栗駒賞では後続の脚色を確認しながらまったく楽なまま9馬身差の圧勝となったラブバレット。そのときが58キロで、今回は定量57キロとさらに楽になった。相手8頭のうち5頭が栗駒賞組で、ほか3頭も新興勢力といえるのは中央オープンから転入して今回が3戦目となるスズカセクレターボくらい。ラブバレットにとってここはクラスターカップJpnIIIへ向けての通過点にすぎない。
スズカセクレターボは中央オープンから転入して盛岡1600メートルの初戦を制し、続く前走あすなろ賞はエンパイアペガサス相手に完敗の3着。ただこれは中央時代もあまり経験のない1800メートルだけに仕方ない。距離短縮なら、ラブバレット以外のメンバーとなら互角以上に戦えそう。
栗駒賞の3~4コーナーで唯一ラブバレットを追いかけてきたのがガッサンプレイ。最後は9馬身突き放されたが、ラブバレットをみずからとらえに行って2着に粘ったのは評価できる。ラブバレット以外の栗駒賞組の中では能力的に抜けている。
カミノマンボは前走1600メートル戦こそ惨敗だったが、この距離なら巻き返せそう。ただ大井のC級で苦戦という実力では恵まれて3着まで。
プリムラブルガリスは栗駒賞こそ5着だったが、シアンモア記念2着など、今回も上位争いにからんでくる能力はある。
◎6ラブバレット
◯9スズカセクレターボ
▲4ガッサンプレイ
△1カミノマンボ
△7プリムラブルガリス
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B級馬による1800メートルのS2重賞。
連戦連勝という2頭にまず目が行くが、大井から転入してC1級で3連勝のアフリカンブルーが初めてのS2重賞挑戦でも勝負になりそうだ。2走前の1750メートル戦の勝ちタイム1分53秒8は、重馬場とはいえA級でも通用するタイム。B級戦も軽く突破していきそうだ。
もう1頭の連勝馬がテイエムサンピラー。中央未勝利から転入して3着のあと7連勝。その中にはB級S2重賞の鶴見岳賞の勝利も含まれる。1750メートルでも勝ってはいるが、1400メートル戦を中心に使われてきているのがどうだろう。
B級上位クラスを使われてきて、前走文月賞を10番人気で佐賀初勝利としたのがガールズライン。その走りが本物かどうか、ここは試金石の一戦。
そのほかの馬たちは成績的にちょっと厳しそうで、転入2戦目の変わり身を期待してコスモアモルを△に挙げておく。
◎5アフリカンブルー
◯1テイエムサンピラー
▲2ガールズライン
△7コスモアモル
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牝馬同士なら、このレース連覇のかかるミラクルフラワーが強そうだ。この1年で崩れたのは、他地区からの遠征馬に強豪がいたビューチフルドリーマーカップとシアンモア記念だけ。牡馬相手にトウケイニセイ記念を制しているという実力だ。シアンモア記念を制した天敵ともいえるユッコが20日のノースクイーンカップ(門別)に遠征予定で不在となれば、昨年と同じ56キロだけに連覇の可能性は高そうだ。
相手にはアークマイニング。中央未勝利から昨年秋に転入。シーズンオフに一旦中央に戻ったが、その後再転入して徐々にクラスを上げ、前走で初めてA一組特別制覇となった。中央所属として出走した笠松で1800メートル戦を勝っているだけに、ミラクルフラワーにとっては強敵となりそうだ。
ここまで重賞3勝の3歳馬ダンストンレガーメが初めての古馬との対戦でどこまでやれるか。
B1級で勝ち負けの実力があるアイアムプレシャス、スパンコールが上位に食い込む余地があるかどうか。
◎3ミラクルフラワー
◯5アークマイニング
▲4ダンストンレガーメ
△7アイアムプレシャス
△1スパンコール
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ここが重賞初挑戦となるトランヴェールに勢いがある。兵庫で下級条件から連戦連勝で勝ち上がり、今年4月、初めてのA1特別挑戦となった闘竜灘特別では4着に敗れたものの、続く丹波篠山茶特別では、昨年のサマーカップの覇者マルトクスパートに半馬身差と迫った。その後は2連勝と順調で、特に前走1230メートル戦では2着に9馬身差の圧勝。6歳だがここに来てますます充実してきている。
相手も兵庫から遠征のインディウム。近走は中距離戦で結果が出ていないが、4月の東海桜花賞では、差をつけられたとはいえトウケイタイガー、カツゲキキトキトというダートグレード級の両馬に続いての3着。インディウムが力を発揮するのは1400メートルの舞台なのかもしれない。
3番手にはマルカンパンサー。大井から転入後の今年、中央と交流だった2戦を除けば7戦して連対を外したのは一度だけ。今回は地区交流の重賞だけに見せ場以上もありそうだ。
サルバドールハクイは、昨年のこのレース3着で、その後にくろゆり賞を制した。重賞でも常に上位争いの活躍だ。
昨年から名古屋のA級特別でたびたび連対しているワンダフルタイムは、このメンバーに入って上位食い込みがあるかどうか。
◎3トランヴェール
◯10インディウム
▲6マルカンパンサー
△5サルバドールハクイ
△1ワンダフルタイム
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唯一南関東から遠征のイントゥゾーンは、今回が初めての芝挑戦だが、東京プリンセス賞では勝ち馬からコンマ3秒差の4着という実力。前走関東オークスJpnII・11着はともかく、それを除けば掲示板を外したのは一度だけ。母のエイブルインレースは、北海道所属として2歳時には盛岡のジュニアグランプリを制し、大井に移籍しての3歳時には中央のクイーンカップGIIIでも接戦の3着。そしてこのオパールカップには母仔制覇がかかるという血統だ。
はまなす賞で後方待機からゴール前で鮮やかに抜け出したのがソーディスイズラヴ。ここまで芝はその一戦のみだが、はまなす賞の勝ち方には相当余裕があり、ここでも芝への適性の高さを見せてくれそうだ。
サンエイジャックは、はまなす賞、サファイア賞と芝の重賞で2戦連続2着。はまなす賞ではソーディスイズラヴより一段前の位置取りから直線で一旦は先頭に立ちかける場面があり、サファイア賞では4コーナーで一旦先頭に立つ場面がありながら、ブラックロードとの一騎打ちで差し返された。どちらも展開次第で逆転の可能性は十分。
ブラックロードのサファイア賞は、マイペースでの単騎逃げとなって最後までしっかり脚を使った。しかし2走前のはまなす賞では8着に負けており、この距離ではサファイア賞のような楽なレースにはならないと見て△まで。
ダズンフラワーは2歳時のジュニアグランプリ以来勝ち星から遠ざかっているが、巻き返しを期待したいところ。
ルークは、はまなす賞、サファイア賞ともに4着。ここでも上位に食い込めるかどうか。
◎10イントゥゾーン
◯4ソーディスイズラヴ
▲6サンエイジャック
△1ブラックロード
△5ダズンフラワー
△3ルーク
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