ビューチフルドリーマーカップは2010年のグランダム・ジャパン創設時から古馬シーズンの対象レースとなっていて、それゆえ他地区から強豪の遠征が多く地元馬は苦戦が続いている。今年も南関東から5頭が遠征してきて、なかでもダートグレード5勝というサルサディオーネが断然の存在。今年はJBCの舞台が盛岡で、おそらくその前に一度コースを経験しておこうということでの参戦と思われる。どこの枠からでもこのメンバーなら楽に逃げられるだろうが、絶好の1番枠に入って負けられない一戦だ。
相手には、昨年6着だったフワトロ。2000メートルの自己条件を2連勝と調子を上げて臨む。昨年は輸送で大きく馬体を減らしてしまったが、今年はその対策もしてきているようだ。◎の2番手追走で粘り込みを期待する。
地元勢の期待はマルケイマーヴェル。昨年は前哨戦のフェアリーカップを勝って3番人気に期待されたものの7着。今年も同様にフェアリーカップを勝って臨むが、今年はフェアリーカップで大幅にタイムを詰めてきた。南関東の強力なメンバー相手だが、昨年以上を期待する。
カイカセンゲンはロジータ記念を制したあとの2戦が一息という成績だが、エンプレス杯JpnIIは相手が強く、あらためて2000メートルの距離で巻き返しを期待したい。
ロカマドールはしばらく勝ち星から遠ざかり、今年は4着が最高という成績。2000メートルも初めてだが、前走読売レディス杯では見せ場のある4着。連下争いは可能。
◎1サルサディオーネ
○3フワトロ
▲8マルケイマーヴェル
△4カイカセンゲン
△2ロカマドール
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連勝中で底を見せていない馬が3頭もいるという好メンバーが揃った一戦。
ただ期待したいのは連勝馬ではなくイイネイイネイイネ。重賞では勝ちきれないレースが続いて2着が連続4回。しかしながら駿蹄賞ではタニノタビトに大差をつけられていたのが、東海ダービーでは直線を向いて先頭に立ったタニノタビトに対して一完歩ごとに差を詰めアタマ差まで迫った。位置取りとタイミング次第では差し切っていたのではというレースぶりだった。続く前走MRO金賞では3コーナーから楽な手応えのまま後続との差を広げて5馬身差の圧勝。たしかに少頭数で楽な相手ではあったが、イイネイイネイイネが力をつけたのもたしか。名古屋二冠の雪辱を期待する。
相手はやはり4連勝で二冠を制したタニノタビト。2歳時に1勝を挙げたのみで今年1月までは13戦1勝とまったく目立たない存在だったが、その後に急成長。今回は一度だけ経験した笠松コース(ライデンリーダー記念5着)でどうか。
コンビーノもタニノタビトと似たような成績で、2歳6月のデビュー戦を勝ったものの、2勝目が遠く、今年4月21日の3歳牝馬特別でようやく2勝目を挙げるとそこから5連勝。前走準重賞のけやき杯では、中央未勝利から転入して5連勝中だったサトミンに2馬身差をつける完勝。ここはさらに相手強化というメンバーでどうか。
もう1頭の連勝馬は笠松のアイファーエポック。今年2月にデビューし、2戦目で2着に負けたもののここまで6戦5勝。特にこの4連勝は、6馬身、4馬身、5馬身、4馬身差と一方的なレースばかり。とはいえ今回と同じ1900メートル戦だった2走前の勝ちタイムが2分10秒3。前走1800メートル戦はタイムを詰めて2分0秒7で、1900メートルに換算すると2分7秒4。過去の岐阜金賞の勝ちタイムを見ると、過去10年でもっとも時計がかかった昨年のダルマワンサでも2分6秒0。アイファーエポックがここで勝ち切るには大幅にタイムを短縮する必要がある。
前走3歳1組特別を浦和から期間限定騎乗中の及川烈騎手で制したユーセイブラッキー、ダートグレードで強敵相手の経験を積んできたクレールアドレらも連下争いなら。
◎10イイネイイネイイネ
○8タニノタビト
▲11コンビーノ
△2アイファーエポック
△7ユーセイブラッキー
△3クレールアドレ
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レディバグはここ2戦での充実ぶりが目立つ。中央のオープンでは足踏みが続き、マリーンカップJpnIIIでも、勝ったショウナンナデシコに3秒4も離されての5着。ところが栗東Sでオープン初勝利を挙げると、スパーキングレディーカップJpnIIIでは、4コーナーでやや離れた5番手の位置取りから、勝ったショウナンナデシコにクビ差まで迫った。その成長力に期待する。
コンバスチョンはドバイに遠征したUAEダービーでは結果が出ず(11着)、帰国初戦となったユニコーンステークスGIIIでも9着だったが、勝ち馬からコンマ5秒差。今回、帰国2戦目でハンデ53kgなら好走以上も可能。このレースで過去3勝している川田将雅騎手というのもアドバンテージ。
東京スプリントJpnIIIを制したシャマルは、初めてのコーナー4つの1400メートル戦となったさきたま杯JpnIIではゴール前アタマ、アタマという差の接戦で3着。あらためてこの条件で、中央勢に軽ハンデの馬がいるなかでの57kgがどうか。
サクセスエナジーは59kgを背負うのは2着だった昨年と同じだが、8歳という年齢的なことがどうか。
ラウダシオンは初ダートに加え、小回りの1400メートルという条件でどんな走りを見せるか。
地方馬では3連勝で吉野ヶ里記念を制した地元のリュウノシンゲンが期待となりそうだが、佐賀1400メートルの持ちタイムが1分27秒台後半では、かなりタイムを縮める必要がある。兵庫から遠征のコウエイアンカも4連勝中だが、ダートグレード初挑戦では厳しそう。地方馬はあっても掲示板まで。
◎4レディバグ
○3コンバスチョン
▲12シャマル
△2サクセスエナジー
△6ラウダシオン
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白山大賞典トライアルながら6頭立ての少頭数。しかも地元馬は1頭のみで、南関東から4頭、名古屋から1頭が遠征というメンバー。
ジュランビルは大井転入初戦が園田に遠征しての兵庫サマークイーン賞で5着。スタートでダッシュがつかず後方からとなって、最後の4コーナーでもうしろから3番手という位置取り。うまく内を突き、メンバー中唯一40秒を切る上り3ハロン39秒9で伸びを見せた。芝も含めて経験のない2000メートルという距離が課題となるが、中央ではダートで3勝クラスを勝った実力。その潜在能力の高さに期待する。
浦和のタカジョーは、重賞初挑戦だったオグリキャップ記念は9着だったが、その後地元に戻って自己条件で3連勝。前走良馬場2000メートルで2分10秒8は、C1クラスとしては優秀なタイム。まだ底を見せておらず、少頭数のこのメンバーなら通用する。
実績最上位は中央ダートオープン2勝で、3年前のマーキュリーカップJpnIIIでも3着好走があったテルペリオン。ただ一昨年7月に大井移籍後、南関東ではオープンで3着が一度あっただけ。前走金沢スプリントカップでは3コーナー過ぎで先頭に立ったものの、兵庫のハナブサに交わされ3馬身差の2着。2000メートルへの距離延長はよさそうだが、南関東での近走の走りから果たしてどこまで。
このレース連覇を狙うアイアムレジェンドだが、その後10カ月の休養があっての復帰2戦がいまいち。どこまで復調しているか。
◎4ジュランビル
○5タカジョー
▲6テルペリオン
△1アイアムレジェンド
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ダノングッド、ブラックランナーが初対戦となったトレノ賞では、逃げたダノンジャスティスをブラックランナーが早めにとらえにかかったが、これをマークしていたダノングッドが狙いすましたように4コーナーで内を突いてとらえ1馬身差をつけての勝利となった。そのレース内容からも1300〜1400メートルなら能力的にほとんど差はない。
ただ今回は、カレンリズ、ダノンジャスティス、ブレイヴコールなど、ブラックランナーにとっては逃げるかもしれない同型馬が多数いる組み合わせ。控えて前を見ながら競馬を進められるダノングッドに展開利があるとみる。
中央2勝クラスから昨年末に転入したアメージングランは連勝でA-1特別まで突破し、御厨人窟賞がブラックランナーの4着、福永洋一記念がララメダイユドールの3着で、このときはダノングッド(4着)に先着。前が競り合う展開なら、ダノングッドに導かれる形で進出しての上位食い込みはありそう。
大井B2から春に転入したゴールドプリンスはトレノ賞4着で、ここに来て力をつけた印象。
中央2勝クラスから転入して5連勝中のカレンリズ、1900メートルの二十四万石賞2着で1400メートルでも実績のあるグランデラムジーらも能力的に▲以下とは差がない。
◎5ダノングッド
○6ブラックランナー
▲1アメージングラン
△10ゴールドプリンス
△3カレンリズ
△4グランデラムジー
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