
ラッキードリームの前走、園田金盃は、抜群の手応えで4コーナーで先頭に立ってそのまま突き抜けるような勢いだったが、直線の伸びが案外。スマイルミーシャ、ツムタイザンに交わされてしまった。蹄を気にしていたとのことで、それが解消していれば、これまでの実績から実力最上位は疑いようのないところ。
ミステリオーソは中央オープンで頭打ちという成績で転入。初戦はスタートいまいちだったものの、3コーナーから一気のまくりで直線ウインドケーヴを競り落とした。前走A1特別でも1番人気に支持されたものの、前半ずっと口を割って折り合いを欠いてしまい、直線追い比べで伸びなかった。陣営は折り合いについての対処もしてくるようで、スムーズに運べればチャンスはある。
昨年6月の六甲盃でラッキードリームを負かしたのが高知のグリードパルフェ。3コーナーから馬体を併せての一騎打ちをグリードパルフェがアタマ差で制し、3着馬には大差をつけた。グリードパルフェは昨年の白鷺賞では際どい3着で、佐賀のはがくれ大賞典を制した。いかにも高知の馬らしく遠征で能力を発揮する。ただ今回は1番枠。今の姫路は内をかなり開けて走っていて、馬番別のデータを見ても1〜4番あたりの成績は明らかによくない。長丁場だけに早めに外に持ち出せればいいが、内に包まれると厳しいかもしれない。
昨年の摂津盃で復活を果たしたツムタイザンは、園田金盃ではスマイルミーシャと馬体を併せるようにして直線伸び、2着ではあったもののラッキードリームには先着。新春賞4着は57.5キロのハンデを考えれば仕方ない。押し出される形での△で、ここまで4頭の勝負。
◎9ラッキードリーム
◯7ミステリオーソ
▲1グリードパルフェ
△11ツムタイザン
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中央勢は地方のこの距離で実績のある馬たちが揃ったが、昨年アメリカに遠征したマンダリンヒーローに期待する。中央馬とは初対戦となるが、アメリカのダートで厳しいレースをしてきた経験は生きるはず。4カ月の充電期間での成長にも期待したい。
実績的にはグランブリッジが最有力といえそう。昨年のスパーキングレディーカップJpnIIIでは4着だったが、他馬より3kgも重い58kgという斤量に加え、1600メートルは距離不足。前走名古屋グランプリJpnIIでは、浦和記念JpnIIから連勝となったディクテオンに2馬身差2着なら、今回のメンバーなら中心視できる。
一昨年このレースを制したのがケイアイパープル。地方の小回り2000メートル級のレースを中心に使われ、1年以上勝ち星から遠ざかっているとはいえ、それほど崩れることもない。強敵相手の前走JBCクラシックJpnIは度外視として、8歳でもこのメンバーならまだまだ互角に戦える。
メイショウフンジンは重賞勝ちこそないもののやはり地方の2000m級の舞台で好走。ただここ2戦、浦和記念JpnII、名古屋グランプリJpnIIでやや離されての結果が気になるところ。
ノットゥルノは3歳以降、大井以外の地方では結果を残しておらず、59kgという斤量もいかにも厳しい。
キリンジは、兵庫チャンピオンシップJpnII、ジャパンダートダービーJpnIで2着だったが、ともにやや差のある結果。休み明けの東海ステークスGIIを使っての上がり目があれば馬券圏内も。
◎1マンダリンヒーロー
◯2グランブリッジ
▲12ケイアイパープル
△3メイショウフンジン
△11ノットゥルノ
△7キリンジ
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この世代は牡馬に対して牝馬はやや低調だが、牝馬では単独最多の6勝を挙げるのがスマイルカナ。前走はトップクラス不在のメンバーとはいえ3歳A-1戦で牡馬相手に勝っちきったことは評価できる。牝馬では唯一ナナカマド賞に出走して5着という実績でも頭一つ抜けている。2歳牝馬の特別戦、白菊賞、いちい賞ではともに僅差2着と敗れていたが、今度こそ負けられない一戦だ。
いちい賞でスマイルカナを負かしたのがクリスタルイプセ。とはいえそのときはスマイルカナだけが他馬より5キロ重かった。前走3歳A-1戦ではスマイルカナに僅差の2着で、そのときも5キロ差があった。定量となるここはあらためてナンバー2という存在。
2頭からはやや離れるが、前走3歳A-2戦で僅差2着好走のマルホンマユヒメ。
白菊賞でスマイルカナを負かしたアアモンドミヤビは、その後苦戦が続いていたが、12月に2歳A-3戦を勝って3勝目。1、2着か6着以下かという極端な成績だけに、ここ3走が冴えなくてもあなどれない。
前走3歳A-1戦でスマイルカナの5着だったヤマノヒメ、賞金的にはクリスタルイプセに次ぐ3番手のジェイミユウらも上位に食い込んでくる可能性はある。
◎5スマイルカナ
◯4クリスタルイプセ
▲1マルホンマユヒメ
△3アアモンドミヤビ
△6ヤマノヒメ
△7ジェイミユウ
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一時期調子を落としていたガルボマンボだが、11月の黒潮マイルチャンピオンシップで復活。高知県知事賞では一騎打ちの末、ユメノホノオに半馬身差で屈したが、負けて強しという内容ではあった。そのライバル不在となればこのレース連覇濃厚といえそう。
高知県知事賞で1番人気に支持されたロードブレスは、向正面からユメノホノオと一緒に進出したが、3コーナー過ぎで一杯になって5着。中央オープンから転入しての2連勝は、B級までとはいえ重賞でも通用しそうなパフォーマンスを見せていた。中央時の実績からマイルはやや距離不足かもしれないが、あらためて真価の問われる一戦だ。
グッドヒューマーは、1月の大高坂賞を勝って10歳での重賞制覇。休養からの復帰戦となった昨年6月以降、重賞も含めて距離を問わず常に3着以内に好走。前走出走取消の影響が気になるところだが、底を見せていないだけにあっさりまであるかもしれない。
モダスオペランディも前走黒潮スプリンターズカップ2着で復調気配。
兵庫B級から転入して下級条件から勝ち上がってきたデシジョンは高知での重賞初挑戦でどこまでやれるか。
◎10ガルボマンボ
◯5ロードブレス
▲7グッドヒューマー
△9モダスオペランディ
△8デシジョン
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リーチは北海道に在籍していた昨年来、3着を外したのは道営スプリントの5着だけ。佐賀移籍後は2連勝で、前走ゴールドスプリントは直線先頭に立ったロンドンテソーロを差し切っての完勝だった。目下の好調ぶりからここでも期待は大きい。
明けて11歳初戦となるのが川崎から遠征のベストマッチョ。昨年のこのレースこそ6着だったが、その後は各地への遠征も含め5戦すべて3着以内と衰えはなさそう。昨年10月の兵庫ゴールドカップでは、ほとんど勝ったかに思えたが、高知のダノンジャスティスの強襲に屈した。地方馬同士ならまだまだやれる。なお吉原寛人騎手はここを勝つと、現存する地方競馬(ばんえいを除く)全場での重賞制覇という偉業となる。姫路開催は日数が限られるだけに、ぜひともここで勝っておきたいところだろう。
地元兵庫勢の期待はタイガーインディ。昨年は摂津盃2着、姫山菊花賞3着と、ともに勝ち馬とそれほど差のない好走。1400メートルにも実績があり重賞初制覇の期待だ。
兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIで着順こそ6着だが勝ち馬とコンマ6秒差だったバーニングペスカ、中央3勝クラスからの転入初戦を制したオーバーディリバーなども差はない。
テイエムサウスダンは、佐賀移籍初戦での遠征。ここ1年以上結果が出ていないが、1400メートルのダートグレードで5勝という実績は侮れない。
◎2リーチ
◯11ベストマッチョ
▲10タイガーインディ
△12バーニングペスカ
△8オーバーディリバー
△5テイエムサウスダン
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