NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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テイエムフェローは中央2勝クラスから転入して7戦5勝。佐賀では初めての特別戦だった3走前の六角川特別では3着に敗れたが、1番枠でレース中盤まで内に閉じ込められ、4コーナーで、さあここからというとき、前の馬と接触しそうになって(していたかもしれない)一旦引く場面があった。それでも直線ではしっかり伸びていたので、着順ほどは負けていない。その後、1800メートルの佐賀スプリングカップ、1300メートルの佐賀がばいスプリントと重賞を連勝。その佐賀がばいスプリントは、3コーナーからアビエルトに直後につかれ、3番手以下を離しての一騎打ちとなったが、直線でも並びかけられることなく着差は1馬身1/4。その差はどこまでいっても詰まらないような感じでの完勝だった。重賞3連勝の期待だ。
アビエルトは、その佐賀がばいスプリント2着が中央3勝クラスからの転入初戦。続く前走大分川賞ではすんなりハナをとると、終始手応えは楽なまま。直線では軽くムチを入れただけで2着タケノサイコウに4馬身差をつける楽勝だった。中央時代は芝での実績。佐賀でレースを重ね、馬場への慣れもあれば、テイエムフェローを逆転という可能性もある。
フェブキラナは、佐賀がばいスプリントでは上記2頭に差をつけられての3着。とはいえ近5走で負けたのはそれだけと好調。前走遠賀川賞は不良馬場とはいえ1400メートル、1分27秒6という好タイムで制した。今回はどこまで差を詰められるか。
佐賀がばいスプリント上位組に食い込む可能性は、中央2勝クラスから転入3戦目となるテイエムファルコン。初戦こそ2着に敗れたが、前走ラベンダー特別は3コーナーで先頭に立つと直線後続を突き放して圧勝。B級とはいえ余裕を持った強い勝ち方だった。
テイエムフェローが3着に敗れた六角川特別を制したのがシゲルタイタン。ここ2戦が5着、5着と着順こそいまひとつだが、前走遠賀川特別では、勝ったフェブキラナにコンマ4秒差。それほど差はない。
◎5テイエムフェロー
◯4アビエルト
▲6フェブキラナ
△9テイエムファルコン
△8シゲルタイタン
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ヘルシャフトはあまり順調には使えなかった中央・兵庫でもオープンや重賞で上位の実績があり、高知移籍後は最下級条件から快進撃。まさに叩き上げという感じで今年、黒潮スプリンターズカップ、御厨人窟賞を、ともに2着に5馬身差をつけて圧勝。その後、黒船賞JpnIIIで2着、オグリキャップ記念でもゴール前3頭接戦の2着と全国レベルでも好走。そのオグリキャップ記念では、直線、浦和のオメガレインボーと直線併せたところ、タイガーインディに内を掬われたという2着なので、負けて強しの内容だった。それ以来、2カ月近い十分な間隔をとっており、地元同士でこの距離なら負けられない。
相手は迷うところだが、デシジョンとした。昨年夏に兵庫から転入し、C1から着実にクラスを上げて3着以内を外したのは一度だけ。今年重賞3戦がいずれも3着で、しかも1600メートル以上ということでは距離短縮がどうか、ということになる。ただ、逃げ・先行タイプが多くハイペースになりそうなだけに、控えて運ぶであろうこの馬に展開有利とみた。
グッドヒューマーは前走福永洋一記念が、ユメノホノオに4馬身差をつけて鮮やかな逃げ切り。あとになって見れば9番人気という低評価はなぜ?という感じだが、前2走で結果が出ていなかったがゆえだろう。今回はメンバー的にも距離的にも前回のように楽に逃げさせてはもらえないだろうと見て3番手評価。
園田の重賞で大活躍のダノンジャスティスだが、高知の重賞では一昨年の黒潮マイルチャンピオンシップ3着が唯一の馬券圏内。ただ2番枠からマイペースで逃げられれば粘り込む場面はあるかもしれない。
ロイズピークはこれまで重賞では3歳時の土佐秋月賞での5着が最高という成績だが、今年4月以降、準重賞の春野特別を勝ち、御畳瀬特別で2着など調子を上げている。距離短縮をこなせれば連下争いの可能性はありそう。
◎1ヘルシャフト
○7デシジョン
▲5グッドヒューマー
△2ダノンジャスティス
△8ロイズピーク
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芝のマイル戦だが、7月7日のせきれい賞が走路悪化によりダート変更になったこともあり、過去5走で芝を走った馬が1頭もいないという、能力・適性の比較が難しい一戦。
ブローヴェイスは中央未勝利から転入した3歳時、その初戦となった盛岡芝2400メートルのサファイア賞を制した。昨年盛岡で出走した芝の2戦では結果が出なかったものの、中央では未勝利戦とはいえ芝で好走していたことも含め、やはり芝適性は評価できる。そして3走前に盛岡のA一組特別で接戦を制したということでは、今回のメンバーでは能力上位とみる。
盛岡の芝実績ではギャレットが最上位といえそう。2歳時に重賞・若鮎賞を制したのを含め、盛岡芝では11戦3勝、2着1回、3着2回。しかもその3着以内6回がすべて芝1600メートル戦ということでは、距離適性面でも評価できる。
アーバンキッドは昨年のこのレースで2着。ほかにも中央からの転入初戦だった2021年のOROカップで2着など、盛岡の芝は8戦して1勝、2着3回、3着1回という実績。そして昨年10月以降、出走は盛岡・水沢のダート1600メートル戦のみだが、12戦して3着以内が8回と、11歳でも衰えはない。
トチノヒーローは芝未経験だが、今年冬休み明けに大井から転入して、B1からオープンまで順調にクラスを上げた。大井では1200メートルを中心に使われ、転入後も短距離を使われていたが、2走前の水沢で1600メートル戦を制しただけに距離もこなせる。
スターオブケリーは門別でのデビューから短距離を中心に使われているが、一昨年3歳時には名古屋1700メートルの東海クイーンカップで逃げて2着があり、今年3月にも浦和1500メートルで2着だったようにマイルあたりまでなら距離をこなせないわけではない。芝は一昨年のOROターフスプリントで4着があるだけだが、内枠に入ってマイペースの逃げに持ち込めば粘り込む場面もありそう。
2022年にこのレースを制したのがソロフレーズ。ただその後は勝ち星もなく、近走は差のある敗戦が続いているが、昨年唯一の馬券絡みが芝1000メートル戦だったように、久々の芝で見せ場という可能性はある。
◎6ブローヴェイス
○10ギャレット
▲3アーバンキッド
△12トチノヒーロー
△2スターオブケリー
△7ソロフレーズ
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メイショウフンジンは、地方の2000メートル級のダートグレードを7戦して掲示板を外したのが1回だけ。ここ2戦の中央でも、ブリリアントSを勝ち、平安ステークスGIIIでもクビ+半馬身差の3着と好走しているように調子は上向き。ここはグレード初制覇チャンス。ただ盛岡コースは一昨年のこのレースで7着、昨年は3着とはいえコンマ8秒と差をつけられていたのが気になるところ。
クラウンプライドは、重賞勝ちは海外だけだが、GI/JpnIで2着3回という実績が光る。前走かしわ記念JpnI・12着は1コーナーで狭くなったところで躓くなど不利があってのものだけに参考外。あとは別定3kg増の57kgがどうか。
ギガキングはここまで重賞7勝で、そのうち5勝が船橋で、2勝が盛岡。一昨年のマーキュリーカップJpnIIIでは5着だが1、2着馬が3着以下の離しての結果で、盛岡のJBCクラシックJpnIは8着だが地方馬最先着。ダートグレードでも勝ち負けできる能力はある。
テンカハルは、中央でのここ2戦が案外の成績だが、地方のダートグレードは3戦していずれも好走(東京大賞典GIは7着だが勝ち馬と1秒差)。芝でも長距離で結果を残したように、ゆったり流れる地方の長距離戦は能力を発揮できる舞台。
地方初参戦のロードアヴニール、ビヨンドザファザーは実績馬相手にどこまでやれるか。北海道移籍2戦目のケイアイパープルは地方の2000m級のレースで実績を残してきただけに侮れない存在。
◎1メイショウフンジン
◯9クラウンプライド
▲11ギガキング
△3テンカハル
△5ロードアヴニール
△8ケイアイパープル
△13ビヨンドザファザー
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ブリーザフレスカは、前走期待されたトリトン争覇は見せ場なく6着だったが、強力遠征勢が相手だった東海桜花賞では3〜4コーナーで外からまくってきて、北海道のアナザートゥルースこそとらえきれなかったものの2着。直線での伸びは目立っていた。10月のゴールド争覇以来の重賞制覇に期待だ。
ロードランヴェルセは、前走トリトン争覇では8番人気ながら直線豪快に差し切った。それまで重賞では掲示板もなく、ここ2戦で急上昇。あらためて試金石となりそうな一戦。
昨年秋、金沢・北國王冠から東海菊花賞を連勝し、さらに南関東に移籍して2600メートルの金盃トライアルまで3連勝と長距離で能力を発揮したのがアンタンスルフレ。その後は強敵相手のレースで結果を残せなかったのはともかく、東海桜花賞でもやや離された4着。今回東海勢同士のメンバーとなって巻き返しなるかどうか。
中央オープンから転入して2戦好走のテイエムアトムは、初めての2000メートルでどうか。
エマージングロールは中央オープンで頭打ちとなって、移籍した大井でもA2以下の特別で5着が最高という成績。今回、印上位の馬たちとの比較ではやや落ちるが、連下争いなら。
昨年3歳時に重賞で活躍したペップセもここに来て特別2連勝で調子を上げてきた。
◎12ブリーザフレスカ
○3ロードランヴェルセ
▲9アンタンスルフレ
△5テイエムアトム
△11エマージングロール
△10ペップセ
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