メジロゴーリキは今シーズンまだ勝ち星がないとはいえ4戦連続で3着以内の好走で、ばんえい記念からは5戦連続。ここ2年ほどは年に2、3勝のペースで着外も少なくないという成績だったが、これほど好走が続いているのは2019年以来。今週は土曜日に雨予報となっていて、今年雪のチャンピオンカップを制しているように、馬場が軽くなれば早めの仕掛けから押し切ると見る。
メムロボブサップは、ばんえい十勝オッズパーク杯ではめずらしく障害に手間取ってまさかの8着。とはいえ今シーズン負けたのはそれだけで安定感は相変わらず。今回は別定10kg増となるが、この重量なら問題にしないだろう。
帯広記念3着など昨シーズン終盤に充実を見せたのがコマサンブラック。今シーズンはまたどこかの重賞で見せ場をつくるはず。ただ今回、雨の速い馬場はあまりよくないかもしれない。
アオノブラックも今シーズン馬券圏内をはずさない好走を続けていたが、北斗賞で取消となった影響はどうだろう。
調子の波があるミノルシャープは今シーズン当初はいまいちだったが、北斗賞3着、ミントスポット杯2着とここに来て上昇。シーズン後半の高重量戦はいまひとつだが、この時期の800kg前後の重賞ならチャンスはある。
雨馬場が向きそうなのはインビクタだが、このメンバーで別定10kg増はちょっと厳しいように思う。
◎3メジロゴーリキ
○4メムロボブサップ
▲5コマサンブラック
△6アオノブラック
△9ミノルシャープ
×2インビクタ
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アポロティアモの躍進が目覚ましい。転入した昨年秋から年明けまで重賞ではやや足りないという成績だったが、3月の御厨人窟賞でモダスオペランディにクビ差2着、そして福永洋一記念で重賞初制覇。さすが中央3勝クラスという実力を見せた。ただ今回は1300メートルという距離適性が試されるところ。
昨年建依別賞を制したアメージングランだが、秋以降は勝ち星から遠ざかっている。ただ黒潮スプリンターズカップではイグナイターの2着。前走A-2戦2着で復調したと見る。
グッドヒューマーは一昨年、中央2勝クラスから転入して、下級条件から連戦連勝。昨年末の高知県知事賞は距離的に度外視としても、重賞初挑戦となった大高坂賞では9着だった。しかし前走、5カ月ぶりの休み明けをアメージングラン相手に勝利。重賞初勝利の態勢はととのった。
サノハニーも下級条件から順調にクラスを上げ、重賞初挑戦となった御厨人窟賞では、モダスオペランディ、アポロティアモに、クビ+半馬身差で3着と健闘の走りを見せた。あらためての重賞でその能力が試される。
ダノンロイヤルも下級条件から連勝でクラスを上げ、重賞初挑戦となった大高坂賞で2着アメージングランに3/4馬身差で3着。中央時代はダートの中距離を使われていたが、高知移籍後の成績からは距離短縮のほうがよさそう。
◎9アポロティアモ
○6アメージングラン
▲8グッドヒューマー
△4サノハニー
△5ダノンロイヤル
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タイトルの多さと前走3連覇となった百万石賞での派手な勝ち方からしてハクサンアマゾネスが断然かにも思えるが、交流レースでの勝利は3歳時のMRO金賞と、お松の方賞(2回)という東海もしくは兵庫との交流だけ。さらに、一時的に船橋に移籍したことはあるが、遠征競馬の経験はなし。2年前ではあるが地元開催のJBCレディスクラシックは、中央勢はともかく南関東勢にも完敗だっただけに、果たして初めての他地区遠征となると中心としては狙いにくい。
とはいえ決め手に欠ける感じのメンバーで迷うところだが、昨年金沢に遠征したイヌワシ賞で2着、前走佐賀ヴィーナスカップを勝って、グランダム・ジャパンを狙ってきていると思われるジュランビルに期待する。中央オープンから昨年大井に移籍しての初戦が昨年のこのレース。スタートでタイミングが合わず後方からとなってしまい、そのまま位置取りを上げていくことができず、4コーナー10番手からでは伸びたとはいえ5着まで。今回、3カ月ぶりの実戦にはなるが、ここを目標に調教で時計を出している。あとは下原騎手の手綱に期待だ。
船橋のティーズハクアは、昨年2月以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、その後は2着が7回。その中には、桜花賞(浦和)、ロジータ記念という重賞も。近2走、大井・船橋のA2特別でも2着に好走しており、牝馬同士のここなら十分勝負になる。
地元期待は、メンバー中唯一の3歳馬マルグリッド。佐賀に遠征してル・プランタン賞を制し、地元のじぎく賞は2着だったが、勝ったスマイルミーシャはその後に兵庫ダービーを制した。関東オークスJpnIIにも遠征し、勝ち馬と0秒9差の5着に好走。地方馬で先着されたのは浦和・桜花賞を制したメイドイットマム(4着)だけで、グランダム・ジャパン3歳シーズン優勝を決めた。今回、古馬とわずかに1kgの斤量差でどこまでやれるか。
昨年末の東京シンデレラマイルでスピーディキックの2着だった川崎のトップザビル、佐賀ヴィーナスカップで3着だった地元のクリノメガミエースなども能力的に差はない。
◎3ジュランビル
○10ティーズハクア
▲5ハクサンアマゾネス
△6マルグリッド
△7トップザビル
△2クリノメガミエース
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牡馬との対戦で二冠を制し、しかもここまで岩手では無敗というミニアチュールは、普通に走れば負けようがなさそう。2000メートルの東北優駿では4コーナー手前からリッキーナイトに食い下がられたものの直線半ばから引き離し、結果的には4馬身も差をつけた。今回、1600メートルを超える距離を経験している馬も少ないメンバーで、1800メートルならなおさらミニアチュールに有利になりそう。
ミニアチュールにとってほとんど勝負付が済んだ相手ということであれば、転入2戦目のトーセンジェミニを相手筆頭として狙ってみたい。転入初戦の水沢1300メートル戦は、後続を寄せ付けないままの逃げ切り。2着クライアウトには最後やや差を詰められたものの余裕はあり、そのうしろはバラバラでの入線だった。3歳C2ということで相手も強くはなかったが、良馬場1分21秒6はなかなかの好タイム。中央時代も芝1400メートルの経験しかなく、距離延長や初めての盛岡コースなどさまざまにハードルはあるが、未知の可能性に期待だ。
ダイヤモンドカップで4〜6着だったユウユウレラシオン、ケープライト、リスレツィオらが相手候補になるが、1800メートルという距離を考えると、その中ではケープライトに適性がありそう。
◎1ミニアチュール
○5トーセンジェミニ
▲7ケープライト
△9ユウユウレラシオン
△4リスレツィオ
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転入初戦に姫路に遠征した白鷺賞でジンギを負かして以降、いまひとつ歯車が噛み合わない感じのヒストリーメイカー。はがくれ大賞典ではまさかの向正面で失速。ただ佐賀スプリングカップでリュウノシンゲンに1馬身差で食い下がったレース内容を見ると、このメンバーなら勝負になっていい。
シャンパンクーペは昨年中央オープンから転入して、中島記念でリュウノシンゲンの2着。白鷺賞、はがくれ大賞典は大敗だったが、休養明けの阿蘇山賞で2着。前走小岱山特別では向正面で一気にまくって、スピネル、ウノピアットブリオを完封したレースぶりは復活といえそう。
2019年から20年にかけて快進撃を見せたウノピアットブリオだが、その後は低迷。ただ今年になってはがくれ大賞典で遠征勢相手の2着好走や、前走水の浮く不良馬場となった小岱山特別でシャンパンクーペの3着に入ったレースぶりを見ると、ここでも上位争いを期待できそう。
タガノファジョーロは今年2月以降、6戦すべて3着以内と好走しているが、佐賀スプリングカップでは2着ヒストリーメイカーから3馬身差で3着。ここも連下争いまでか。
ドゥラリュールは、一昨年中央2勝クラスから転入し、このレースを含め6連勝という快進撃があった。昨年も九州チャンピオンシップを制したが、今年休養明けの2戦が差のある結果。初騎乗となる飛田愛斗騎手で復活があるかどうか。
スピネルは前走小岱山特別が、勝ったシャンパンクーペを追うように伸びて1馬身差2着。ただ近走、それ以外はやや差のある結果で、重賞のこのメンバーに入ってどこまでやれるか。
◎1ヒストリーメイカー
○7シャンパンクーペ
▲6ウノピアットブリオ
△3タガノファジョーロ
△8ドゥラリュール
△9スピネル
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