昨年までのダービーウイークが今年からダービーシリーズとなって、これまでは"ダービー"に相当するレースが曖昧だった金沢に新設された石川ダービー。
かつては金沢のダービー的な位置付けとされていたこともある北日本新聞杯は、ヤマミダンスが他馬を寄せ付けず力の違いをあらためて見せつけた。
そして今回、久々に金沢でのレースとなるのが、2歳時はヤマミダンスのナンバー2的存在だったヴィーナスアロー。その間、中央の芝で2戦、浦和のユングフラウ賞を経験したが、いずれも惨敗。そして今回は3カ月ぶりの実戦となる。とはいえ強敵相手や芝のスピード競馬での経験値は大きく、仕上がりさえ十分なら逆転も可能と見る。
ヤマミダンスはここまで地元金沢では無敗。負けたのは大井の東京2歳優駿牝馬と、名古屋の東海クイーンカップで、いずれも見せ場なくというレースだったように、何か歯車が狂うと危ういところもあるのかもしれない。対抗ではあるものの、もちろん勝つ可能性も高い。
何度も書いているように、1頭だけ抜けた実力の馬が圧勝したレースでの2着以下の着順はアテにならない、というのが北日本新聞杯。直後を追走してヤマミダンスに勝負を挑み直線失速したのがディターミネイトとナゲッツ。◎◯以外の馬では、この2頭が能力上位と見る。それまでの戦績からナゲッツを上位にとった。ヤマミダンスとヴィーナスアローがやり合ってどちらかが潰れるようなことがあれば食い込むチャンスが出てくる。
ジェリーロラムは北日本新聞杯惨敗も、その後2戦のレースぶりがよく、力をつけている可能性はある。
サッキーヘラクレスの北日本新聞杯は、後方を追走して最後だけ脚を使って2着。今回も着狙いなら再び上位にからんでくる可能性も。
◎11ヴィーナスアロー
◯1ヤマミダンス
▲6ナゲッツ
△10ディターミネイト
△8ジェリーロラム
△5サッキーヘラクレス
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金沢の金田一昌厩舎から大挙3頭が遠征してきた。その中の1頭、エトワールドロゼは何が何でもハナへというタイプで、それで2番枠に入ったのは大きい。読売レディス杯を制したのは一昨年だが、その後も牝馬同士ではあるものの重賞で上位争いをしており、デビュー戦以来の超短距離戦で、どんなレースを見せるのか楽しみだ。
対する地元勢では、レディエントブルーに期待する。中央500万から転入後、8戦してオール連対。3月にはA1特別で2着があり、前走はA3特別だが8馬身差の圧勝。中央時代もダート短距離を中心に使われており、この距離でさらに能力発揮ということは考えられる。
サンデンバロンも一昨年中央未勝利から転入して、2着以内を外すことなくクラスを上げてきた。今年になってさすがにオープンや重賞の東海桜花賞では連対を外すことになったが、その後もA2特別を危なげなく逃げ切りで連勝。外枠に入って、一気に行ききれる脚を使えるかどうか。
連覇を狙うのがハナノパレード。近走もA級の特別戦で上位争いをしているが、昨年よりこの距離で能力を発揮しそうなメンバーが揃っただけに楽なレースはさせてもらえないだろう。
金沢で900メートルのスーパースプリント賞を勝ったスガノランバダ、笠松のハイジャなどにもチャンスはありそう。
◎2エトワールドロゼ
◯4レディエントブルー
▲8サンデンバロン
△1ハナノパレード
△3スガノランバダ
△6ハイジャ
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当初はここに出走予定だったブレイヴコールだが、大本命馬が戦線離脱した地元の兵庫ダービーに急遽参戦となって見事に勝利。兵庫からの刺客が抜けたとはいえ、東海、佐賀から計4頭の遠征馬を迎えての争いとなる。
黒潮皐月賞を制したフリビオンの二冠制覇に期待する。黒潮皐月賞を制したという以上に、続く前走、はじめての1600メートルで古馬のB-2戦で4馬身差の勝利は評価できる。この時期の3歳馬で古馬B級の上位クラスを完勝というのは相当な能力だ。さらなる距離延長も問題ないだろう。
そして佐賀から遠征のスーパーマックスとの一騎打ちと見る。九州ダービー栄城賞は、単勝110円の断然人気ながら薄氷を踏む感じの勝利。とはいえレースではオヒナサマに外にぴたりと付かれ、直線では砂の重い内に閉じ込められないよう、4コーナーで一旦外に持ち出してという、人気馬ゆえに他馬のマークがきつく、かなりロスの多い競馬だった。ゴール前一気に迫ったフジノカミワザによく差されずに踏ん張ったものと思う。この時期まではほとんど短距離戦しか組まれない高知勢に対して、距離経験も豊富。2走前の佐賀皐月賞圧勝の内容から、ここもあっさりという場面があっても驚けない。
一発の可能性を秘めるのがシュタルク。黒潮皐月賞は4着だったものの、その後3歳戦を一方的な内容で2連勝。父グラスワンダー、母父スペシャルウィークというのは、有馬記念をハナ差で争った因縁の組み合わせ。距離伸びてさらにということは考えられる。
黒潮皐月賞2着のバーントシェンナは3歳になって2着以内を外しておらず、こちらもカネヒキリ×ブライアンズタイムという血統なら距離伸びての可能性はある。
フジノカミワザの九州ダービー栄城賞は、あと一歩で漁夫の利という勝利となるところだった。今回も引き続き大井の笹川翼騎手が呼ばれての騎乗となる。
◎8フリビオン
◯9スーパーマックス
▲5シュタルク
△10バーントシェンナ
△2フジノカミワザ
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ばんえい記念で目一杯のレースをした馬にとって新シーズンの幕開けではとかくダメージが心配になるが、オレノココロは前走680キロという軽い重量のレースでもしっかり立て直してきた。昨シーズン前半戦の、ばんえい十勝オッズパーク杯からばんえいグランプリまでの古馬重賞4戦では、オレノココロ、コウシュハウンカイがともにいずれのレースでも3着以内を確保。今季も安定した走りが期待され、今回はコウシュハウンカイが10キロ余分に背負うことになってオレノココロを中心とした。
5歳となったセンゴクエースは、今後の重賞戦線では常にオレノココロと対戦することになって鈴木恵介騎手が重なってしまう。それで今シーズンからは大河原騎手が主戦となったのだろう。外詰めの大外枠に入ってしまったが、770キロは何度か経験している重量でもあり、ここも勝ち負けに期待したい。
ばんえい十勝オッズパーク杯での勝利によって1頭だけ別定10キロを背負うことになったコウシュハウンカイは▲まで。
前述した昨シーズン前半の重賞4戦で、ばんえい十勝オッズパーク杯だけ3着以内を外していたのがニュータカラコマ。昨シーズンのような安定感はやや薄れた感じがあり、ここは4番手評価。
キサラキクは今季初戦の青葉特別で、上記4頭をまとめて負かした。6歳になった今シーズン、古馬戦線での活躍が期待される。
フジダイビクトリーは、高重量専用になってきた感じで、ここはまだ出番ではないと見て無印とした。
◎4オレノココロ
◯9センゴクエース
▲3コウシュハウンカイ
△5ニュータカラコマ
△2キサラキク
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あすなろ賞でのエンパイアペガサスは、逃げ粘るアントニオピサをようやくゴール前でとらえてという意外な苦戦だった。とはいえ、スローな流れに加えて、3カ月半ぶり岩手に戻っての初戦ということはあったと思われる。船橋の報知グランプリカップを勝った内容からは、それが実力とは思われない。ひと叩きされての能力発揮に期待したい。
相手は、中央オープンから転入して3戦目となるプリムラブルガリス。前走シアンモア記念は、ゴール前でブラックサンダーを競り落とした思ったところ、出し抜けのような形でユッコに差されてしまった。中央時代の芝も含めて初めての2000メートルという距離が課題になるが、坂のある盛岡のマイル戦を乗り切れたのであれば、小回りでゆったり流れる水沢2000メートルも対応可能と見る。
アントニオピサは、スローに落として逃げたあすなろ賞ではエンパイアペガサスにクビ差で食い下がった。昨年秋に大井から転入して、岩手ではなんと重賞で2着が5回。上位争いは間違いないが、再びエンパイアペガサスに食い下がるまではどうだろう。
重賞となるとちょっと影が薄くなってしまったコミュニティだが、現状でも崩れることがほとんどなく上位食い込みも。
シアンモア記念で大接戦の3着だったブラックサンダーも連下候補だが、シアンモア記念よりも相手関係が厳しくなってどうだろう。
◎7エンパイアペガサス
◯5プリムラブルガリス
▲4アントニオピサ
△3コミュニティ
△8ブラックサンダー
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