デビューから重賞3勝を含む5連勝中のマミエミモモタローだが、ゲート再審査でここには出走できなくなったのはなんとも残念。一転、混戦模様で馬券的には面白そうな戦いとなった。
ウェラーマンはデビュー戦が9馬身差、2戦目のアッパートライが直線だけで後続に8馬身差をつけて連勝。その勝ちタイムが良馬場1分54秒7で、マミエミモモタローが12月6日のアッパートライでマークした良馬場1分54秒5とコンマ2秒しか変わらないもの。それが楽勝でさらなる上積みもあれば、デビュー3連勝もおおいに期待できそう。
クラウドノイズはメンバー中最多の5勝。8月の兵庫ジュベナイルカップこそ10着だったが、その後は負けてもマミエミモモタローにコンマ2秒ないし3秒という差。確実に勝ち負けにからんでいる安定度を評価する。
マルカイグアスはデビュー戦を勝ったのみだが、ネクストスター園田ではマミエミモモタローにコンマ4秒差(5着)、続くアッパートライではクラウドノイズに3馬身差。能力的にほとんど差はない。
前走アッパートライでクラウドノイズに先着しての2着だったミスターダーリン、ネクストスター園田では直線大外一気でマミエミモモタローにクビ差まで迫ったトウケイカッタローらまで、展開ひとつで着順は変わりそうな上位拮抗。
◎4ウェラーマン
◯10クラウドノイズ
▲9マルカイグアス
△12ミスターダーリン
△11トウケイカッタロー
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ロードブレスは2020年の日本テレビ盃JpnIIで、サルサディオーネ、アナザートゥルースが前で競り合うハイペースを向正面から追い通しで差し切ったレースぶりからは、スタミナを必要とする長距離適性がうかがえる。高知転入2戦目となった前走は格下相手とはいえ、向正面からあっという間にまくって直線は流すような感じで圧勝。その勝ちタイムは2分4秒6。今年1900メートルで行われた古馬重賞、二十四万石賞、珊瑚冠賞の勝ちタイムも2分4秒台だった。ロードブレスの勝ちタイムは不良馬場だったため割り引いて考える必要があるが、それでも直線ほとんど追ってなかったので、いきなりでも重賞で勝ち負けできる能力はありそう。それで長距離適性があるなら、ここで一発あってもおかしくない。
3歳三冠のみならず、高知の3歳重賞をコンプリートしたユメノホノオは、年末の大一番で古馬初対戦となる。土佐秋月賞でスタートはだいぶ修正され、今回仮に出遅れたとしてもゆったり流れる2400メートルならそれほど問題にならないだろうし、距離延長も歓迎だろう。あとはダートの一線級と戦ってきた元中央オープン馬との対戦でどうか。
連覇がかかるのがガルボマンボ。古馬になって前目で運べるようになたことからマイル戦にも対応できるようになったが、やはり能力を発揮するのは長距離戦。ユメノホノオとの初対戦は楽しみ。
長距離適性ということでは、ナムラゴロフキンが連下の穴候補。中央では2勝クラスまでだが、1800メートルで結果を残した。前走1800メートルのキセキ賞では中団からのスパートで直線一旦先頭に立つ見せ場をつくった。二十四万石賞でガルボマンボにアタマ差2着もあり、この距離でこそ能力を発揮しそう。
ヒカリオーソは今年夏まではA-1あたりにカベを感じさせる成績だったが、この秋はそのカベを突破した感じ。高知では1400〜1600メートルを中心に使われているが、東京ダービー、戸塚記念を勝っているように距離延長にも対応できるはず。
◎11ロードブレス
◯10ユメノホノオ
▲7ガルボマンボ
△4ナムラゴロフキン
△6ヒカリオーソ
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中央では芝のみの経験で3勝クラスから転入したナリタブレードは、初戦となった前走東海ゴールドカップトライアルでは中団追走から向正面でゴーサインを出すと、3コーナーであっという間に先頭に立って直線後続との差を広げ、最後は流すようにゴール。そのレースぶりからここでは頭ひとつ抜けた存在といえそう。10月13日に地方通算1000勝を達成した馬渕繁治騎手は、もし勝てば2008年7月の華月賞(門別1600メートル)をダイバクフで制して以来の重賞勝利となる。
相手筆頭はアルバーシャ。中央2勝クラスから転入して3連勝。遠征した北國王冠は強敵相手に差のある4着。前走東海ゴールドカップは勝負どころで勝ち馬に離され1秒差の3着だったが、今回はどこまで迫れるか。
一昨年の覇者がウインハピネス。その後、重賞では惜しいところで勝てていないが、3着以内を一度も外していない。今年はマーチカップ2着があり、休養から復帰してA1特別を連勝して臨む一戦だ。
全国をさすらうベニスビーチは、一昨年3歳時のこのレースでウインハピネスに2馬身差で2着。その後の重賞勝ちは牝馬限定戦のみで、このメンバーに入ってどこまでやれるか。
ハディアは船橋から転入してA2からA1の特別を3連勝。前走A1特別は6着に沈んだが、重賞初挑戦で見せ場をつくれるか。距離は平地のダートでは1300〜1800メートルで結果を残しており、この距離も対応できそう。
◎6ナリタブレード
◯4アルバーシャ
▲10ウインハピネス
△3ベニスビーチ
△12ハディア
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マイネルアストリアは今シーズン重賞はみちのく大賞典に出走したのみで10着と結果を残せなかったが、それ以外の準重賞・特別戦では9戦してすべて3着以内。前走冬至特別は雪の降る不良馬場をスタートからハナに立つと、後続を寄せ付けず2着に5馬身差の圧勝。3着馬にはさらに6馬身差がついた。やや楽な相手だったことは確かだが、今回も1番枠でマイペースの逃げが叶いそう。馬場状態がどうなるかはわからないが不良馬場の可能性は高く、再度逃げ粘るシーンもありそう。
今シーズン岩手競馬の古馬中長距離路線の主役はノーブルサターンと言っていいだろう。春にはシアンモア記念を制し、夏はやや落ち込んで休養したものの、秋に2600メートルの北上川大賞典、1600メートルのトウケイニセイ記念を制して今季重賞3勝。このレース連覇の期待は大きい。
フレイムウィングスは、今シーズン勝ち星こそなかったものの、みちのく大賞典3着、北上川大賞典2着と主要重賞で善戦。中央馬相手のマーキュリーカップJpnIII(6着)はともかく、地元同士なら能力差はない。ただマイルを中心に使われており、2000mはちょっと長いかもしれない。
昨年の桐花賞で2着だったヴァケーションは、今シーズンの勝ち星はみちのく大賞典のみだが、地元馬同士の重賞では常に上位争い。
ゴールデンヒーラーは昨年のみちのく大賞典で2着はあるが、青藍賞を連覇しているようにベストの距離はマイル戦。このメンバーに入って2000メートルでどうか。
◎1マイネルアストリア
◯4ノーブルサターン
▲7フレイムウィングス
△8ヴァケーション
△5ゴールデンヒーラー
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ナナカマド賞を障害先頭から押し切ったホクセイポルシェが十勝産駒特別ではトップハンデが影響してか3着に敗れたため、ここには不在となった。
その十勝産駒特別でウルトラコタロウにわずかに及ばず2着に敗れたアヤノダイマオーだが、続く2歳A-1戦ではトップハンデながらウルトラコタロウをゴール寸前でとらえて勝利。ナナカマド賞2着以降、この世代の上位クラス同士の対戦で3着以内を外しておらず、ここにきての充実ぶりがうかがえる。ただ差し勝負の脚質に加え、1番枠というのは、先週あたりからの馬場傾向では有利とはいえず、あくまでも連軸としての狙い。
ライジンサンはナナカマド賞こそ6着だったが、釧路産駒特別を制し、続く2歳A-1戦と連勝。その勝ちタイムが1分36秒7。今のスピード馬場は合っていそう。
十勝産駒特別を勝ったウルトラコタロウは、続く2歳A-1戦では障害を降りてすぐ先頭に立ったが、アヤノダイマオーの末脚に屈した。ややムラのあるタイプだが、十勝産駒特別では1分34秒0というスピード決着を制しているだけにここでも上位争い。
メンバー中最多の6勝を挙げているミチシオだが、北見産駒特別を勝ったあとの2戦がいまひとつ。とはいえその2戦はトップハンデで、今回は有力牡馬の7頭が600キロと、重量的にはほぼ同じ条件。巻き返してくる可能性はある。
ナナカマド賞4着でその後も善戦が続くグランドスターダム、ナナカマド賞は7着もその後2連勝で南北海道産駒特別を制したフレイムファーストらもここにきて力をつけた。
◎1アヤノダイマオー
◯8ライジンサン
▲2ウルトラコタロウ
△7ミチシオ
△6グランドスターダム
△10フレイムファースト
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