝すべてが左回りなので、盛岡替わりはプラスになりそうです。
◎9、デルマルーヴル
○3、マスターフェンサー
▲8、ヒストリーメイカー
△5、リンノレジェンド
△1、ランガディア
昨日の吉野ヶ里記念は3歳牝馬のミスカゴシマが差し切り勝ち!
九州ダービー栄城賞では圧倒的1番人気ながら3着に負け、前走は初の古馬対戦で7着に惨敗。
悔しい負けが続きましたが、強敵相手に見事復活の勝利を挙げました。
平山宏秀調教師にお話を伺いました。
赤見:吉野ヶ里記念制覇、おめでとうございます!すごい女の子ですね。
平山:ありがとうございます。本当にすごい馬ですよね。
昨日あれだけ頑張ってくれたのに、今日はもう何事もなかったかのようにケロっとしてますよ。
赤見:九州ダービー栄城賞を目標にやってきただけに、敗戦は相当悔しかったのではないですか?
馬にとっても佐賀で負けたのは初めてで、何か変化はありましたか?
平山:僕らは悔しかったですけど、馬は全然変わらなかったです(苦笑)。そういう動じないところがこの馬の強さだなと。
ダービーまでは前に行く競馬をしてきて、ダービーでももちろん逃げる予定だったんですけど、他の馬たちからのマークがだんだんとキツくなっていきました。
逃げる競馬だけでは上に進めないということもあって、控える競馬も教えようと。
前走初めて古馬と戦った時には大きく負けましたが、古馬オープンのペースが経験出来たというのは大きかったと思います。
赤見:そして今回差し切り勝ちということで、レースの幅が広がりましたね。
平山:そうですね。ドラゴンゲートやハッピーハッピーといった古馬の実績馬たちを負かしてくれて、もちろん展開がハマったという面もありますけど、こういう競馬で勝ってくれて嬉しかったです。
赤見:この後、佐賀はしばらく開催がお休みになりますが、次走の予定というのは決まっていますか?
平山:まだ決定というわけではないけれど、権利を獲ったサマーチャンピオンに出るか、ロータスクラウン賞に行こうか、というところで考えています。
それに、これからは遠征にも積極的に行きたいと思っています。
川崎のロジータ記念に挑戦したい気持ちもあるので、その前にもう少し近場で遠征出来るレースがあればと。
馬の状態と相談になりますが、本当に物事に動じない馬で、初めて金沢に行った時にも普段と変わらなかったんです。
今後はいろいろな競馬場にチャレンジしたいです。
ミスカゴシマが全国の競馬場で、どんなレースを見せてくれるか楽しみです!!